お知らせ
2024.06.25
ブログまふぃん錦ヶ丘
6月 園長のつぶやき(錦ヶ丘)
今年度もまふぃん・まふぃん錦ヶ丘合同で、就学教育相談保護者説明会を行いました。来年度就学を迎える年長児の保護者を対象に、今年度は同法人の認定こども園錦ヶ丘プラス、姉妹法人の認定こども園錦ヶ丘からも、たくさんの保護者の方の参加をいただいての会になりました。就学教育相談についてはこちらのブログ(就学教育相談保護者説明会)をご確認ください。
説明会の中で、講師の鹿児島市教育委員会小城様が何度も「学びの場」を決定するには「主人公は子ども」であることと話されていました。親が子どもに期待をしたり心配したりすることは当たり前。しかし、この先子ども達がどんな学びの場で、どんなことを経験し学んでいくのか、主人公はあくまでも子ども達です。
今月、まふぃん錦ヶ丘を一人の中学生Aさんが卒業します。Aさんと私の出会いは、まだAさんが2歳の頃。上之園のまふぃんで勤務していた頃の児童発達支援のクラスになります。車が大好きでハンガーをハンドルに見立てて、通所の時はいつも「ぶ~ん」と言いながらハンガーを握ってくる子でした。とにかく苦手なものが多く、水が少し体にかかっただけで大騒ぎ、食べられるおやつも限定されており、友達の中に入っていくこともとても苦手でした。私たちは、人や物、感触、感情、全てにおいてAさんの許容範囲が少しでも広がるようにと支援を行ってきました。時には感情を爆発させ、「もう何もかも嫌なんだ!」と泣いて暴れたこともあります。気持ちを受け止め、一緒に少しずつ感情の交通整理をしていき、今では自分自身で感情のコントロールができるようになりました。
そんなAさんが今、自分は将来こんなことをやってみたいと、自分自身の将来について肯定的に捉え、これから先の「学びの場」を自分自身で選択しそれに向かって努力しようとしています。療育に携わってきた中でこんなにうれしく思った出来事はありません。お母様とは折に触れて、Aさんの将来について話をしてきました。可能性の話、もしくじけてしまったらの話、時にはお互い涙を流しながら悩んだこともあります。お母様との話はいつも「主人公はAさん」でした。長年通い安心して過ごせるまふぃんを卒業し、新たな道を選択することは、Aさんにはもちろんお母様にとっても、とても決心のいることだったと思います。Aさんが自分の可能性を信じ努力していること、そしてその姿を信じ認めそっと背中を押してあげられたお母様。絶対に大丈夫!と、私達も確信しています。
どんどんたくましくなっていくAさん。卒業のお話をした時にお母様が「子離れをしなきゃですね」と話されていました。2歳からの成長を見てきた私も、同じ気持ちであることをお母様に伝えると、「先生も子離れですね」と笑われてしまいました。
今でも車が大好きなAさん。これからの人生、いつも自分が主人公です。置かれた学びの場で学ぶことをやめず、そして自分らしく堂々と自分の道を歩んでください!
まふぃん錦ヶ丘
施設長 吉村佳代
お問い合わせ
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