気持ち良く晴れ渡った青空に、照り付けるような日差し。

いよいよ夏がやってきました。

 

こんにちは。

今回は児童発達支援の午後クラスの活動についてお話します。この日は珍しく、年長のお子さん（５～６歳）のみの参加でした。

活動は積み木遊び。

狙いとしては‘‘力加減をしながら友達を意識して積むことができる‘‘　‘‘思い通りにならない時の感情のコントロールをする‘‘でした。

 

まずは、子ども達が自由に考えて遊びます。

その中で、こんな素敵な姿がありました。

Ａ君とＢ君、Ｃ君が３人で考え、知恵を出し合って積み木でピラミッドを作っていたのです。

また、そのピラミッドの傾斜を利用して積み木を滑り落とすという遊びを楽しんでいました。

とても微笑ましい光景であり、それと同時にとても驚きました。

実はＡ君は元々１人で遊ぶ方が得意なお子さんです。今までは1人で考えて遊びを展開しているか、友達が話しかけたことをきっかけとして遊ぶことが多かったのです。

この時はＡ君が友達の遊びに興味を持ち、話しかけたことをきっかけに４０分近く一緒に遊んでいました。

 

友達と遊ぶ中では意見が食い違ったり、せっかく積んだ積み木が崩れてしまったり自分の思いや考えと違うこと（思い通りにならないこと）が度々起こるものです。

この時も3人いたので、３通りの考えや思いがあったはずです。

 

遊んでいる最中には積み木が崩れてしまうこともありました。

まふぃんでは自分の思い通りにならないと「なんで！」「こんなはずじゃなかったのに！」と泣いたり、怒ったりするお子さんの姿をよく見かけます。

思い通りにならなかったことを悔やみ、その気持ちを誰かに受け止めて欲しいという思いからの姿なので、‘‘思い通りにならない経験‘‘が少ないと当たり前のことです。

 

ですが、泣いたり怒ったりする子はおらず、積み木が崩れても「もう1回作ろうか。」と気持ちをすぐに切り替えて作り始める姿には子ども達の成長を感じます。

Ａ君がお友達に自ら興味を持って行動出来、また３人が友達を思い合って遊ぶことが出来た瞬間でした!

 

 

もう1つ素敵な姿をお話します。

友達とチームで積み木を高く積み上げる競争をしていました。

Ｄ君とＣ君のチームです。

Ｄ君は1人で遊ぶ方が好きなお子さんです。

しかし、この時はＣ君と協力をして『積み木を高く積むこと』という共通の目標に向かって集中して積むことが出来ていました。知恵を出し合い、段々と高くなり、徐々に2人の身長近くまで伸びていく積み木の塔。

 

高くなるにつれてその塔はグラグラ．．．。

Ｃ君が積み木を積む時にはＤ君が倒れないように塔の下の部分を支えておくなど、ファインプレーもありました。

頑張っても頑張っても、少し不安定になると積み木の塔は崩れてしまいます。

 

結局、自由遊びの時間いっぱいまで諦めずに協力して積んでいくD君とC君。

最後には職員の「はい！片付けするよ-」の合図と共に2人の塔は崩れ落ちてしまいました。

 

「頑張ったのに、なんで崩れるの！」という思いから以前であれば「もうしたくない！」と言ったり、悔しさから泣いたりしていた２人。

ですが、この時の2人は違っていました。悔しいと歯を食いしばりつつも、グッと堪えて「悔しかった。」「もう少しだったのに。」と言葉にしただけでした。

2人が同じ目標に向かってお互いを意識しながら行動することが出来、悔しい気持ちを自分自身でコントロールすることが出来た瞬間でした。

 

 

積み木は力加減をしないと、せっかく積んだとしても簡単に崩れてしまいます。

また、角もあるので使い方によっては怪我に繋がってしまうかもしれません。

子ども達は実際に物を使うことで考え、工夫をして力の調節をしていきます。

それは物を大事に使うことにも繋がっていきます。物を大事に使うことは子ども達が今後成長していく上でもとても大切です。

まふぃんでは、友達を意識して遊ぶことを常に狙いとしています。

 

小さい子どもにとってはそれが結果として言葉の出現のきっかけにもなります。

 

思いやりの気持ちの芽生えや思い通りにならない場面に我慢をすることが出来るようになります。我慢することが出来ないと相手を不快な気持ちにさせたり、社会のルールから外れてしまったりすることがあるかもしれません。

子ども達は小学生になると集団生活の中で過ごしていきます。友達を意識し、思いやって行動することで社会性の芽生えに繋がっていきます。

その入り口を作れるよう今後も支援していきます。

 

まふぃん上之園　岡部