お知らせ
2025.03.04
ブログまふぃん(上之園)
「待つ」こと

◆待てなくても大丈夫!?
「落ち着きがありません」「幼稚園で先生の話を座って聞くことができません」「待つことが苦手です。どう対応したらいいのかわからず困っています」などなど。療育に来られる保護者の方にお話を聞くと、このようなエピソードがたくさん出てきます。
先日に行われた法人研修で、講師の方からおもしろいお話を聞きました。人は初めてのことやわからないこと、不安なことがあると、その答やヒントを探そうとして周囲をキョロキョロ観察したり、周りの人に聞いたりするのだそうです。はい、そうです。研修中のワークショップで私も同じことをしました。
講師の方が続けてこう言いました。「大人の皆さんも今、そうしたでしょう? じゃあ子どもたちのことを考えてみてください。子どもは毎日が初めての経験ばかり。キョロキョロしたり、すぐ隣の人とおしゃべりしたりするのは当たり前のことなんですよ」
!!! 目から鱗が落ちました。これからはその視点も大事にします! でも実際に「待つ」ことが苦手な子どもがいて、そのことで困っている状況もある。じゃあどうする?
◆「待てる」への取り組み・その①
まふぃんの療育は「子どもの行動が変わる」のがモットー。よって場に合わない言動が見られた際には、その都度行動を止めたり、自分でどうしたらいいのか気付けるよう促したりします。私はまずここに力を入れました。
すると子どもたちは何だかつまらない様子です。「止められるから静かに待つけれど、本当はこんなことしたくない」って顔に書いてある。これって「行動が変わる」じゃないよなあ…。
◆「待てる」への取り組み・その②
先輩職員に相談しました。「場に合わない行動を止めるのはもちろん大切な支援だけれど、どちらかというと苦手な部分のみをクローズアップしている感じがしない? それと同時に、ちゃんとできているときに認める声掛けもしてみたらどうかな?」
早速、年少々児と年少児のクラスの小麦粉粘土遊びのときに「できていることを認める」を意識しました。もしそぐわない行動が見られた際には、ちゃんとできている子どもを褒めることによってどのような姿が望ましいのかを自分で気付けるよう支援します。
【ある日の小麦粉粘土遊び~年少々児・年少児~】
①「はい、今日はこれをします! ルールを説明するよ。ちゃんと待っていたらお水を入れるね!」
↓
②子どもたちの目を見て、全員が聞いているか確認する。
↓
③待つのが苦手な子どもが少しでも待つことができていたら、すかさず認める言葉掛けを行う。
↓
④「お! 〇〇ちゃん。ちゃんと待っているね!」
この日は、子どもたちの様子を見ながら上記を繰り返しました。すると、いつもは待つことが苦手な子どもたちもみんな指示通り待っているではありませんか! しかもキラキラした目でこっちを見ている!
「楽しいからやる」「やりたいから我慢する」「自分で考えて行動する」。2~4歳の年少々児や年少児の子どもたちだって、このように頑張ることができるのです。待つ時間や活動に集中できる時間を少しずつ増やしていき、療育以外の大集団やご家庭においても「待つ」ことが自然にできるようこれからも支援していきたいと思います。
上薗
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