児童発達支援の午後クラスで「買い物体験」をしました。

いつも近隣のコンビニにご協力をいただきながら活動を行っています。

ですが、まふぃんから距離にして50メートルぐらいの道中にも様々な危険が潜んでいます。

それに加え買い物のマナーもまだまだ身についていない子ども達。

ただ行って帰ってくる「買い物」だけでなくそこに「社会性」をプラスした「買い物体験」にねらいを設定しました。

 

まふぃんが考える社会性の中には「ルールを守る」というものがあります。

 

例えば、バスの中。

みんなが静かに過ごしている時に、走り回ったり、大声を出したりする行動は、迷惑になりますよね。

また、早く運賃を払いたくて、並んでいる所を割り込みする行動。

相手が嫌がりますし、同じことをされたら不愉快な気持ちになってしまいます。

 

さらには歩道の歩き方。

ここ上之園町は自転車の往来が多く、私自身もひやっとする場面が何度かありました。

子ども達も保護者の方と手をつないでいればなにも問題はないのですが、状況によっていつもそうできるとは限りません。

そこで必要になってくるのが

「危険予知」「危険予測」

です。

「ここからバスが出てくる」

「前から自転車がくる。このコースで歩いていたらぶつかる。避けよう。」

「けど後ろからも自転車が来てるかもしれないから後ろを気にしつつ・・・」

子ども達は色んなことを考え自ら危険を回避する必要があります。特に大けがや命に関わることは、大事なお子さまを預かっているまふぃんとしても常に気を配り、注意しなければなりません。

 

前置きが少し長くなりましたが、ここからは活動の様子をお伝え致します。

 

【活動のねらい】

①「公共のルールを守る」

②「危険予測を行い安全に気をつける」

今回、②のねらいに関しては初めて設定したこともあり、職員もどの方法が一番子ども達に伝わりやすいか手探り状態です。

 

 

【活動の様子】

買い物体験では、まず練習を行います。

練習の時にルールを確認しておくことで、本番でも活かせられるようにする為です。

まずは、お菓子を選びます。

「うーん、どれにしようかな」と迷いながらお菓子を選んでいる子ども達。

食べたいお菓子を選ぶと、レジに並びます。

初めは、列に並んで待つことができましたが、早くレジにお菓子を渡したくなり、列から離れてしまう子どももいました。

しかし、列に並ぶよう声を掛けると、再び列に戻って待つことができました。

実際の場に近いシチュエーションを経験する事で、どのような行動が良いのかを体験的に学び本番に活かします。

 

次にまふぃんから近くのコンビニに行くまでのルート確認。

「どんな危ないことがあると思う？」の質問に

「自転車！」

「バスが突っ込んでくる！」

「ハトが飛んでくる！」

（は、は、は、は、ハト？）

 

色んな意見が出てきましたが、ホワイトボードに図を描いて危険個所を確認し

歩道の端っこを歩くことを伝えます。

 

 

さて、いよいよ本番。

今回はできる限り自分たちの力で買い物ができるように、職員は見守りました。

すると、職員の補助もありながら、どの子ども達も列に並んで静かに待つことができました。

さらに、何人かの子ども達は挨拶もすることができました。

ひつ

 

道中はどうでしょう？

しっかりと子ども達同士で手をつなぎ時折、

「自転車きてるよ！」

と教えてくれる子も。

意識して歩くことが出来たようです。

 

今回の買い物体験では、公共のルールを守ることができた子ども達。

 

しかし、職員が介入する場面も何回かありました。

店内のどこに並んだらよいか分からずに、ウロウロしてしまう子。

お菓子を買う事に夢中で挨拶を忘れてしまう子。

職員の声掛けがあったことで、気付くことができましたが、まだ意識的に行動する事は難しいように感じました。

 

そして道中では警備員のおじちゃんに挨拶ができなかったこと。

地域交流も兼ねて「買い物体験」を行っているので次は自らすすんで挨拶できるといいですね！

これも立派な社会性。

 

その為、次回は「挨拶ができる」「職員がいなくても並ぶことができる」事をねらいにしていきたいと思っています。

 

今回行った事前練習は、1回だけでは身に付きません。

何度も経験を積む事で

「どうやって並んだら良いのか」

「お店の中はどのように過ごしたらよいのか」

を体験的に学ぶことができるようになってきます。

また、事前練習だけでなく、見立ても大切です。

 

「お店の中では挨拶をしてね」「お店の中では並んで待つんだよ」「お世話になっている人には挨拶するよ」

と、練習＋声掛けもある事で、どんな行動をしたらよいのかに気付くことができるようになってきます。

それとひとつ気づいたことがありました。

子ども達は職員のこともよく見ています。

地域の方とどんな会話をしているか、どんな振る舞いをしているか、子ども達に求めるばかりでなく自分自身も気を付けていきたいと思っています。

 

 

まふぃん上之園

亀澤