あっという間に3月。まふぃんの園庭のサクランボの花も咲き春を感じるようになってきました。花言葉は「小さな恋人」「善良な教育」「上品」などあるそうです。

今年度も様々な成長を見せてくれた子ども達。特に年少々～年少クラスの子ども達の変化・成長は著しいものでした。

利用が始まった頃は、友だちが遊具で遊んでいると近づけない、遊びに興味を示さない、身支度（靴下や衣服の着脱）が思うように出来ず泣いてしまう子など…。

その中でも今回は、友だちがいても遊びの中に自分からは入れるようになったA君と、衣服の着脱（ボタンの付け外しも含め）ができるようになったB君をご紹介したいと思います。

ここで遊びたい！になるまで　A君

４月頃のA君は、遊具で遊び始めても友だちが近くに来ると、スーッとその場から離れてしまう姿がありました。友だちと同じ場所で（体を寄せ合って）遊ぶのが苦手な感じです。友だちが近くに来ても遊べるようになって欲しい！そのためには、どのようにすればいいのか、どのような遊びに一番興味を示しているのか、どのように対応したらいいのか等、職員は活動前後で意見を出し合いました。

〇支援

A君が遊んでいる時に、友だちが来て遊具から離れた時には、A君の気持ちをしっかりと受け止め「びっくりしたね」「また、行っていいよ（遊んで）」と気持ちを代弁しました。また、A君の興味がありそうな遊具を出す事で、「楽しそう」「遊んでみたいな」と自分から遊具に興味を示し遊びに入っていけるようにしました。

〇現在

先日の活動中、A君に変化がありました。それは・・・

テトラポットの形をした遊具を出した時にA君が“ここで遊びたい！”“僕も入りたい！”と友だちを手や体で押しのけながら、遊びたい気持ちを全身で示し遊びに向かう姿でした。それも、４～５人の友だちが遊んでいる中に入って行くのは初めてでした。

友だちを押しのけながら入って行く姿、中々は入れなくても諦めずに遊具に向かい入ろうとするA君の姿に、心の中で『A君頑張れ！』と声援を送りました。無事に入れた時には、とても嬉しく成長を感じた瞬間でした。

服の着脱が出来るようになるまで（ボタンも出来るようになった！）

４月の頃は、靴下の脱ぎ履き、服の着脱の度「出来ない～」と泣き気持ちが崩れていたB君。

大人にしてもらいたい気持ちと自分でやるたいけど思うように出来ず泣いてしまう状況でした。

〇支援

服の着脱の際、気持ちが崩れ泣いてしまった時には、「難しいね」「一緒にやろうね」と気持ちを受け止めると「うん」と気持ちを落ち着ける事が出来ました。

B君の様子を見ながら、難しい部分を手伝ったり、B君の手を取りながら靴下を履いたりしながら一緒に取り組んできました。

〇現在

最近は幼稚園の制服のボタンのつけ外し、制服や上着を畳んで棚の中に片づけるまで、大人の手助けがなくても出来るようになっています。今では「出来ない！」ではなく「○○（自分の名前）出来たよ！」と満面の笑顔を見せています。

沢山の成長を見せてくれた子ども達

年少々～年少クラスの子ども達にとって、遊びに興味を示し自発的に近くに行き友だちと同じ場所で遊ぶ事は、とても大切な事です。何故ならその経験が、友だちと関わる事の楽しさを感じるための第1歩だからです。子ども達が、友だちと関わる事で、嬉しいな、楽しいな、嫌だったな、悔しいななど様々な気持ちを体験を通して学び“でも、友だちと遊ぶ事は楽しい！”と感じて欲しいと思います。

この1年、遊びに興味を示さなかった子が、遊びに入れるようになった事、発語の少なかった子が発語が増えた事、気持ちの切り替えに時間が掛かっていた子がスムーズに切り替えができるようになった事。沢山の成長を目の当たりにし、本当に嬉しく思いました。

今後も、子ども達の“出来た！”やった！”の笑顔を引き出しつつ、子ども達が成長・変化が出来るような支援を続けていきたいと思います。

寺田