身近な地域を知るために(錦ヶ丘)

今年度、放課後等デイサービスの子ども達で取り組んでいる「博士になろう!プロジェクト」

その中の一つ、【吉野博士】もインターネットや直接現場に行って確認しながら徐々に発展を見せています。

 

吉野博士とは?

博士プロジェクトは、自分達が気になることへの興味や関心を高め、自ら考えて実行する力、周囲の人との協力や伝え合う力などを伸ばしていくことが大きな目的になっています。

【吉野博士】では、

・普段、何気なく生活している“吉野”ってどんな所?

・今と昔で違うことは?

・自分達が関わったり参加したりできることって何がある?

など、吉野の施設や歴史への関心をきっかけにして、自分が住んでいる地域への興味を広げながら地域の中で育つ自分というのも感じてもらえたら、と思っています。

 

事前に子ども達がウェブマップを作成し、「吉野といえば?」をテーマに気になることをどんどん挙げていくことにしました。

普段よく関わっている認定こども園錦ヶ丘・錦ヶ丘プラス、こども食堂でお世話になっている吉野寺のことなど、たくさんの意見が出ましたが、子ども達の目に止まったのは

『大石兵六夢物語』

昔、吉野地域で悪さをする狐を捕まえようと大石兵六という若者が活躍したこの物語。皆さん、ご存じでしょうか?

 

吉野地域では、ウォークラリーや吉野兵六ゆめまつりなどの催し物を通して親しまれている物語ですが、子ども達は「聞いたことはあるけど、詳しくは知らない」といった感じでした。

しかし、

「学校で教えてもらったことがある」

「家の近くで看板を見た!」

という意見が多く挙がり、『大石兵六夢物語』を調べることに決定しました。

 

看板があるらしい?

インターネットで調べると、物語を紹介する看板があること、数も複数あることが分かりました。

なんと、その数13か所!

 

看板はどこにあるか知っているか聞いてみると「近くの御所覧公園にあるよ」と言う子がいました。

早速「行ってみたい!」という声が上がったので、これはチャンス!と、現地調査に行くことになりました。

看板の他に銅像があったり、看板の存在は知っていてもどんな内容が書いてあるかについては知らなかった子も多かったようで、

「妖怪が出てくるの??」

「看板に地図が載ってる」

と改めて気づくことばかりでした。

 

さらにインターネットと地図で看板の場所を調べていくと、歩いていくには遠い所もあるのにも気づき、まふぃんの送迎員さんも出動して調査も行いました。

「手前じゃなくて奥の道ににあるんじゃない?」

「前におじいちゃんがここら辺にあるって言ってよ」

と話しながら辺りを探し回り、やっと見つけた時には「ここにあったー!」と嬉しそうな子ども達。

調査を通して、普段あまり通る事のない土地や道路のこと、自然環境にも気づくことができたのではないでしょうか。

また、必要なことを自分達で調べ、話し合いや行動を通して問題解決を図る姿を見ていると、少しずつプロジェクトの成果も上がってきているのではないかと感じます。将来的に自分で考えて行動し、経験のない壁にぶつかっても周囲と協力して乗り越えていく力に繋がっていくと思います。

 

最後の調査で行った場所はなんと行き止まり。

「どうしたらいいんだろう…」となりましたが、看板の下に合った電話番号に気づき、早速「今度電話してみよう」と話し合う姿も。

初めは「調べてみようかな」という感じだったのに、今では「やりたい!やらなくちゃ!」と自分のこととして捉えている様子が見られます。そんな子ども達の姿に、職員もワクワク。まだまだ【吉野博士】への道は続きます。

 

まふぃん錦ヶ丘

今屋

災害に備える取り組み

8.6水害から今年で30年。

当時私の実家も被災し、水が飲めない、お風呂にも入れない…当たり前のことが当たり前に出来なくなった事を今でも鮮明に覚えています。被災直後の実家は大きなテレビや冷蔵庫が土間の方に倒れ、家の中には大量の泥が流れ込み、もしその場にいたら命の危険もありました。当時を思い返すと防災の大切さを改めて感じます。

今回は災害時に、まふぃんに通う子ども達や職員の命を守り、通常の業務を行うための取り組みについてお伝えします。

 

~まふぃん(上之園)の取り組み~

まふぃんは、8.6水害の時に氾濫した甲突川のすぐ近くにあり、浸水想定区域にあります。そのため、毎年水害を想定した避難訓練を行っています。

 

8月の避難訓練では、8.6水害の動画を視聴し、災害の恐ろしさを感じるとともに、防災の大切さを子ども達と話し合いました。水害時、本来なら入居ビル2Fに避難することになっていますが、今回は指定の避難場所である甲南福祉館まで歩いていきました。動画を見たあとの避難訓練だったため、「水害の時はここ(側溝)から水があふれそうだね」「この高さなら水は来ないね」等の自分の事として捉えながら歩いていました。

過去のブログはこちらから → 風水害に備えて

そのほかにも入居ビルの住人や近隣企業と合同の避難訓練(年に2回)、まふぃん単独で火災・桜島大噴火による地震を想定した訓練も実施しています。

 

~まふぃん錦ヶ丘の取り組み~

吉野町の中心部にあるまふぃん錦ヶ丘では、火災や地震による避難訓練に加え、昨年は災害時の引き渡し訓練を行いました。災害時に子どもの所在を保護者へ伝えることや、保護者が迎えに来られない時のために、どのような対策が必要か?など実際に訓練をして見直しています。隣接するこども園錦ヶ丘、こども園錦ヶ丘+と合同避難訓練も実施しております。

 

 

~認定こども園プラス(同法人姉妹園)での取り組み~

職員室棟の2Fにこのようなものがありました!

テントの中にあるのはカラー段ボールで組み立てられた、簡易トイレです。

テントの中にあるのはカラー段ボールで組み立てられた、簡易トイレです。

3.11の災害医療派遣チームを経験した看護師職員の提案で設置したものです。試しにトイレを組み立ててみたり、簡易トイレをこどもが使用するときに気を付けることは何か?を考えるきっかけにしています。防災月間の9月に、職員の防災に対する意識を高めようというねらいから、他にも非常時用バッテリーや水タンクが園のどこに保管されているかを確認するクイズをしています。

 

2024年4月から福祉業界では、BCP(業務継続計画)の策定が義務付けられます。BCPとは災害が発生した時や緊急時にも必要とされる福祉サービスを提供できるよう備えるものです。そのため、必要な方針や被災後の復旧についても計画しておくことが必要となります。

 

つい先日、BCP作成の説明に関する勉強会に参加しました。講師からはBCPは一人で作ろうとせず、事業所の職員も作成に携わることが大切だと聞きました。他の事業所のBCPを真似するのではなく、「こんな時、どうしたら事業を継続できるか?」と、環境にあわせたまふぃん独自のBCPの準備を進めてまいります。

 

また、講師から「事業継続の備えの大切さも去ることながら、最も大事なことはまずは子どもやスタッフの人命を守ること!」と何度も言っていました。事業継続を行うためには職員の力は不可欠です。お預かりする大事なお子様の命も、それを守りスタッフの安全も確保しなければと改めて感じました。

 

ここ数年、各地では大きな自然災害による、多くの被害が報告されています。いつ発生するかわからない緊急事態。もし被災した場合にも子どもの命を守り、育ちや支援を保証するための業務が継続できるように平常時の訓練と備えを継続致します。

 

ご家庭でも、おうちでできる防災についてお子さんとお話してみてくださいね。

 

施設長 伊集院

自発性・積極性を育む大切さ

今回お届けするのは、児童発達支援2・3歳児クラスの運動遊びの様子です!

2・3歳児クラスでの運動遊びでは、運動発達を促すこと、子ども達の自発性と積極性を育むことを大切にしています。

運動遊びの様子とともに、この時期に自発性と積極性を育むことの大切さについてお伝えします。

 

「やりたい!」を引き出す環境

運動遊びでは、遊具を設置し子ども達が体を動かして遊びたくなる環境をつくっています。

どんな環境かというと、くぐりたくなるような穴があったり、登りたくなるような傾斜があったり…全身運動が上手になってきたこの年齢の子ども達が、チャレンジしたくなる環境です。

イメージでいうと、子どもの頃ついつい歩きたくなる道路の縁石がそこにある感じです。

凸凹のあるマットの上でバランスを取ったり、少し高い所に登っていつもと違う目線の世界を楽しんだり、冒険するように動く子ども達。

気持ちが周囲の環境や大人に対して向くのではなく、装置に向いて遊びこむ、この経験がのちの集中力にもつながっていきます。

そして、環境に対して体を動かしていくことで、体の使い方も学んでいきます。

集中力や体の動かし方等、自発性・積極性があってこそ獲得されていく力ではないでしょうか。

「できたね!」と子ども達のチャレンジを認める声掛けも行い、やってみようの気持ちを高めていきます。

中には、気持ちがなかなか遊びに向かない子どもさんもいます。

他の友達がいてドキドキしている子、遊びの経験が少なく不安になっている子に対しては、大人が安心の基地になり気持ちが遊びに向くよう支援しています。

装置になかなか目が向かない子に対しては声をかけをする等、装置があることに気付き自分から向かっていけるよう支援しています。

とあるお子さんも最初は外を眺めたり、大人に気持ちが向いていましたが、今では装置に対して体を動かして遊んだり、装置の中で友達にタッチを求めたり、自分から関わる様子が見られるようになりました。

 

社会性を育む

この他にも自発性と積極性は、社会性の土台にもなります。

「遊びたい!」という気持ちから向かった先にはお友達がいます。お友達と接近し、場所や物を共有していく事で感情や行動をコントロールする力を身に付けていきます。

自発性や積極性があってこそ生まれる機会、ここから社会性が育まれていきます。

「動いた先に成長がある」私はそう思って日々過ごしています。

これは子どもも大人も一緒なのではないでしょうか。

だからこそ、まずは「やってみよう!」とするその自発的・積極的な姿勢を育み、意思を持って行動していくエンジンを大きくすることが大切だと感じます。

今後も子ども達がチャレンジしたくなる環境を作り、様々な体験を通して成長していけるよう支援してきたいと思います。

 

 

高下

成長のチャンスを逃さない(錦ヶ丘)

まふぃんに入職して3ヶ月が過ぎました。
この3ヶ月で気づいたこと、そして今持っている思いについてお伝えします。

以前は、3歳未満のお子さんをお預かりする小規模の保育園に勤めていました。
小さなお子さんが対象でしたので、常に手助けし積極的な関わりで子どもの育ちを見守ってきました。
まふぃんのお子さんに対しても、年齢は違えど基本的なことはきっと同じ。
療育でも、勤めていた保育園と同じように保育士が主体となり、積極的に言葉をかけていくものだと思っていました。

 

ある日のこと。
同じ遊具で場所を取り合っている子供達に、「別の遊具があるよ」と伝えました。

また別の日には、一斉に集まってきた子ども達に「順番にね」と声をかけました。

どちらもトラブルにならないように、そしてルールやマナーをその場で伝えることが大切だと思ったからです。

活動後の振り返りで、先輩職員からこんなアドバイスがありました。

「大人は子どもの遊びの世界に必要以上に介入せず、子ども同士の関わりの中でおこる意見のぶつかり合いや、思い通りにいかない場面こそ大事にしている」

まふぃんの目指す療育は、社会性を身につけること。

自分の思い通りにいかない時に感情や行動のコントロールができないと、周りの人と良い関係を築く事が出来ません。

意図的に思い通りにいかない場面を設定し、くり返し体験して子ども自身が感情や行動をコントロールする力を身につけていけるよう支援しているとのことでした。

その為のねらいや環境の設定・個別対応が深く考えられたものであり、子どもは大人に「悔しい・悲しい・嬉しい・楽しい」など様々な感情を受け止めてもらいながら小さな成功体験を積み重ねて、自信や自己肯定感を高めていきます。

少ない人数だからこそ感情の動きを見逃さず、子ども一人ひとりの特性に合わせた細やかで素早い対応ができることを知りました。

そして、毎日おこなう活動前のミーティングや活動後の振り返りで、30分という療育時間のなかで、いかに子どもの困りごとや課題を引き出し、学びへとつなげるかという綿密な計画を立てていることに気付きました。

新しく入職した職員は気付いたこと・疑問に思ったことを毎日、日誌に記入しています。
施設長からのコメントで「B君の対応について、どう感じたか。次回はどうしたらよいか、まとめてみよう」
と気づきのヒントをくれたり、まとまらない思考を整理するきっかけになったり。

たくさんあるコメントの中からもう一つ。
「まふぃんの最終目標は、子ども達が社会に出て自立することです。
その時に子ども自身が傷ついたり困ったりすることのないよう何が大切なのか。
そのために私たちは何をしなければならないのか。
一緒に考えていきましょう。
目の前の課題を先送りしてしまっては、その子の成長のチャンスを逃してしまいます。」

全ての職員がこの言葉と同じ気持ちで子ども達と接している事を日々感じています。

「成長のチャンスを逃さない」
この気持ちで、子ども達に向き合っていきたいと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 村山

9月 園長のつぶやき(錦ヶ丘)

まふぃんの放課後等デイサービスを利用する子ども達は、姉妹園や地域に飛び出して様々なお手伝いに取り組んでいます。名付けて「まふぃんお手伝い隊」。

まふぃんの中だけではなく様々な社会資源を活用しながら、子ども達の社会性を育むというねらいをもった体験的な学びの活動です。

最近のまふぃんお手伝い隊は、日々の経験が大きな自信となり、さらなる活躍を見せてくれています。

 

中でも、まふぃん錦ヶ丘向かいの吉野寺で月に一回開催されている、こども未来食堂のお手伝いでの姿には目を見張るものがあります。

最初は食堂に来る子供たちにお土産を配るお手伝いでした。しかし、いつしかお手伝い隊からの提案で、食堂に集まった地域の子どもたちに向けて読み聞かせをしたり、折り紙教室をしたりといったお手伝いへと発展していきました。

そんなお手伝い隊の様子を見ていた地域の方から、「私のお手伝いをしてくれませんか?」と声をかけていただきました。内容は子ども食堂に集まった親子向けの工作教室でのアシスタントです。いつもの子ども食堂の方や、まふぃん職員の元から離れて地域の方の中での初めてのお仕事。少し前の子ども達だったら、職員が側につき一緒に行動をしていたでしょう。しかし、今までの経験が大きな力になっていると確信できた私たち職員は、遠くからそっとその様子を見守ることにしました。

真剣な顔でお仕事の内容を聞き、テキパキとアシスタントをこなし、自分達から地域の子ども達へ声をかけています。腰を下ろし目線を合わせて優しく工作を手伝ってあげています。余裕が出てくると「今日はこんな工作やってますよー。」と外に出て、呼び込みまで!

これこそまさに、体験を通して社会性を育んでいく子ども達の姿です。相手のことを思い、相手の目線に立つ。その場の空気を読み、自分にできることは何かと考え実行する。そして、たくさんの「ありがとう」をもらい、人の役に立つことの喜びを実感しています。

 

私たちは、子ども達が自立した大人になるためにはどんな力が必要なのか?そのためには今何をするべきなのか?と、常に考え日々支援しています。子ども達が対人関係や集団行動を上手に営んでいくために、協力する活動や話し合い活動などで、友達と関わりながらソーシャルスキルを身につけていけるようにしています。まふぃん以外の場所で、その力を発揮できたお手伝い隊の姿は本当に感動でした。

厚生労働省の放課後等デイサービスガイドラインには、「地域交流の機会の提供」という項目があります。子どもの社会経験の幅を広げ、積極的に地域との交流を図っていくことが、放課後等デイサービスの支援として求められています。

地域交流の場は、事業所の中だけの活動では経験できない、より社会生活に近い学びの場です。

 

最近では「まふぃんの子ども達」ではなく「まふぃんお手伝い隊」と地域の方から声をかけてもらえるようになりました。これからもどんどん地域に飛び出し、吉野地域にまふぃんお手伝隊あり!となっていくべく活躍していきます。

地域の皆様、いつもあたたかく子どもたちを受け入れていただきありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

まふぃん錦ヶ丘 吉村

コンポスト作り②

前回のブログ コンポスト作り①では設計図作成のところまで紹介しました。

ブログはこちらから→コンポスト作り①

今回はその続き・・・実践編です。自分たちの力でコンポストは完成するのでしょうか!!!

 

【組み立てる】

設計図や手順書を作ったY君がいない日に、別の子どもたち3人に設計図を見ながら組み立てをしてもらいました。

設計図は手元にあるものの、どんな手順で、どう組み立てればいいのか、沈黙の時間が…。

普段は仲のよい3人でおしゃべりがはずむのですが、未知の体験になると “間違ったらいやだな” “誰かがしてくれるかも” という気持ちが芽生えるようです。静かな時間がとても長く感じられたその時、このままでは先に進まない、と思ったのでしょう。M君が「こうかな・・・?」と言って材料を動かし始めました。発言を遠慮していた二人も、「こうなんじゃない?」「もう少し広く」とやり取りが生まれ、話し合いが進んでいきました。”まずは、やってみる” はじめに発言したM君の勇気に感謝です。

「沈黙」の時間があると、大人は焦って答えを教えてしまいたくなりますよね。「沈黙=考えている時間」でもあります。「こうだよ」と教えてしまうと、子どもたち自身が話し合い問題を解決する過程を奪ってしまう事になります。学校を卒業後、いつも教えてくれる人がそばにいるとは限りません。子どもたちが問題を解決できる!と信じて見守ること、違う方向に行っているな、と感じた時に軌道修正をしたり励ましたりすることが支援なのだな、と思いました。

小さな失敗を繰り返しながら設計図通りの組み立て方や釘を打つところまで確認できた3人は、安心した表情になっていました。そして、早く作りたい!と気持ちが高まったようです。

 

【電動ドリル始動!!】

以前机やまふぃんの看板を作った経験のある男子が張り切って道具を動かします。

はじめは3人がバラバラに動いていました。いざ作る場面になると一人ではできない事に気付きました。

「板を持ってて」

「上手く出来ないな」

「大丈夫、ゆっくりすればいいよ」

「手で支えようか?」

自発的なコミュニケーションがどんどん出てきます。安心して見守る事ができました。

電動ドリルを独り占めすることなく、「○○さん、する?」「次は私がやりたい」と相手を気遣いつつ自分の意思表示をする場面も見られ、子ども達の人と関わる力が育っている事を実感できました。

物つくりを通して子ども達は、自分の意見を伝えることや、相手の気持ちになって協力することを自然に学んでいました。特に、電動ドリルを上手く操作できない友達に対して、「ゆっくりでいいよ」「その調子だよ」と声掛けしたり手を添えてあげたりする姿には感動しました。

お互いが協力し、助け合ってできたコンポスト作りから、子ども達の社会性が育まれています。

 

次回はコンポスト完成から今後の取り組みについて紹介します。お楽しみに。

 

末吉

 

責任を持って取り組む力(錦ヶ丘)

以前、タケノコ掘りに行った際に「竹でそうめん流しが出来たらいいね」と話していた子ども達。

夏休みにそうめん流しをやろう!と盛り上がっていました。

まふぃんでは現在行っている放デイプロジェクトはもちろんですが、自分達で考えて、行動に移す「主体性」を大事に活動を行っています。

が・・・このそうめん流し、すっかり前段取りを忘れてしまっていたこども達でした。

 

竹がない!!

当日の朝、子ども達の中には「今日そうめん流しでしょ!」と言っている子もいました。

全体での集まりで・・・

 

「あれ?誰かそうめん流し用の竹の準備した?」

職員に聞かれると、キョロキョロ周りを見渡す子ども達。

 

しまった!誰も準備してなかった!

子ども達はまふぃんにある材料でどうにかしよう!と作戦会議。

ペットボトルや段ボールを使い何とか成功??

事前の準備をしなかった事でペットボトルでそうめんスライダーを作る事になった子ども達。

失敗!ではなかったかもしれませんが、思っていたのとは違い、子ども達自身が自分で準備することの必要性に気付けたのではないかと思います。

 

リベンジへ向けて始動!!

ペットボトルそうめん流しの翌週・・・

リーダーとなり、そうめんスライダー制作をした4年生のAさんが電話で竹を切りのお願いをしました。

今度こそ自分達で動かなければ!!と気付いたからこそ、すぐに次の行動へ移せたのだと思います。

選抜隊3人が竹切りへ出発!!

6mほどの長い竹を半分に割き、中の節の部分を皆で取っていきました。

 

のこぎりで切ってみたい!

こっち持って!支えて!

ここでもAさんがリーダーとなり、積極的に動く姿が見られました。

 

このAさん、以前から今回の様にリーダーの役割を担っていたわけではないんです。

始めの頃は思い通りにいかないと気持ちが崩れて、切り替えにもとても時間がかかっていました。

今でもまだ勝負事に負けて悔しい!など、気持ちが崩れてしまう事はありますが、ぐっと涙を堪えられるようになってきています。

 

また、去年から始まったお手伝い隊やプロジェクトがきっかけで、外に出て挨拶をしたり、電話対応もこの1年で立派にできるようになりました。

まふぃん以外の人、地域の人達とも接する中、

「やってみたら出来た!!」という経験を積んできたことが自信へと少しずつ繋がっています。

私達も出来たことを認める声掛けを行ってきました。

 

まふぃんそうめん流しへようこそ!

そうめん流し当日。

Aさんの表情はやる気に満ち溢れ、みんなより先に準備へ向かいました。

「みんなあと何分で来るかな?」

他のまふぃんメンバーがそうめんを食べにやってくるのをまだかまだかと待っていました。

 

「いらっしゃい!まふぃんそうめん流しへようこそ!」

送迎車から降りて来る友達に声を掛けるAさん。

「みんな、いっぱいそうめん食べるぞー!!」

 

そうめん流し開始の挨拶もばっちり!

お腹も空いているはずなのに一生懸命みんなの為にそうめんを流す係を自ら担っていました。

 

竹のそうめん流しができるまで、とてもとても長い道のりでした。

上手くいかなかったペットボトルそうめん流しがあったからこそ、

 

・自分たちはどうしたいのか

・自分たちには何が出来るのか

・目的の為にどうしたら良いのか

 

子ども達が主体的に考え、自分たちの決めたことに責任を持って取組む姿が見られました。

そして準備から片付けまで、自分達でやり遂げた「達成感」

これがまた更に子ども達の自信に繋がったのではないかと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 日髙

 

コンポスト作り① 

中学生の子どもたちが取り掛かっている現在進行形の活動があります。それは、コンポスト作り。

コンポストとは、「堆肥」や「堆肥を作る容器」のことです。

まふぃんの周りには街路樹があり、これからの季節落ち葉がたくさん出ます。

私が小学生の頃、秋になると落ち葉拾いという時間がありました。(田舎の学校で育ったんです)学校で育てる花の肥料を作るために、近くの山へ落ち葉を拾いに行っていたのです。

その経験があるため、まふぃんで落ち葉を掃除をして捨てるたびにもったいないな、と感じていました。そこで、子どもたちに落ち葉が土になることを伝え、子どもたちと一緒にコンポストを作ることにしました。

落ち葉が肥料になるなんて、ワクワクしませんか!!

子ども達も「畑の肥料になるなら作ってみたい」とコンポスト作りの提案に賛成してくれました。

 

【ねらい】

作ってみたい!という主体性をもとに、今回のコンポスト作りでは「話し合う、協力する力を育くむこと」をねらいにしました。

中高生の子ども達は、あと何年かすれば社会に出る事になります。社会に出るといろいろな人と関わりながら生活していかなくてはなりません。そこで、このコンポスト作りを通して中高生のコミュニケーション力が深まるようにしたいと考えました。

初めての事に挑戦することで、いろいろな困難にぶつかります。それをみんなで話し合い、問題を解決していく過程を大切にすることを支援の目標にしました。

 

【1回目:どんなコンポストにするか】

コンポストとは?

錦ヶ丘こども園の園庭にあるコンポストの写真を紹介しました。

上記の写真は同法人内の錦ヶ丘こども園の園庭に作られたコンポストです。

パソコンで調べ、材料や必要なもの、完成図など決める事がたくさんです。

園庭に出て、どこに置くのか、どれくらいの大きさにするのか話し合いました。

 

【2回目:設計図作り】

この日は中学生一人。Y君に設計図作りをお願いしました。ちょっと困った表情をしましたが、「やってみます」と引き受けてくれ、材料を確認し設計図作りに挑戦しました。平面で表現することはできるのですが、斜めから見た物の描き方が難しかったようです。パソコンで見つけた箱の設計図を参考にしながら、自分たちが作るコンポストの設計図をかいてくれました。

諦めずにやりとげたY君、ありがとう!!実際に描くことを通して、物を多角的に見る力、イメージする力がついたように思います。

ここまでの活動を通して感じたことは、子ども達の考える場面、問題を解決する時間を大人が奪わない事、じっくりと取り組める環境を提供することが大人の役割だと思いました。そして、困った時のよき理解者、一緒に考え見守る存在でありたいと思いました。

次はいよいよ作っていきますよ~ 3回目以降は次回紹介します。お楽しみに!

 

末吉

 

 

ブログ文章講座(錦ヶ丘)

先日、職員向けの研修で”文章講座 (ブログ)”を行い、その講師を担当しました。 私達職員が日々発信しているこのブログですが、 今回の講座を行うにあたり、伝わる文章の大切さや表現の難しさなど改めて考える機会となりました。

職員間での連携

昨年度よりまふぃん、認定こども園錦ヶ丘、認定こども園錦ヶ丘プラスの職員が共に企画し、内容の検討をして、『連絡帳の書き方』や『電話対応』など、様々な研修を行っています。

今回の文章講座も、昨年度の研修内容を踏まえながら、各施設での今の課題や、付け加えて伝えたい事などを話し合いました。 今回、講師を担当することとなり、初めは緊張していましたが、内容について職員同士で一緒に考える中で様々な方にアドバイスをいただき、内容も充実したものとなり、安心して講座に臨むことができました。

実際の講座

講座は7月~8月にかけ、職員が勤務に応じて参加できるように、3回行いました。

大きなねらいは

⚫︎ブログを書く目的を確認する事

⚫︎読み手に伝わる文章を書く方法を知る事

の2点です。

職員は月に1回ブログを投稿していますが、ブログを書くのに時間がかかってしまったり、内容が伝わりにくくなってしまうなどの困り感もあるようでした。

みなさん、意図やねらいを持ちながら日々の保育や療育を行い、その中で感じる子ども達の成長、自分自身の学びなど、伝えたい事が沢山あります。 今回の講座では、ワークも取り入れて文章を作ったり、訂正を行ったりしながら、伝わりやすい文章について考えていきました。

事務時間の中でブログを書き上げられるよう、書き出す前に骨組みとなるメモを作る事や、書き上げた後に自分自身で文を読み直し、見直しを行えるようなチェックリストも配布しています。文章以外にも、掲載する写真や引用の明記についてなど、インターネット上に発信する上での注意点についても確認することができました。

各施設のブログは、ホームページにてご覧いただけます。ここだからこそできる特色ある活動や、子ども達の活き活きとした様子、職員の学びなど、楽しみながら読んでいただけるようなブログをどんどん発信していきたいと思います。

各施設のブログは↓↓こちらからご覧ください

認定こども園錦ヶ丘プラス

認定こども園錦ヶ丘

アフタースクール

まふぃん錦ヶ丘・上之園

 

私達職員が、豊かな表現方法や語彙力を身につけてこども達と関わることは、こども達の多様な考えや感性を育てることにも繋がっていくと思います。

今回文章講座の講師を担当して、伝わりやすい表現について考えたり、職員の前で話をする事で、自分自身の学びも深まりました。

これからも、より良い保育や療育の為に、職員が講師になって伝え合う機会や、自分の学びを発表する場を大切にしていきます。

 

まふぃん錦ヶ丘 岡田

まふぃん交流会~準備~(錦ヶ丘)

児童発達支援事業所まふぃんには、吉野町にある【まふぃん錦ヶ丘】と鹿児島中央駅近くの上之園町にある【まふぃん(上之園)】とがあり、以前は、お互いの事業所を行き来したり一緒に初詣に行ったりして交流する機会がありました。

ここ数年は感染症の拡大のため、実施を見送っていましたが、今年度は久しぶりに両まふぃんでの交流の機会を設けることにしました。

目的地に行って交流するだけではなく、交通機関や所要時間などを調べたり、必要な物を何かを考えながら行いました。大人が全て準備するのでなく、子ども達自身が自分達のことだと考えて準備する、といった過程も大切にしています。

 

まふぃん(上之園)って…何??

以前交流をしていたのは、およそ4年前。当時交流に参加した子や、昨年度、お米作りで一緒に活動した子もいるものの、普段は接する機会がほとんどありません。

子ども達にも

「まふぃんって、実はもう一つあるんだけど知ってる?」

と聞くと、低学年の子を中心に

「知らなかった!」

という返事。

そこで、早速まふぃん(上之園)の職員に連絡し、テレビ電話で周辺の様子を紹介してもらいました。

まふぃん(上之園)周辺は交通量も多く、5車線の道路が目の前にあります。また、ナガヤタワーという建物の一階にあり、隣にはなんとネイルサロンやカフェまであります。

映像を見た子ども達も

「めっちゃ道が広い!」

「こんな大きなマンションの中にあるの??」

と、何もかもまふぃん錦ヶ丘とは違う景色に自然と引き込まれていきました。

 

考える、行動する

放課後等デイサービスの子達には、普段から「主体的に考える」ことをたくさんしています。

今回も、目的に対して考えながら行動してほしいという思いから、交通手段は何が最適か、目標の時間に間に合うにはどうすればいいかなどをみんなで考えていきました。

すると、交通事情に詳しいA君が

「バスで行けるんじゃない?」

と一言。さらに

「バス停に行けば時刻表があるから、何時にまふぃんを出ればいいか分かる」

という経験したことがあるからこその発言もあり、実際にバス停に行って出発時刻の確認をすることもできました。

まふぃんに戻ってからは、マップで移動経路を調べたり、運賃はいくらかを調べたりしながら詳細を全員で決めていきました。

 

ある程度のことが決まったので、まふぃん(上之園)の担当職員に連絡して日にちや到着時間の確認をすることに。

今回は代表で5年生のB君が連絡してくれました。

すると、上之園職員から「雨の日は来ますか?」「帰りの時間は何時くらいですか?」と思ってもいない質問が…。

B君は、しっかり者な一方で、臨機応変な対応を苦手とするところがあります。

しかし、電話口で少し考えた後、「みんなで相談して、分かったらまた連絡します」と伝えることができました。答えに詰まって黙ってしまったり適当に答えたりするわけでもなく、臨機応変に対応できたこと、そして、どうしたらいいかを考えて自分の意見をきちんと伝えられたことが素晴らしかったです。

 

さて、B君から電話の内容を全員に伝え、雨天時はどうするか確認すると

「絶対行く!」との答え。

帰りの時間も調べ、雨天時に必要な物も話し合いました。

当日必要なものについても子ども達が考えて、自分達でメモを取って持ち帰りました。

自分達でメモします

行きたい・やりたいからこそ、それを達成するためにはどうしたら良いのかを想像し、たくさん考えたり調べたりして行動に移す。

普段のまふぃんでも、やりたい気持ちを引き出した上で自分ができることに挑戦し、目的を達成しています今回の交流に向けての準備を見ていると、普段取り組んでいる活動や話し合いが活きているのを感じました。

 

準備万端で迎えた当日は・・・なんと・・・

直前に激しい雷雨になり、残念ながら交流会は中止となってしまいました。

中止を聞いた子ども達はとても残念そうにしていましたが「来週もっと楽しいことをしよう!」と提案すると「ドッヂボールしたい」「スウィーツが食べたい」と、次週に向けて気持ちを切り替え早速「どうやったらできる?」をみんなで話し合っていました。次に向けて行動し始めた子ども達。私たち大人は、子ども達の主体性を大事にしながら「どうやったらできる?」をサポートしていきます。

 

まふぃん錦ヶ丘

今屋

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