お知らせ
2025.03.07
ブログまふぃん(上之園)
腹這い・四つ這いの大切さ

まふぃんの運動遊びは、
○主に年少々~年少クラス…全身を使って遊具で自由に遊ぶ
○年中~年長クラス…ルールがある中で遊ぶ
といったように、遊びの形態を分けて行っています。
今回取り上げるのは、年少々~年少クラスの子の動きです。
この頃の子ども達は、まだ運動経験が少なく、自分の身体をまだ上手くコントロールできない時期でもあります。
そのため、運動遊びも高さや距離は出さず、『くぐる・わたる』を中心にまずは「やりたい!」という意欲を引き出すことを大事にしています。
身体の発達を促す上で赤ちゃんの時に経験する腹這いや四つ這いの動きはとても重要です。
腹這い姿勢を取ることで首や背中、肩甲骨まわりの筋肉がつき、肩で支えられるようになると肘や手といった末端で支える力もついてきます。筋力だけでなく身体のバランスを取る感覚にも影響していきます。手と足、目と手など二つ以上の部位を同時に使う動作もハイハイをすることによってうまくなってきます。これらのことは、成長してから良い姿勢を保てたり、バランス感覚が備わるなど身体の発達の土台となっていきます。
そして、赤ちゃんの時期に経験するハイハイは視野が広がり、見える範囲が広がることで、欲しいものを取りに行くなどして動こうとする意欲にも繋がります。
ただ、発達の中でお座りを覚えると、腹這いよりも視線が高くなる座位の姿勢を好むようになり、腹這い姿勢を嫌がるようになることも。この時に腹這い姿勢を十分に経験しないと姿勢を保持したりバランスを取ったりするのに大切な背筋力がつかず、手・腕・肩などの上肢を起こす力も育たないため、しっかりとした四つ這いができないこともあります。
子ども達の動きを見ていると、傾斜のある遊具に登る時に支えきれず後ろに下がってしまったりバランスを取れずに倒れこんでしまったりする姿がありました。また、座った時に前のめりになって姿勢が崩れることもあり、長く姿勢保持するのが難しい子もいました。
活動の中で腹這いや四つ這いの動きを引き出せるように、斜めにしたテーブルの上や段差のある遊具を四つ這いで渡る遊びなどもたくさん行い、動きを引き出していきます。
斜めの足場や高低差のある遊具の中で不安定さを感じてはいたものの、慎重に進みながら手や腕、肩や足などで身体を支えながら移動する姿が見られました。
また、トンネルのような遊具を出した時に、くぐることに躊躇したり頭を入れることはできるけど腰を落とすことができず、また戻ってくる子もいました。以前ブログでも書いたように、抵抗感が強いと『できない→やりたくない』に繋がるので、くぐるもの自体の大きさや広さを変え、視覚的・身体感覚的にも変化させましたが、それでもくぐろうとしない姿も見られます。
そこで別なアプローチ方法として職員や友達が向こう側にいる時に顔を覗かしたり手を出してやりたくなるきっかけを作りました。
やろうとする意欲が大切であり、そのために目標となるものがあると自発的な行動に繋がるようになります。
【興味・関心を持って取り組む→目標に到達する→達成感・満足感を得て次も挑戦しようとする】といった流れができると、さらに遊具をくぐる動きにもつながり、結果として腹這いや四つ這いの動きが促進されていきます。子ども達は上手く通れないもどかしさに葛藤しながらも無事に通り抜けることができました。
保護者の方から、
「赤ちゃんの時にあまりハイハイしなかった」
「すぐに座ったり立っていたりしたかも」
というお話も聞きますが、子ども達は今いる環境に自分の身体を合わせていこうとする力を持っており、それはどの段階からも再度獲得することができます。
本来持っている力を伸ばしていけるように、保護者の方や周りの関係する方々と育ちのサポートに関わっていけたらと思います。
まふぃん
保育士:今屋
〇参考文献
河原紀子(2018).『0歳~6歳 子どもの発達と保育の本』.学研.
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