段ボール運び

新緑の季節となりました。

木々が芽吹き、生命力を感じるこの季節が大好きです。

この時期、草花も毎日目をかけ、愛情を注ぐとぐんぐん成長しますが、良かれと思い、肥料や水をやりすぎるとうまく育ちません。

どこか子育てと似ているところがあるようにも思います。

 

はじめまして。まふぃん錦ヶ丘の田尻です。

小学校教諭、子育て、保育士の経験を通して療育の大切さを感じています。

今までの経験も含めて、子どもたちと共に成長していけるように努めていきたいと思います。よろしくお願いします‼

 

さて、放課後等デイサービスの活動での出来事。

 

この日の活動は、「段ボール運び」です。

まずは一人で段ボールを運びます。

段ボールをいくつか上に積み、落とさないように「最後まで慎重に運ぶ」ことがねらいです。

小学生ともなると、段ボール運びの経験のある子もいるので、上に積み上げて一人で運ぶのはなんなくクリアー!

3~5個の中から自分で選びます。

 

次は…

1段目は横に2つの段ボールを合わせます。

2段目3段目は、その上に縦に段ボールを載せます。

先ほどの積み方に比べて、両方から段ボールをしっかり押しながら運ばなければいけないので、手の力加減や持ち方を考えなければなりません。

でも、手のほうにばかり気を取られていると、上の段ボールが崩してしまうかもしれません。

下の段ボールをしっかり支えつつ…上の段ボールのバランスもとります。

 

さっきより難しかったけど成功者続出‼

 

「さあ今度は、それを二人で運んでみましょう!」

二人で運ぶときは、「落とさないように協力して運ぶ」ことがねらいです。

「な~んだ。簡単!簡単!」、子どもたちの声が聞こえてきました。

 

うふふふ…。

うまく職員の誘導に引っかかった子供たち(笑)

「それなら1番上にこれを乗せるね」

職員が一番上の段ボールに乗せたもの…

缶の中にバラバラのブロックが…⁉

 

「えーっ!」

一瞬驚いた様子を見せましたが、

「缶が落ちても、ブロックが飛び出てもアウトだよー」

の職員の言葉に、よーし。やってやろうじゃないの‼と目をキラキラさせて待つ子どもたち!

 

 

 

より難易度の高いものに挑戦する時に子どもの集中力は増します。

 

上級生と一年生がペアになります。しっかりリードできるかな?

 

最後は布の上に段ボールを載せて運び、大型積木の上に置きます。

 

二人でタイミングを合わせて布を持ち上げ、

布を持つ高さを合わせ、

歩幅を合わせて歩かなければなりません。

うまくゴールまで来たら、最後は呼吸を合わせ大型積木の上に載せる…

たくさんのことを二人で協力しながら、クリアーできるペアはいるのかな?

 

一番最後に運んだペア。

「ゆっくり。ゆっくり。」

「こっちに来て。」

「慌てないで。」

「もっと上に持ち上げて!」

と、ずっとお互いに声をかけ続けて成功しました。

みんなの拍手喝采を浴びて嬉しそう。

相手のことを考えながら二人で力を合わせて成功させた達成感は何ものにも代えがたいですね‼

 

活動の終わりに、

「段ボールを運ぶときに何か気づいたことがあれば発表してください。」の職員の問いに、もう少しで成功しそうだったA君が

「二人で段ボールを運ぶときに、もっとたくさんの声をかけていたらよかったと思います。」

と発表してくれました。

実はA君…去年、入所したころは、「友達と一緒に」何かをしたり、「協力」したりすることが、苦手な子だったそうです。

ところが今日の活動では、下級生の持ち上げるタイミングに合わせて布を上げたり、その子のペースに歩みを合わせて進んだりしていたのです。

「ゆっくり。」「ゆっくり。」と小さな掛け声も聞こえていました。

最後にバランスを崩してマットに載せることが出来ず、もう少しのところで成功にならなかったので、あと少し自分に足りなかったところは何だろうと自問自答したのでしょう。

また一歩、彼が成長した瞬間でした。

 

それにしても…

大人の私たちでさえ、うまくいかない時や失敗した時は、誰かのせいにしたり言い訳をしたりしてしまいがちです。

それなのにA君は、ペアの子を責めたり言い訳もせず、自分にはもっと何ができたのかを考えるところは、あっぱれ‼

私たち大人も見習いたいところです。

 

まふぃん錦ヶ丘  田尻