自ら関わる力~リトミック~(錦ヶ丘)

9月も半分が過ぎ、今年度もちょうど折り返し地点に差し掛かろうとしています。

 

まふぃんで行うリトミックは、

①椅子に座って行う“静”の動作

②身体を動かす“動”の動作

 

の大きく分けて二種類の活動を展開しています。

その中で『音やリズムを聴く』『聴いた音や相手の動きに合わせて動く』『期待をしながら順番を待つ』など、自分以外の相手や環境を意識した社会性の広がりをねらいにして行っています。

年少児までのクラスの子達も、この半年間で周囲の環境に合わせて自分から関わろうとする自発的な姿が多く見られるようになってきました。

今回は、『リトミック』の中で見えた2人の子の成長を中心にしてお伝えしていきます。

 

 

“静” の活動の一つにあるのが、一人ひとりの名前呼び。

ただ名前を呼んで返事をしてもらうのではなく

「♪おーなまえ きーかせてねっ」と言って、職員の持っているタンバリンをその子の名前の音数に合わせて叩いてもらいます。

(たろう君だったら「たっ・ろっ・うーーー」と一音ずつリズムよく叩きます)

4月はというと…

 

・活動の流れが分からなくて固まる

・タンバリンを触りたくてウズウズする

・そもそも座って待てない

 

といった子達も多かったこの年初クラス。

 

しかし、どうでしょう!

半年前に比べ

 

・今から何が起こるか考えられる

・順番を待つ

・職員の動きを観察する

 

など、経験を繰り返すことで

期待・我慢・見通しを持ちながら自分の番になった時に息を合わせてタンバリンを叩く(音を鳴らす)ということができるようになってきました。

みんなリズムを刻んだり音に合わせて表現したりするのが好きで、毎回楽しそうに参加してくれています。

そんな中、Bちゃんも軽く『タン、タン』と叩くことができました。

これには職員も思わず「おーーー!」の声。

なぜならBちゃん、受け身なことが多く、職員がそばについて一緒にその動きを行うことが多い子だったからです。

 

でも最近のBちゃんは、周囲の子達が部屋を移動するのを見て動いたり自分より先に遊び始めた子達がいる場所に来て一緒に座って関わろうとしたりするなど、目覚ましい変化が見られます!

 

いつもだったら一緒にタンバリンを叩くか「私の好きなように使わせて~!」という感じで離したがらないBちゃんが、周囲の雰囲気や流れ、音のリズムを感じ、目の前の職員と一緒になって小さくリズムを刻めたことにBちゃんの世界の広がりを感じました。

 

 

また、“動”の活動では、いろいろな音や曲に合わせて動くことで、まだ未発達な四肢の動きや体幹を鍛えるといったことをねらいにして子ども達の動きを誘い出していきます。

「♪ぞうさん」「♪おうまのおやこ」「♪かえるのうた」でいろいろな生き物になりきる他、早いテンポの音楽に合わせて仰向けになって足を動かす『自転車こぎ』の動きなども行いますよ。

十分身体を動かした後は、子ども達も若干興奮して気分も高まりやすくなるので、そんな時は「♪ゆりかごのうた」という子守唄のメロディを弾き、クールダウンの時間。

 

そこで見られたのは、周囲の動きに合わせて寝ころぼうとするC君の姿でした。

今までのC君は、音楽によって場面や雰囲気が切り替わっても、まだ状況を上手く把握することが難しいので職員が横になる動きを促していました。

 

でも、この時のC君は次々に寝ころぶ職員や友達の姿を観察し、

『あれ?みんな寝ころんでる。ぼくもそうしようかな』

というように自分から寝ころぶことができました。第三者の人からすると何でもない動きに思えるかもしれませんが、誰に言われるでも促されるわけでもなく、自分から周囲の様子を観察し、そこに合わせようとする姿を見て「周囲の人や環境に自発的に合わせる力」が育ってきているな、と思いました。

 

 

まふぃんでは、冒頭にお伝えした社会性の広がり以外にも、自分で状況を察知し、物事を判断しながら行動していく主体的な行動も大きなねらいにしています。

ただ、これらのねらいを達成するには、乳幼児期に身近な環境に自分から関わっていく経験が大切になります。

「面白そうだな」「ちょっとやってみようかな」という興味・関心から、そこに置いてある玩具や物を操作し、遊んで楽しんだり別な子と取り合いになって泣いたり怒ったりする。徐々に相手を意識して遊べるようになったら、取り合いやちょっとした喧嘩も経験しながら交代して使おうとするなど、子どもの成長には段階があり、社会性や主体性もその経験を基にして徐々に伸びていくものです。

 

できる限り大人は見守りに徹し、子ども達の純粋な興味・関心を引き出した上で、いかにこちらが意図しているねらいに繋げていけるかを常に考えながら、これからも子ども自身が自発的に遊べる環境設定や活動を展開していきたいと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 今屋