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2024.11.22
ブログまふぃん錦ヶ丘
切り替える力(錦ヶ丘)
まふぃんでは、ねらいの中に「気持ちを切り替える」いう言葉を使う事があります。
気持ちを切り替えるとは、
「どうか明日は晴れますように」と願っても雨が降る時もありますし、朝寝坊した朝だって時間は逆戻りはしてくれません。
学校も、私に合わせた時間に授業を始めてくれるわけではないのです。
私達はそんな日常に折り合いをつけて、工夫しながら環境に合わせて生活をしています。
まふぃんを利用する子ども達の中には、環境に合わせて気持ちに折り合いをつけることが苦手な子がいます。
その子に合わせて環境を整え、苦手な物を排除するのも一つの方法かもしれません。
しかし、環境のほとんどは私達に合わせてはくれませんし、社会に出て苦手な物を避け続けて生きていくのはとても難しいことです。
子ども達には、自分の状況や環境に合わせて臨機応変に対応し、失敗しても挫折しても、自分を受け入れて又立ち上がり、強く逞しく道を切り開いて生きていく力を身につけて欲しいと思っています。
「気持ちを切り替える」というねらいを元に、まふぃんではどのような活動を行い、環境に合わせる力の芽生えを促しているのか。
児童発達支援のお絵描きを例にお伝えします。
まふぃんのお絵描きは、一つのテーブルに大きな紙が一枚、そしてひと箱のクレヨンを数名で使用します。
これがお絵描きに設定した環境になります。
活動が始まると事前に職員間で予測した通り、あちこちでクレヨンの取り合いや場所の取り合いが起こります。
思い通りにいかず怒ったり手が出る時には落ち着くまで気持ちを受容しますが、その子の為に新しいクレヨンや紙は出てきません。
次第に、泣いてどんなに怒ってもクレヨンも紙も出てこない・・・。
周りのお友達は楽しそうにお絵描きしている・・・。
(違うクレヨンでお絵描きしてみようかな)と、気持ちに折り合いをつけ、また活動に戻っていくことができます。
子ども自身が気持ちを変化させ、状況や環境に合わせることができた姿です。
まふぃんの療育は、子どもの課題を意図的に引き出します。
意図的にこのような環境を設定して、繰り返し環境に合わせて気持ちを切り替えるという経験を積んで行きます。
今年の春から利用を始めたA君が、積み木遊びをしていた時のこと。
積み木を車に見立て、その周りを四角に囲んで「車の工場」を作っていました。
A君のすぐそばで、友達も同じように積み木を並べています。
A君が積み木を置こうとしたその時
「そこに置かないで!」
友達が大きな声を出しました。
A君は口をギュッと結んでしばらく考え,「じゃあ、僕はここに並べるね」と並べていた積み木を自分の方に寄せて並べなおしていました。
ほんとうは、そこに置きたかったはずの積み木。
以前のA君なら
「なんでだよ!そこには僕が積み木を置くんだ‼」
怒って手を振り上げ、友達の並べた積み木を払いのけ、怒りの感情のままに自分の積み木も崩して泣いて暴れたであろう場面です。
思うようにいかないと感情が爆発して、大きな声で怒り泣いて気持ちの切り替えに時間がかかっていました。
感情や行動が落ち着くまで受容し、してほしくない行動に対しては実行させないということを職員全員で統一してきました。
A君のペースや感情に合わせて周りを整えることをしないと同時に、できた姿をしっかり認めて「できたね!」とたくさんの言葉をかけてきました。
黙々と積み木を並べる背中を見ながら、A君が自分の置かれている状況や環境に合わせて、友達も自分も楽しく遊べる方を選ぶことができたことが、とても嬉しかったです。
このような遊びの中で繰り広げられる日常の些細な一コマにも、子ども達の心の動きや成長の瞬間が必ずあります。
その瞬間を見逃さずに、子ども達の変化や成長を喜び、子ども達が社会に出た時の姿を見据えた支援を行っていきたいと思います。
まふぃん錦ヶ丘
村山
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