乗り越える力(錦ヶ丘)

まふぃんに来ている放課後等デイサービスの子ども達は、日々運動遊びや感覚遊び、話し合い活動や園外活動など、様々なことに取り組んでいます。一つひとつの活動を楽しんで取り組んでくれる姿はもちろんですが、時には苦手なことにも挑戦し、一つずつ課題をクリアしながら、自分の力で乗り越えていく姿もたくさん見てきました。

今回は、その乗り越えていく力をどのようにして身に付けていったのか二人のお子様の事例をご紹介していきます。

 

 

小学校2年生のA君は、普段は元気で溌溂としている子で、楽しそうなことがあると「何それ!?」と目をキラキラさせてやりたがるタイプの子。しかし、身体を動かす活動の中で、「初めてのこと」や「見たことのない活動」を目の当たりにすると、途端に不安げな表情になり、緊張してしまいます。

時折出る「どうせ自分は上手くできない」という発言から、自信のなさを感じ、一番初めに皆の前で見本をしてもらうことなど、絶対にしたくない様子でした。

 

そんなA君には、運動遊びや段ボール運びなどの順番で取り組む活動の時に、一番プレッシャーのかかる最初と最後ではなく、真ん中くらいで参加してもらうように配慮しました。自分の順番の前に友だちの動きを見ることで「あ、こうすればいいんだ」と状況や動きを客観的に捉えることができるようしました。また、実際に取り組んだ時には、目で見た経験を基に試行錯誤しながら身体を動かして達成していく経験を重ね、徐々に自信を持って参加できるようにしていきました。

様々な経験を経て、自信もついてきたのでしょうね。

今では、誰に見本を見せてもらおうか職員が悩んでいると、

『僕を呼んでいいよ!』

と言わんばかりに視線を送ってくるほどになりました。

 

 

 

3年生のBさんは、製作や料理が得意なしっかり者で、自分のアイディアを次々に考えることができるタイプのお子様でした。

しかし、『発表』という場面になると途端に話せなくなり、他の子がどんどん発表する中、下をうつむいてもどかしそうな表情を浮かべる様子がありました。

職員が「Bさん、良いアイディアあったよね?発表してみない?」と促しても首を横に振り、『できればしたくない』といった様子でした。

 

そんなBさんには、話し合い活動を通して自分の思いを発信してもらう事から始めました。ただ発表する時間を設けるだけでなく、付箋紙を使って自分の思いや考えを伝えてもらう方法も行いました。元々、物語や絵を描くのが得意なBさんは、付箋紙に絵を描き、それを元にして簡単で短い言葉から伝えていくことを意識して取り組んでいきました。

徐々に回数を重ねる中で、発表する事へのハードルも下がったBさんは、まふぃんだけでなく学校でも発表することができ、小集団の経験をより大きな集団の中で活かす方法を身に付けていきました。

今では、全体のまとめ役や話し合いでリーダー的役割をこなすほどになり、以前の面影を感じることはありません。

 

 

 

それぞれの運動能力や性格などは違いますが、二人のお子様に共通していたことは、

『苦手なものに対しての対処法が分からない』

『失敗するのは嫌だからしたくない』

ということでした。

 

苦手なもの、失敗しそうなことに取り組むのは大人だって怖いですよね。

そこで、まふぃんでは『安心して失敗できる環境を準備すること』を大切にしています。

本当は不安だけど、周囲に支えてくれる人の存在を感じながら挑戦する。

上手くいかなかった時に悔しいときには受け止めてもらう環境を整え、

次にどうすればいいのかを考え、その方法を実践していく。

そして、本気で取り組んで上手くできた時には、周囲の人と喜びを共有し、自分自身を認めて次に繋げていく。

 

まふぃんでは小集団での活動を通して、これらのことに日々取り組んでいます。

子どもの本来持っている力や気持ちを引き出してあげること、高めていくことができるように職員も常に挑戦する気持ちを持っていきたいと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 今屋