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2019.05.22
ブログまふぃん(上之園)
UNO(上之園)
最近、放デイの子ども達に大人気の「UNO」。
自由遊びや帰りの迎えを待つ間にUNOを出すと「UNOやりたい!」「仲間に入れてー」と子ども達が集まってきます。
UNOのルールは・・・
直前に出されたカードと数字や色、記号が同じものを手持ちのカードから出していき、先にカードが無くなった人の勝ち!というとてもシンプルなものです。
“カードゲーム”と聞くと、ただ子ども達が好きな遊びを楽しんでいるだけと感じるかもしれませんが、UNOを選んだのにもちゃんと療育的な意味があります。
まず1つめは「勝ち負けがはっきりしている」という事です。
UNOで遊び始めた頃、思うようにカードが減らなかったり、負けてしまったりすると「もういい!」「しない!」と怒り出し、遊びから離れてしまう子どもがいました。
「悔しかったね」と声をかけると涙目になり、気持ちを受け止めてもらって安心したのか静かに頷いていました。
その後どうするのか様子を見守っていると・・・
じっとUNOをしている友達を見つめ、少しすると「やっぱりする」と自分から遊びに戻っていく姿が見られました。
遊びの中での「負けて悔しい」という経験は大切です。なぜなら、悔しさは次の行動を起こす原動力となるから。
安心できる環境の中で悔しさを感じる経験があると「遊びたい、もっと上手くなりたい」といった気持ちが大きくなり、自発的に自分の感情を抑えて参加しようとします。気持ちを切り替えて再び参加し、意欲を持って取り組んだ努力が実れば、それだけで嬉しいですし、次への意欲がわいてきます。そうすれば、その後ももっともっと楽しく過ごす事ができますよね。
つまり、UNOは感情をコントロールするのにとても役立つ遊びなんです。
2つめは「ルールが変化していく」という事です。
UNOでは「次はこのカードを出せるかも」と予想していても、その予想が外れてしまう事が多いです。
なぜなら、直前で出されたカードによって自分の出せるカードが制限されるからです。
実際に、緑のカードが続いていて、「やったー!緑のカード持ってる」「このカード出そう!」と意気揚々とする1人の男の子。
しかし直前で赤いカードに代わり・・・
持っていない色や数字のカードを出され、予想していなかった事態に「どうしよう・・・」と戸惑ってしまいました。
「このカードは出せるよ」と他のカードを出すように促しても「これは?出せないの?」と出すカードを決めるまでに時間がかかってしまいましたが、最終的にカードを変える事ができました。
まふぃんには急な予定変更が苦手な子ども達も多く通っていますし、予定を変更せずにその子たちの流れやリズムに合わせてあげる事は簡単です。
ですが大人になれば急に予定を変更して、それに対応していかないといけない事もあります。様々な出来事に対して早いうちに対応できる力を養っていくことで、将来的に子どもたち自身が乗り越えないといけないハードルを低くすることに役立ちます。
活動の予定を直前で変更すると混乱し不安になってしまう子もいますが、遊びの中での発生する小さな変更には抵抗が少なく、戸惑うことはあまりありません。
この積み重ねが予測不能なことに対しての対応していく力に繋がっていきます。
このようなねらいを持ち、まふぃんではUNOを活用させていただいています。
さて、現在、UNOで遊び始めて2か月程経ちました。
負けて悔しいけど「もう1回!次は勝つからね!」と自分の感情を抑えながら参加できるようになった子。
始めは見通しが持てない事に戸惑っていたけど「じゃあ、このカードを出そう」と直前の変更にも慣れてきた子。
そして、ルールを理解していない子に「これを出したらいいよ」と優しく教えてくれる子も。
これからまだまだ発展していきそうなUNOにいろいろな期待が膨らむ職員一同でした。
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