絵具遊び

先日、児童発達の午前クラスで「絵の具遊び」をしました。

ねらいは1つ。「友達と物・場所の共有をすることができるようになる」です。

 

以前は、絵具やクレヨンの取り合いが多かった子ども達。

欲しいクレヨンが被ってしまうと、「ぼくのだよ」「違う、先にクレヨンを取ったのはわたし!」と、よく取り合いをしていました。

さらに、欲しいクレヨンが取れないと、相手を押しのけてしまう子も。

その為、その都度職員が介入し、止めていました。

 

しかし、今回の活動では子ども達同士で物の貸し借りをする姿が見られました。

「ちょうだい」「どうぞ」と言葉のやり取りを経験したり、物を貸してもらえなくても我慢する経験を何度も積んだりことで、子ども達が自然と貸し借りできるようになったのではないかと思います。

 

 

ねらい 友達と物・場所の共有することができるようになる


最初に子どもの対人面は、いつから始まるのかということをここで少し触れておきたいと思います。

当たり前ですが、最初は母親や父親との関わりから始まります。

そこで、信頼感や安心感を経験することで、今度は友達にも興味を持ち、自ら同年代の子ども達と関わりを持とうとしていきます。

初めは、友達をじっと見ることから始まりますが、1歳半ごろになると「友達と同じことをしてみたい」と興味を持ち、真似するようになります。

この頃になってくると「友達と一緒に関わることが楽しい!」と思うようになってくる子ども達ですが、その反面ケンカも起こりやすくなってきます。

 

まふぃんでは、活動を通して友達と物や場所を共有する場面を作り、そこで物の貸し借りや我慢することを学べるように工夫しています。

この午前クラスは、2歳~3歳のお子さんが主に利用していますが、幼い頃から子ども同士での関わりが経験できるようにしています。

 

ケンカというと少し心配な面も出てくるかもしれませんが、それは自我がちゃんと誕生している証拠です。

自我が芽生えてくると、自己主張も強くなり、なんでも自分のものにしたくなる時期です。

その為、友達の物が欲しくなり、取り合いに発展することがたびたび出てきます。

 

この時、子どもの人数分、物を準備してケンカをさせない方法がありますが、そうすると「社会性の学び」を奪ってしまうことにもなります。

例えば、物の貸し借りや、貸してもらえなかったときの我慢などを学ぶ為には、友達と一緒に物を使う経験がないと得られません。

 

まふぃんでは、活動を通して友達と物や場所を共有する場面を作り、そこで物の貸し借りや我慢することを学べるように工夫しています。

午前クラスは、2歳~3歳のお子さんが主に利用していますが、幼い頃から子ども同士での関わりが経験できるようにしています。

 

ひとつの例を出してみましょう。

例えば、お絵かき。

1人1箱のクレヨンを準備すると、使いたい物が手元にあるので、1人で楽しく遊ぶことができます。

しかし、1人遊びを満足してしまう為、物の貸し借りをしたり、友達を意識して遊んだりといった経験は少なくなってしまいます。

 

では、人数分より少ないクレヨンを準備した場合はというと・・・

一緒に物を共有する為、使いたい色が同じになってしまうとケンカが起きてしまいます。「かして」「いやだ」と友達と取り合ったり、使いたい物が使われてしまって泣いてしまったりなど。

子ども達にとっては思い通りにいかない経験ですが、実はそこで「物の貸し借りの仕方」や「貸してもらえなくても我慢する方法」を学んでいます。

 

このような経験ができるように、まふぃんの活動ではあえて人数より少ない物を準備しています。

 

絵の具遊びの様子


まず、1枚の画用紙に色を塗っていきます。

 

子ども達の好きな色は赤なので「取り合いになってしまうのではないか」と事前に予測をしていましたが、今回は取り合うことなく遊ぶことができていました。

さらに、ほしいクレヨンを友達が持っていても我慢しており、じっと様子を見ていました。

そして、友達がトレーにクレヨンを戻すと嬉しそうに使い始める姿がありました。

これまでの取り合いの経験から、「順番を待てば、好きなクレヨンが使えるようになる」「取り合いをしなくても借りる方法がある」と子ども自身が学んだからこそ、貸し借りができるようになってきているのではないかと思います。

 

 

クレヨンで塗った後、今度は絵具で色を塗っていきます。

 

初めはそれぞれ自由に描いていた子ども達。

しばらくすると、ある子が長い線を描いてヘビを表現していました。

すると、それを面白そうと思った子ども達が、次々に真似していきます。

「へび」「こっちもへび」と、友達の遊びを意識して遊んでいました。

 

先ほど、物を人数分準備していると、友達を意識して遊ぶ事が少なると書きましたが

まふぃんでは友達にも目が向くように、画用紙をあえてみんなで使っています。

そうすることで、友達の真似をしたり、同じ遊びを共有したりなど、関わりが深められるようにしています。

 

絵具で塗った後は、色んな形を貼り付けていきました。

お互い場所を譲り合いながら、形を貼ることができていました。

 

今回の活動では、物の貸し借りができるようになる姿が見られ、成長を感じることができました。

これからも「どうしたら子ども達が成長していくのか」を第一に考えて、活動を組み立てていきたいと思います。

 

まふぃん上之園 亀澤