お知らせ
2024.10.10
ブログまふぃん(上之園)
児童発達支援・子どもの笑顔
児童発達支援のとある日、運動遊び中に成長の一歩を踏み出した子どもがいました。
年中・年長クラスの運動遊びでは、1人ずつ名前を呼んで運動遊具に取り組んでもらうため、自分の順番まで待つ場面があります。順番を待つ力を育んだり集中力や思考力を養ったりと、さまざまなねらいを含んでいます。その子の現状やその日の活動のねらいによって、呼ぶ順番は都度決めています。
この活動の際、待つときに時折歌い出してしまう子がいました。どうして、歌ってしまうんだろう…歌った時に止めてみたり、声をかけてみたり…なかなか歌うのをやめられない様子が続いていました。
日々、その子の様子を観察したり、保育園へ保育所等訪問支援へ伺って先生方とお話をしたりして、職員間で話し合ううちにひとつの可能性に思い当たりました。もしかして…「どうしたらいいか分からない」「すごく悔しいけど言葉で言い表せない」そんな時に、歌をうたっているのでは…!?
そこで、9月のとある日の運動遊びでは、運動遊具をうまくクリア出来ず、悔しい!となった時、意識してたっぷり気持ちを受け止めるようにしました。すると…涙を拭いてから、歌うことなく落ち着いて活動に戻ることができました。その後もクリア出来ず非常に悔しそうな…泣き出しそうな顔をしていましたが、いつものように泣いたり歌ったりせずに、グッと堪えることができていました。我慢、できたね!声をかけながら職員も思わずにっこり、嬉しくなる場面でした。
行動の背景を考える
保育園で働いている時、集団行動からはぐれていく子、お友達にどうしても手が出てしまう子…色んな行動をとる子がいました。その行動を起こす前に、止めなくては……その行動をしないように環境を整えなくては……ずっとそう思っていました。今でももちろん、止めることは大切だと思っています。ですが、止めるだけではなく…「どうして、この子はこの行動をするのかな?」「どうしたら、その子が自分で気を付けられるかな?」と考え情報を集め、「もしかして、こうかな?じゃあ、こういう支援をしてみたらどうだろう」と支援にあたることも大切だと、ここのところ感じるようになってきています。もちろん、「こうかな?」と考えたことが違っていたこともあります。そんな時は、またまた職員間で話し合って、次の原因と支援を考えます。
まふぃんで働いていると、考えることがたくさんだ!といつも思います。保育園でも考えることはたくさんありましたが……少人数の療育だからこそ、一人一人のことを細かく細かく見て、その子が今困っている事や行動の背景を考えています。たくさん考えて話し合った結果が、子ども達の笑顔につながる素敵な仕事だと思います。
つい先日は、これまで集中が切れやすく遊具に背を向けて、外に行くドアを開けたくなってしまう2歳児の男の子が、40分集中してず〜っと運動遊具で遊び続けることができました。自分で運動遊具を上り下りできたことを喜んで、自分に拍手をしている姿を見ることができました。集中を切らすのは、きっと運動への難しさもあるんだろう…そう考え、その子が遊ぶ姿を想像しながら計画した運動遊びでの出来事です。
まだ言葉は話せないのですが、自分に拍手して、何度も挑戦しに行く笑顔は「できた!」「楽しい!」「もっとやりたい!」の気持ちで溢れているように見えました。この経験も成長の一歩。遊ぶ楽しさを知り、遊び込めるようになることで、集中力の向上に繋がっていくことと思います。職員全員で、拍手したね!喜んでるね!と一緒に喜んだワンシーンでした。
夏休み、サマーボランティアに来てくださった学生さんが、9月からはアルバイトとしてまふぃんで働いています。数ある療育施設の中から、まふぃんで働いてみたい!学んでみたい!と思ってもらえたのは、とても嬉しいことです。子ども達の笑顔や成長を一緒に喜び、一緒に支援についてたくさん考えながら、療育のむずかしいけれど素敵なところを分かち合っていきたいと思います。
まふぃん
櫻田
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