子ども達は、気持ちの切り替えが苦手だったり、お友達とうまく関われなかったり、といったそれぞれの課題を抱えてまふぃんに通所しています。

放課後等デイサービスの子ども達の中には、話しを聞き逃してしまったり、話しを最後までしっかり聞かずに思い込みで行動してしまったりする子ども達もいます。

学校生活の中でも、友だちの話や授業中に先生の話をよく聞かず「どうせ～でしょ」「いつも○○だから今度も○○でしょ」と間違った解釈をして友だちとトラブルになったり、説明を聞き逃し、肝心なところで力を発揮できない子ども達もいます。

そのため、最後まで話しを聞けるようになり、話しの内容（指示の違い）をしっかりと聞けるようになるような支援方法を考えます。

“話しを聞く“という行為は、集中して聞き内容を正しく理解する”理解力を深める“事にも繋がっていきます。

“では…よく聞いて取り組むには、どんな活動がいいかな？と考え、子どもたちの好きな活動の一つでもある積み木を使った活動を行いました。

まふぃんでは、毎回ねらいを立てて活動を計画しています。

このねらいも、まふぃんでの姿だけでなく、保育所等訪問支援に行った際の子ども達の様子、先生方と情報共有した事、保護者の方から相談を受けたことも参考にしています。

今回のねらいは、『指示の違いに気づき、よく聞いて取り組む』に決まりました。

次に大切になってくるのが活動の内容です。どのようにしたら子ども達が楽しく、あっ！ちゃんと聞いておけばよかった！“よし！次はちゃんと聞いておこう！と自ら気を付けて聞く姿勢が促されるかな？と私たちはいつも考えています。

『指示の違いに気づく』がねらいだから・・

２人で高く積む、○○と同じ位の高さ、○○を見えないように隠そう！等入れたらよく聞くになるのでは・・・と考え、打ち合わせの際に提案すると。

「いろいろな内容（要素）が入り過ぎているよね」「シンプルに高く積むに特化した方がいいのでは」と意見をもらいました。

様々な内容（要素）を詰め込み過ぎてしまう事で、

・話を聞けるようになって欲しい！という“ねらい”がブレてしまう。

・高く積む、同じ高さ、物を隠す等の思考の切り替えが数分で起きると、集中力が保てなくなる。

結果、話しを聞き逃してしまうことになります。

つい、あれもこれもと思い色々な内容を詰め込み過ぎてしまう自分に反省でした。

アドバイスを受け今回の活動は、“高く積む”内容（高く積んだチームの勝ち）だけで行いました。

「一人で高く」「グループの仲間と一緒に」「机の上で」「積み木の箱の中で」

等、指示を変化させていきます。高く積んでも、指示通りに積み上げていないと、成功しません。

“高く積む”という内容でしたが、子ども達はシンプルだからこそ、指示の違いに気づきやすく、よく聞いておこうという姿勢にも繋がっていたように感じました。

詰め込み過ぎると、思考が複雑になってしまい、集中力が続かなくなってしまいます。

色々な内容を詰め込み過ぎない事、「シンプル・イズ・ベスト」

シンプルに活動を組み立てる事の大切さを感じた出来事でした。

日々の活動の中で、子ども達が変化するためにはどのようにしたらいいのか、その日の活動がどのような成長に繋がるのかを考えながら、計画を立て活動を行っていきたいと思います。

寺田