まるめる!ちぎる!ねじこむ??(錦ヶ丘)

先日、児童発達支援の子ども達で新聞紙遊びを行いました。

大きな新聞紙を両手で丸めたり指先を使って縦に破いたりしながら手指の巧緻性を高めることがねらいの一つです。

 

手指の巧緻性とは・・?

一般的に手や指先の器用さを表すものです。

巧緻性が高まると細かい作業がやりやすくなり、例えば洋服のボタンを留める、靴のひもを結ぶなどの生活に関わる動作がスムーズにできるようになっていきます。

 

スプーンや箸をまだ上手に使えない子や、洋服のボタンやチャックを上手くできない子。巧緻性を高めることでそれらの動作が上手くできるようになり、苦手意識を持つことなく生活を送れたらいいな、という思いからの今回の活動です。

 


新聞紙遊びスタート!

この日のねらいは、

〇指先を使った細かな動きを獲得する

 

まずは段ボールで作った枠の中に新聞紙をいっぱいに敷き詰め、自由に遊んでもらいます。

ぎゅっと丸めてボールにして投げる子、指先を使って慎重に長く千切ったものを自慢する子、偶然開いた穴から向こう側にいる友達を見て大笑いする子。

遊び方は人それぞれ。

 

次に登場したのは段ボール。

「この箱いっぱいに新聞紙を入れてね」と伝えると両手に新聞紙を抱え、どんどん入れていきます。箱が満タンになったところで上から

バッサーーーー!

頭から新聞紙をかぶった子たちは大笑い。楽しいね。

他の子と遊ぶのがちょっと苦手な子もいますが、やりたいから近くで遊び、隣の子と大笑いしながら一緒に『もう一回!』という顔で次を待つこともできました。

 

次は子ども達の前で

『ブスッ、ブスッ』

とランダムに2㎝ほどの穴を開けていきます。

 

『何が始まるの??』といった表情で見ていたので

「この穴から新聞紙を入れてみて。さっきみたいにたくさん入るかな」と伝えます。

 

上からバッサ―!をまたやりたい子ども達。でもどうしたら上手く入れられるのかが分からない様子。

すると一人の子が新聞紙を穴の中にねじ込んでいく姿があり、他の子達も「なるほど・・」と真似してドンドンねじ込んでいきます。

先程までの豪快な動きとは違い、親指や人差し指などの指先を使いながら新聞紙をねじ込んでいく姿があり、最初はただ入れようとするだけだったのに、『もっとたくさんいれたいな!』と先の方をねじって入れやすさを工夫する姿もありました!

それまで全身を使ってダイナミックに遊んでいたのがウソかのように、静かに、そして最後まで集中して取り組んでいました。

 

ただ小さい穴に入れるだけなら、苦手な子は『やりたくない』を選ぶかもしれません。

でも、その前の活動で新聞紙をかぶって楽しかった思いやそれをもう一度やりたいという思いから、苦手な事も忘れ、指先を使ってねじ込んでいく動きがたくさん見られました。

 

小学生になると

・掃除の雑巾を絞って広げて干す

・靴やカバンのひもを結ぶ

といった生活動作の他に

・文字を丁寧に書く

・家庭科の授業で裁縫を行う

といった学習に関わる場面も出てきます。その時の困ったな・・が少しでもなくなるように指先を使った活動を行っていきます。

最後にみんながねじ込んだ箱をひっくり返してみると、「パラパラ~」と思ったよりも少ない量の新聞紙・・・

みんな呆気に取られていました💦

次はもっと入れられるように頑張ろう!

 

まふぃん錦ヶ丘 今屋

新人研修

初めまして!今年の4月からまふぃん上之園で働かせて頂いております

松野(まつの)と申します。

正社員として働いたこの一か月はアルバイトとは 全く違う社会人としての責任や子ども達の成長をより身近に感じられ、

慌ただしくも子ども達に癒されながらとても充実した毎日を送らせて頂いています。

 

私は療育で働きたいと考えていたので他の療育も何か所か見学させて頂いた中で、

まふぃんは子どもの「自立・自律」に向けてあえて思い通りにならない経験をさせたり、

あえて一つの紙で遊ばせたりと子どもの課題を引き出して

気持ちの折り合いや感情のコントロール等を子ども達自身が学び、

支援していくという方法に感銘を受けました。

「絶対にここで働きたい!学びたい!」と思い、有難い事にまふぃんで働くことができています。

 

 

早速、社会人としての基本的なマナーを学ぶために、新人研修で『お茶出し』と『電話対応』を学んできました。

 


お茶出し

突然ですが、皆さん『お茶出し』の意味はご存じですか?

『お茶出し』は、わざわざ足を運んで来てくださったお客様に

喉の渇きを癒して頂き、くつろいで頂く・ほっとして頂くという

「おもてなしの心」が込められているそうです。

絵柄をお客様の正面を向けてお出しする、右側からお茶をお出しする等

基本的な作法は知っていましたが、

今回お茶を出す時の手の添え方や一言添えてお出しするといった

お客様が「来て良かったな。」という気持ちになるようなお茶出しを学ぶことができました。

実際にお茶出しをしてみましたが、緊張で声が小さくなり過ぎてしまったので、

次は聞き取りやすい声で言えるよう気をつけたいと思います。

 


電話対応

そして、新人は誰しも戸惑ってしまいがちな『電話対応』。

電話対応は、第二の窓口と言われている程会社や人の雰囲気が大事になっています。

相手や表情は見えなくても笑顔で対応し、

相手を思いやる気持ちが大切だと感じました。

電話を受ける際はとてもドキドキするので、積極的に電話を受けて学んでいきたいです。

 

 

この二つの研修で共通していることは、

「来て良かった。」「掛けて良かった。」

相手がいい気持ちになる対応をすることだと思います。

保護者の方に安心してご利用頂けるよう精一杯頑張って参りますので、

温かい目で見守って頂けると幸いです。

これからどうぞよろしくお願い致します。

 

まふぃん 松野

夏野菜を植えよう(上之園 放デイ)

つい最近まで冷たい風が吹き、肌寒さを感じていた気がしましたが、だんだんと夏らしい気候になってきました。

先日、放課後等デイサービスの時間に”夏野菜を植えよう”の活動を行いました。

子ども達中心の話し合いの中で「〇〇が植えたい!」「△△が良いな~。」と様々な意見がありました。

土を耕したり、実際に苗を植えたりする時には土の感触や手が汚れる経験、命(植物)に触れる経験をすることも出来ていました。

植えた後には「○○を作って食べたい!」と野菜の成長を楽しみにしていた子ども達でした。

 

何を植えようか(話し合い活動)

人に自分の意見を伝えるのが苦手な人もいれば、得意な人もいますよね。

これは、子ども達も同じです。人に何かを伝えるのは意外と勇気がいることです。

ですが、成長するにつれて意見を求められたり、何かの発信をしなければならない機会が出てきます。

その為、今回は高学年のお子さんに司会をお願いし、子ども達主体の話し合い活動を行いました。

今回の議題は「何の野菜を植えるのか」でした。

好きな野菜を言うお子さんもいれば、夏野菜には何があるのかを理解し、伝えるお子さんもいました。

そして、最終的に決定した野菜は『トマト』『カボチャ』『きゅうり』の3種類でした。

 

野菜の苗を買いに行く(買い物体験、地域交流)

今回は職員が事前に苗を準備するのではなく、子ども達自身が地域のお店に買いに行きました。

地域の人と関わる経験やお金の支払い方を学ぶ為です。

お店に足を運ぶことで苗がどのように売られているのかを見ることができた子どもたちは

「トマトの苗はこれなんだ」

「カボチャはこれだ」

と手に取りながら知ることができました。

普段私たちも、野菜の苗を見る機会が少なく「これは、何の苗なのか?」と疑問に思うこともあると思います。

実際に目で見て、触れた物は記憶に残りやすいものです。

その為、まふぃんではこのような機会も大切にしています。

 

また、今回は2人のお子さんにお願いし、みんなで決めた野菜の苗を購入してきました。

これは、お子さんの今後の責任感、行動力にも繋がっていくのだと考えています。

 

畑を耕す(感触に触れる、自然に触れる)

「どこに植えたら良いか。」を聞いた時に出たのが、「畑に植えたい。」という意見でした。

そこでみんなで畑を耕すことに。

今回はクワ(道具)を使い、耕すことに挑戦しました。低学年のお子さんにとっては初めての経験だったようで、やったことのある上級生をよく観察し、取り組むことが出来ていました。

 

苗を植える(土に触れる、命の大切さ)

土の感触や手を汚すことが苦手なお子さんもいますが、『自分が育てた野菜で料理をしてを食べたい!』という意欲から勇気を出して取り組んでいたお子さんもいました。

また、「茎や葉ではなく根っこの部分を持って植える」「苗が倒れないようにぐっと土を固める」など調べたことを思い出しながら植えることができました。

 

そうそう!そういえば・・・

「これは何の苗だっけ??かぼちゃ?きゅうり?」

買い物に行かなかった子どもが、何の苗かわからなかった時に

「それはきゅうりだよ!」

と教えてくれていました。

 

お買い物体験でいい学びがあったようですね!

 

「きゅうり&トマト&マヨネーズを食べたい!」「きゅうりの漬物を作りたい!」「カボチャのスープが食べたい!」と野菜が成長した後を楽しみにしていた子ども達。

無事にまふぃん産の夏野菜が育ちますように!

 

 

まふぃん上之園 岡部

2022お米プロジェクト始動!

まふぃんの取り組みの一つ「おにぎりプロジェクト」。

「たかがおにぎり、されどおにぎり」おやつのおにぎりひとつにも社会性を育むねらいがあります。(詳しくはまふぃんHPをご覧ください。)

 

昨年度は、このおやつのおにぎりから、「おにぎりって何からできているの?」「お米ってどんな風にできるの?」「自分たちも作ってみたい」など、子供達の探究心が高まり、一年を通して米作りを体験する「お米プロジェクト」が始まりました。

子供達だけでなく職員もお米作りは初めて! 試行錯誤しながらも子供と職員が一緒になって取り組み、たくさんの学びや発見がありました。

昨年度「お米プロジェクト」が始まったばかりの時は、収穫したお米をお腹いっぱい食べることを夢見ていたのに…。実際に刈り取って脱穀すると、「たったこれだけ」と思った子も多く、お米作りの大変さや出来た時の喜びを感じていたようです。

 

今年度は橋口農園の田んぼをお借りして一年間の田んぼの観察を行います。

川上町にある橋口農園。お米は合鴨農法、野菜や穀物も有機無農薬で生産されており、食育に取り組んでいる錦ヶ丘保育園や認定子ども園錦ヶ丘の給食もこちらの野菜を使っています。

(錦ヶ丘保育園のブログ→橋口農園の野菜が仲間入り )

 

 

さぁ橋口農園に

まふぃん上之園とまふぃん錦ヶ丘が橋口農園に集合し、両園合同で田植え前の田んぼの観察スタートです。

はじめに今日の観察の目的や注意事項を確認しました。

広い田んぼ、自然豊かな環境にみんなの気持ちもわくわく。でも、自然の中には危険も潜んでいます。

まふぃんの子供達の中には、いつもと違う場所や郊外に出ると、そわそわして周りを見ずに自分の都合で行動してしまう子もいるので、危険箇所の確認。グループで行動すること。職員の話を聞いて行動すること。などをしっかりと約束しました。

また、一年を通しての季節の変化を感じてほしいので、観察の視点を明確にするために、グループごとに「生き物」「植物」「田んぼ」と、観察するお題を出しました。

 

さぁ田んぼだけでない魅力いっぱいの橋口農園の探検開始。

 

合鴨

「知っているよ。カルガモ!」(ちょっと惜しかった)

 

ヤギ

「あれっこれ見たことある」

「籾じゃない。何に使うのかな?」

「この土の山って?きっと肥料だよ」

マスクを外してにおってみると…。

「くさい!」

目で見るだけでなく、におってみたり、触ってみたり。

たくさんの農機具や道具など、初めて目にするものに興味津々。

 

いよいよ田んぼの観察

「あれっ去年見た田んぼの様子とちょっと違うね。」

「水が入っていない。」

「稲がない。」

稲を植える前の田んぼってこんな様子なんだね。

さぁ田んぼに入って観察してみよう。

はじめは田んぼのあぜ道で、恐る恐る観察していた子も、次第に田んぼの中に入って楽しんでいました。

 

おにぎり

この田んぼで今年はどんなお米ができるのか思いを巡らせながら食べるおにぎりは格別です。

シンプルな塩おにぎりと梅干しおにぎりですが、たくさん観察した後のぺこぺこおなかに自然の風景が最高のおかずとなりました。

食べ終わった後も、植物の引っ張りっこ勝負や花の冠など、この時期の田んぼの自然を十分に満喫していました。

 

観察シート

観察シートを記入しました。子供達なりの気付きや発見があったようです。

 

 

今年度も一年間を通して田んぼの観察を行う事で、昨年度以上に自然にふれあい季節の変化を感じる事や、食への興味関心が深まる事を期待しています。また、生産者の橋口さんと直接関わり、話を聞くことで、生産者の苦労ややりがいを知り、私たちが普段口にしているものは命を頂いている事、それを無駄にしないためにはどうしたらいいのかなどについても感じてくれたらいいなぁと思います。

 

次は、両まふぃんでの種もみ植えや、橋口農園での田植えについてもお伝えしていきます。

子供達の柔軟な発想や視点で、私たちの思いもよらない気付きや発見があるのではないかとワクワクしています。

 

 

お米プロジェクト担当 田尻・岡部

味わう!(上之園)

まふぃん上之園の園庭は、今、若葉と共に色とりどりの草花が咲き、目を楽しませてくれます。

今年でナガヤタワーは10年目を迎えます。

設立当時,小さな樹木だったと思いますが、お日様と大地の恵み、毎日お世話をしてくださる職員のおかげで元気に育ち、子ども達に豊かな環境を与えてくれています。

ありがとうございます。

今回は周りにある資源を活かした活動の紹介をいたします。

 

【金柑の木】

今年の金柑は特に粒が大きく、たくさんなってくれました。昨年は金柑ジャム作りに挑戦しましたが、今年は生の金柑のおいしさを知ってもらうことに!

児発の子ども達も興味津々。

「これ、食べられるの?」

「う~ん、いい匂い」

「ちょっと苦手」

「もっと食べたい!」

予想以上に食べてくれる子ども達が多くて、嬉しいでした。

言葉でのコミュニケーション以外にも、表情やジェスチャー、一緒に食べる経験を通して、人との関わりを深めることが出来るんだな~と改めて感じた出来事です。

 

【サクランボの木】

金柑の横に、赤い実がたわわになっています。

な~んと、さくらんぼがなっているんです!

言われるまで気づかなかった子ども達。

「全部食べたい!」

「種はどうするの?」

一粒一粒大事に頂きました。真っ赤に熟れたさくらんぼ、本当においしかったです。

たくさんの実をつけてくれた、サクランボの木さん、ありがとう。

 

【わらびごはん】

職員が田舎で取ってきたわらびを放デイでは炊き込みご飯にしていただきました。

灰汁抜きの様子をじっと見つめる子ども達。

食べたくない、といっていた子も、炊き込みご飯だと食が進みます。

「わらび餅って、このわらびなのかな?」

と疑問を持つ子どももいました。

いつか、わらび取りにつれて行ってあげたいな・・・と思います。

 

【そら豆でずんだ餅作り】

保育園から頂いたそら豆。

「4つも入っていた!」

「皮がぬるぬるする~」

児発の子ども達は皮むきに大興奮です。力加減や指先を上手く使う経験にもつながったと思います。

 

放デイでは、枝豆の代わりにそら豆でずんだ餅作りに挑戦。

何個あるのかな~?

何度も失敗をくり返しながら、総数をみんなで数えました。

あぶないよ、熱いんだよ、とお互いに声掛けをしています。

お団子を丸めたり、そら豆をつぶしたり、味を調整したり。いろいろな経験をさせてもらいました。さわやかな色と、初めて食べる味。ちょっと砂糖を入れすぎてしまった子どももいましたが、「簡単だった、家でも作ってみたい」と言ってくれたのが嬉しかったです。

 

このように、たくさんの自然の恵みをおいしく頂いた4月でした。

 

〇 さて、次は何をいただこうか!?

 

冬に収穫したジャガイモを保存していたら芽が出ていました。

子どもから、

「これ、毒があるんだよ」と一言。

「じゃあ、食べられないよ。」

「つぶして捨てる」と面白半分に言った発言に対して、「もったいないよ~!!」と一斉に突っ込みが入りました。

「育てよう!」「植えようよ!」

「育てた後どうする?」

「もちろん、食べる!!」

みんなで話し合った結果「プライドポテトを作る!」に決定しました。

ワクワクしますね~

このように、身近な食材やまふぃんの中でできることを皆で話し合って、今年度も活動を組み立て、子ども達の生きる力や生活に活かせる興味関心、経験を広げていきたいと思います。

 

ジャガイモ作りは成功するかな・・・!?

たくさん穫れて、たくさんポテトを作りたいな!!

 

子ども達から出た疑問や自発性を基にしながら、ジャガイモさんと共に、成長していきたいと思います。

お楽しみに!!

 

まふぃん上之園 末吉