ひかりのたまご

ひかりのたまご

 

夏休みも後少しになりましたね。お休みしていた子どもたちも登園してくるようになり、いつものまふぃんに戻りつつあります。

 

登園した子どもたちは、お集りの時間まで自由遊びをして過ごします。

この日もトランポリンやジャングル椅子で遊んでいたのですが、1人の男の子が突然窓側の壁に小走りで行く姿がありました。少し離れた所から見守っていると、嬉しそうに見つめ小さな手で何かを捕まえるようなしぐさをしています。

〝何をしているのだろう?〞と不思議に思い近づいて、よ~く見ると…

それは…

 

 

小さな〇や△、□のような形。〝なるほど、これを捕まえようとしていたのね〞と分かるとその姿を見て微笑んでしまいました(*^。^*)

みなさん、これでは何の事?意味が分からない?ですよね(?_?)

では、その時のエピソードをお話しますね。

その日は朝から日差しが強い日でした。まふぃんでは子どもたちが集中しやすいようにレースのカーテンを閉めて活動を行います。

いつものようにレースのカーテンを閉めて自由遊びをしていました。そのレースのカーテンから漏れてくる『』を捕まえようとしていたのです。床や遊具に放たれた小さな〇、△、□を目を輝かせてで触れていたのです。子どもにとって不思議で大きな発見だったのでしょうね。その様子に気づいた2人のお友だちが

近づいて一緒に光を触れ始めました。

「何かあったね」と声をかけてみると、1人の子どもが「ひかりのたまご!」と。

名付けていました。

子どもの感性は素敵ですね。

そして何度も触れながらまた、新たな発見!をしたようです。光を触れ〝熱い(暖かい)〞光の当たらない場所を触れ〝冷たい〞と気が付いたのです。しばらく繰り返していたのですが、何か思いついたのか〝はっと〞したような表情をしました。何だと思われますか?

それはレースのカーテンをめくるです。めくると小さかったひかりが大きくなるこの事に気がついたのです。その後何度かめくったり、元に戻して変化を楽しんでいました。

 

子どもは〝遊びながら学ぶ〞と言われています。遊びの中で不思議だなと思ったり、おもしろいなと思い好奇心を持ち遊びを通して自然に学んでく。子どもたちが〝これ、おもしろい、何だろう?〞と遊びの中で日々感じ試す。

大人にとっては何でもない当たり前の光景でも、子どもにとっては大きな発見でもあり、試行錯誤し学びに繋がっているのだなと感じました。

成長してから〝学ぶ〞と聞くと少しためらったり、一歩踏みだすのにとても勇気が必要になってしまいますよね(笑)

しかし子どもたちが遊びの中で〝あれっ〞と思い試している事は、その後の学びの意欲へと繋がっていくのだなと思うと同時にしっかり遊び込む事はとても大事な事なのだなと改めて気づかされたエピソードでした。

 

子どもたちにとって目にするもの、手にするものが新たな発見であり、毎日が学びなのです。

子どもたちが不思議に思ったり、発見したことを試そうとしている時に答えを教えるのではなく、子どもたち自身が自分たちで試し新たな発見に繋げていけるように見守ったり、適切な援助ができるようにしていきたいと思います。

 

 

まふぃん上之園

 

保育士  寺田

 

 

 

 

 

 

 

 

童具遊び

この夏、新しい活動として「童具遊び」を取り入れました。

トレーで家を作り道を繋げて街を作ったり、童具の本を見ながら恐竜を作ったりと、子ども達は夢中で遊んでいます。

 

「童具」とは積み木やかずの木、ママボール、ビーズ、モザイクなどの遊具です。これは和久洋三先生が考案されたもので、形や大きさに規則性があり、積み木やモザイクなど組み合わせて遊ぶことができます。

 

 

「童具」を取り入れるにあたり、去年、今年と童具の中でも「積み木」「かずの木」の研修に参加させて頂きました。様々な遊び方の実践、子どもの発想力を引き出す声掛けの仕方など学びました。

 

 

童具遊びを取り入れてから1ヶ月。

童具研修を主宰していた、ほるぷキッズパークの伊佐先生にお越し頂き、童具遊びを行いました。

 

今回の活動は「穴あけゲーム」と「円筒づくり」。

 

「円筒づくり」は、これまでも小さな円筒を作り「スカイツリーだよ!」と言いながら遊んでいましたが、子ども達が入れる大きさの円筒は初めて。

子ども達は興味津々で作り始めはした。

 

初めはそれぞれが積み木をとっては積むを繰り返していました。

徐々に高さが高くなるにつれて

「積み木持ってきたよ」

「背が高いから○○君、積んで」など

自分たちで話し合い役割分担をしながら協力して積んでいく姿が。

高く積み上げると、今度は入れるように穴をあけていきます。

「ここも大丈夫かな?」と慎重になる子もいれば、あまり考えずにどんどん積み木をとっていく子も・・・

 

穴が大きくなっていくと、中をのぞき込んで「入ってみたい!」と子ども達。

「出来上がってからね」とさらに積み木をとって穴を大きくしていきました。

 

しかし途中、ガシャーン!!!

「あー!!!」「壊れたー」と言いながらも楽しそうな様子です。

 

円筒の中に入るのは次までお預けです。

今までだと「誰が壊したの!」と怒ってしまいそうな場面でしたが、怒る事はなくすぐに片付けへ。成長を感じる場面でした。

 

 

 

 

決まった遊び方のない童具遊びは、「童具の宇宙」と呼ばれるほど遊び方が無限大にあり、子どもの発想次第で遊びを展開する事ができます。

「どんなものを作ろうか?」と想像し、そのイメージに近づける為に「どうやって作ろう?」「丈夫に作るには?」と考えたり工夫したりしながら作り込んでいます。

まふぃんの子ども達の中には、イメージしたものを作ることが苦手な子や自分で考えたり工夫したりすることが苦手な子がいます。

 

研修を通して実際に童具を使って活動を行う事で、想像力、発想力に繋がり、うまくいかない時には「どうやったら上手くいくか?」と考えて工夫する力をはぐくむことが出来ると実感しました。

 

また、今回の活動から

友だちと一緒に作っていくことで、子ども同士のコミュニケーション、関わりを深める事に繋がり、子ども同士で話し合いながら「どうやったら上手く進めるか」を考え、協力したり、役割分担をするなど社会性に繋がる学びを深めることも出来ると感じました。

 

今後は小学生だけではなく、幼稚園の子ども達の活動にも取り入れていきながら、子ども達が童具遊びを楽しみながらぞれぞれの発達課題を克服して行けるように支援を行っていきたいと思います。

 

やりた~い!

立秋は過ぎましたが、まだまだ日差しは夏ですね。でも先日はとんぼが飛んでいるのを見かけました。暑さの中にも秋の気配が近づいているのですね。

 

とある日、「うあ~ん。やりたい!何で!」「何でA君じゃないの!」「あ~んA君がする!」と泣き声が、まふぃんに聞こえてきました。5歳のA君の声です。

このA君の成長の様子をお伝えしたいと思います。

日頃、順番を待つ事が苦手なA君。この日も一番に名前を呼んでもらえるようにとってもかっこいい姿勢で順番を待っていたのですが……名前を呼んでもらえずひっくり返り泣きだしました。

 

 

本日の活動は運動遊びです。机や椅子を使い、くぐったり、渡ったりします。発達の様子を見て組み方や配置を変えるので、子ども達はちょぴりドキドキしながら挑戦する事もあります!(^^)!

最後までやり遂げた時の子どもたちの表情は自信に満ちています(*^_^*)

 

 

さて本題に戻りますね。

順番を待つ間早く名前を呼ばれたくて、背筋もこれ以上伸びないのでは?というくらい

ピシッと伸ばし、首もきりんのように伸ばしています。

あまりにも姿勢がいいので一番に呼ぶと、かっこよく元気にお返事(^-^)

元気よくお返事といっても大きな声ですればいいという事ではありません。その場に応じた声の大きさがあります。

名前を呼ばれると胸を張って、スタートしてお手本をみせてくれました。

 

活動中他の子どもたちも、早く名前を呼んでもらいたくて同じようにピシッとして待っています。〝早く呼んで~〞と目をキラキラさせて見つめてきます(*^_^*)

でも、活動中ずっと一番に呼んでもらえるとは限りません。

 

A君も早く呼んでもらえるように、背筋も伸ばし〝僕かっこよく待っているよ〞とアピールして見つめてきます。そこでちょっとA君がどこまで我慢ができるのかアセスメントしてみました。お友達の名前を呼ぶ度に職員を見つめてきます。〝早く呼んであげたい〞そこは職員もグッと我慢。とうとう最後の2人になってしまいました。どちらが呼ばれるか…もちろん もう一人のお友達です。もう我慢の限界!ひっくり返って「何で!○君じゃないの!」と泣いてしまったのです。

職員は『かっこよく待っていたのにね。やりたかったね。よく待てたね。』と気持ちを受け止めるような声かけをします。

すると「うん。やりたかった。」と言い自分の力で気持ちを切り替え活動に戻ってき、再び参加する事ができたのです。

 

一見何でもないような光景に感じられるかもしれませんが、A君にとってこの気持ちの切り替えを短時間ですることは大きな成長なのです。それも数分で。

私は、まふぃんにきて4ヶ月になります。それ以前の様子を知りません。しかし、4月の頃は、気持ち切り替えに時間がかかり『○君が!』と全身を使い泣いていました。その後の活動に参加できなくなるほど、気持ちの切り替えには時間がかかっていました。

そういったA君の課題に対してアプローチし続け、対応を重ねていくとこんなにも短期間で気持ちを切り替える事が出来るのだなと実感しています。

 

これから成長し社会に出ていくと何でも自分の思う通りにはいきません。我慢をする、感情のコントロールをしなければいけない場面が沢山出てきます。どちらかというと自分の思う通りにいかない事の方が多いですよね。

そこで、まふぃんでは、気持ちを切り替える自分で気持ちに折り合いをつけられる力がつけられるような経験が出来るようにしています。

そして子どもたちの課題を遠ざけるのではなく、アプローチし続ける。

そうすることで個人差はありますが、確実に子どもは変わっていきます。

 

 

 

私も入職して4ヵ月ほど経ちました。私もこの4ヵ月様々な経験を重ね、4月当初からすれば考えかたも少しづつ変わってきたように思います。

子ども達に「課題にアプローチする」と言っている以上、私自身も日々の課題に取り組みクリアしていきたいと思います。

 

まふぃん

保育士 寺田 

内部研修!(合同)

内部研修!

 

こんにちは。

まふぃん統括施設長の廣田です。

 

夏休みも折り返し地点を過ぎ、子ども達も夏の思い出作りに奔走している頃でしょう。

 

さて、8月19日は初の試みとなるまふぃん合同研修を行いました。

今年度からまふぃん錦ヶ丘がオープンしたことは皆様ご存じの通りだと思います。

その2事業所で内部研修をやる最大の目的はなにか?

 

それはまふぃん上之園、まふぃん錦ヶ丘両事業所の意思の統一を図ること

そして既存の活動の更なる発展からまふぃんの新たな1歩を踏み出すことにあります。

 

どの分野でもそうですが、2事業所で大事なことは「質」を保つこと。

両事業所が同じクオリティで、同じ方向性で、同じ理念で・・・

やっているつもりでもその地域の環境であったり、子どもの人数であったり少しずつ小さな「ズレ」が生じてくる可能性があります。ましてや入職して4ヵ月の職員と7年目の職員。

 

その「ズレ」を生まないために、方向性をしっかりと定め入職して7年目の職員も4ヵ月の職員も同じ方向を向いて歩いていけるように今回の研修を行いました。

 

まふぃんでは集団的な療育活動を軸に様々な療育を行い「自律」に向かって活動を組み立てています。その中でも大事にしているひとつの柱として掲げているのが「社会性」です。

 

世の中で生きていくにあたり、人との関りは必須です。その際に必要となる力が他人とのコミュニケーション能力であったり、感情のコントロールであったり、最低限他人に合わせる力であったりと社会性は多様に存在しています。

それは1対1の場面でも小、中、大集団でも同じことです。

 

子ども達は将来そのスキルを自分で身に着け、実践し生きていかなければなりません。言わばその練習を安心・安全な環境で行える場所こそがまふぃんなのです。

 

今回はその将来身に着けてほしいスキル、「社会性」をプログラム1のテーマに設定しました。

 

「まふぃんの目指す社会性とは?」をテーマに自由に意見交換を行い、子ども達のライフサイクルを見越した上で

 

・「今なにが必要か?」

・「なぜ必要なのか?」

・「次の段階は?」

 

など活動を通して互いが日々感じていることを語り合い、擦り合わせていく姿が主体的に見られるなど内部研修ならではの光景がみられました。

 

まふぃんで働いている経験年数はバラバラですが、出てくる意見は3グループとも同様の意見が出てきており、今回の目的は果たせたような気がします。

プログラム2は「既存の活動からの新たな展開」。

こちらは運動、感覚、コミュニケーションの3領域にわけグループワークを行い、最後にそれぞれのグループの発表まで行いました。

ユニークな発想で新たな展開を模索するグループ、「この活動を行う目的」を掘り下げ一から再構築するグループなど熱のこもった意見交換がなされ時間が足りなくなるほど。

 

今後は出た意見をもとに、まふぃん、まふぃん錦ヶ丘両事業所で取り組んでいきたいと思います。10月の内部研修にて実践報告を行う予定です。

 

昨年に比べ今年は事業所も増えたことにより、職員数も倍近い人数となっております。事業所同士で情報交換を行うとともに、お互い切磋琢磨しながら「まふぃん」の質を上げていけなければなりません。

では「質」を上げるためになにをすべきか?

活動の発展のその先は?

まだまだ考えなければならないことは多くありますが、その分成長できる余地が十分にあると思っております。

 

初の合同研修でしたが、職員同士の良い交流にもなったのではないでしょうか?

 

今後もまふぃん、まふぃん錦ヶ丘、両事業所共々よろしくお願い致します。

 

まふぃん統括施設長 廣田恭平

遊びは学び ~コミュニケーション~

“遊びは学び”

 

夏休みも残り10日あまりとなりました。二学期制の学校は登校が始まりますね。

さて、この夏休み、放デイで流行った遊びがあります。

それは……Uno!です。

5月にもブログで紹介しましたが、あれから3か月…今でも大人気の遊びです。

 

本活動の前後にある自由時間、したいことの遊びで必ずリクエストされます。

 

自由時間というと何でも遊んでいい時間と思われるかもしれませんが、まふぃんの自由時間は、当日の活動につながる前段階としての遊びの設定やコミュニケーションが生まれるような遊びを選んで過ごしています。

その中で生まれる子どもたちの発想や遊びは自由です。子どもたち同士で遊びを工夫し、職員は様子を見守るようにしています。なぜなら大人が入ってしまうと主導権が大人に移ってしまい、子ども同士の遊びではなくなってしまうからです。

トラブルになってもできるだけ自分たちの力で解決してほしいので、助言やアドバイスは最小限にしています。(時には職員が介入する場面はありますよ!)

 

そんな配慮の中で、不動の人気を得ているUnoゲーム。

始め遊んでいた頃より、遊び方がどんどん進化してきました。

 

その進化の過程とは…

 

  • 初めてUnoをした時→ルールを理解するために職員が説明(4月)
  • ルールがわかると子ども同士でゲームができるようになる(5月~)

ゲームが盛り上がる

  • 楽しそうな遊びで盛り上がっているのを見た子どもが自分もやってみたくなる(6月~)
  • ルールがわからない子どもに上級生がペアになって教え、ゲームに参加する(6・7月~)

できる子どもが増える

  • 人数が増えたら個人戦でするかチーム戦(ペア)になってするか話し合って遊ぶ(夏休み)
  • 時間が少なくなると時間内に終わるように配るカードの枚数を少なくして遊ぶ(夏休み)

等々、遊び方を自分たちで話し合って遊ぶようになりました。

楽しく遊ぶ+初めてUnoをする1年生に上級生が丁寧に教えたり、出すカードを話し合ったりして互いの信頼関係も生まれてきました。時間や人数に合わせて遊びを工夫することも自然にできるようになり職員もびっくりしています。

 

まさに“遊びながら学んでいる”なんです!

 

このUnoゲームを通して中学生のH君に変化がありました。

 

H君は自分の興味のあることを話したり絵に描いたりすることが大好きなお子さんです。中学生になりもっと周囲の人への関心をもっと深めてほしい、と思っていました。

Unoをするようになってから、以前は“自由時間にしたいこと”を聞くと「僕は○○の絵を描きます」と言ってH君が

「僕もUnoをしたい」に変わり

「僕も入れて」と言えるようになりました。

「H君、誰とペアになりたい?」と聞かれると

「僕は誰でもいいよ」答え、スムーズに仲間に入り、ペアになった友達と話し合いながらゲームを楽しむようになったのです。

そして周りの子どもたちもH君のことをよくわかるようになりました。

とても嬉しい姿です♪

 

『遊びを通して自然に友達とのコミュニケーションが取れるようになり、信頼関係が育つ』ようになっているのでしょうね。遊びってすごいな、子どもたちの柔軟な気持ちも素敵だな、と思います。

4月、Unoを始めた頃は勝ち負けのあるゲームで負けた時の感情のコントロールや気持ちの切り替えができるようになるがねらいでしたが、今はゲームを通して協力しながら遊ぶこと、自分の意見を伝えることなどのコミュニケーションができるようになる、も加わってきました。集団で遊ぶからこそできる体験です。これからも個々の子どもたちの課題を見極め、遊びを通して社会性やコミュニケーション力が育つことを支援していきたいと思います。

あと10日あまりの夏休み…Unoゲームはまだまだ盛り上がりそうです♪

 

まふぃん上之園 末吉

ありがとうの時間(放デイ)

ありがとうの時間(放デイ)

 

お盆が終わりましたね。

お盆というと、たまにしか会えないいとこ同士でトランプをしたり、いとこの部屋で読んだことのない漫画を読んだりするのがとても楽しみだったことを思い出します。ちょっと怖いおじさんに、緊張しながら挨拶しなければいけないこともあり、挨拶が終わるとホッとしたものです。

 

まふぃんに来る子どもたちの中には、人前で挨拶することがとても苦手だったり、思うようにコミュニケーションが取れなくて学校で友達ができない、と悩んでいる子どもがいたりします。逆に思ったことを何でも口に出してしまうため、友達から誤解されてしまう子どももいます。私たちは、そんな子どもたちにどんな働きかけをすればコミュニケーション力が育つのか、いつも意識しながら活動をしています。

 

“コミュニケーション力”を育てる働きかけの一つとして、まふぃんでは5年ほど前から帰りの会の中で“ありがとうの時間”をもうけています。

その日にあったことで嬉しかったことを「ありがとう」の言葉で相手に伝える時間です。

 

「今日、“ありがとう”を発表したい人はいませんか」

と問いかけると、2~3人の子どもたちが手を挙げてくれます。

 

「今日は○○さんにありがとうを言いたいです。なぜかというと○○してくれたからです。○○さん、ありがとう。」

「どういたしまして」

この時間は心がほっこり癒されます。

言った子ども、言われた子ども、両者とも笑顔になります。

具体例を紹介しましょう。

 

段ボール遊びの活動中にR君と言い合いをしていたA君が、

「今日はR君にありがとうを言いたいです。なぜなら、一緒に段ボールの中に入って楽しかったからです。R君ありがとう」

と発表しました。言われたR君はびっくりして思わず、「どういたしまして」と答えました。

A君は思いついたらすぐに口に出してしまうタイプ。時々相手を怒らせてしまうことがあります。活動中は素直に「ごめん」が言えなかったのでしょう。自分なりに考えて、ありがとうの時間に自分の気持ちを伝える事ができました。

 

最近は1年生が積極的に手を挙げてくれます。

4月は緊張して座って話を聞くのが精一杯でしたが、上級生が発表する姿をみて“私も言ってみたいな”という気持ちがわいてきたのでしょう。

といっても、指名されて「………」と固まってしまう子どももいます。

でも大丈夫。

間違っても、少し時間がかかっても上級生は優しく見守ります。ちゃんと言えるかな?と心配そうに見ている子どももいます。最後まで言い終えると全体がほっとした雰囲気になります。

“失敗しても大丈夫、やりなおせばいいんだよ”と、安心して発表できる雰囲気を作っています。

 

また、いつも元気で活発な2年生のS君が帰りの会で発表してくれた時の事です。

「僕、帰りの会で初めて発表したよ。」

「えっ!、そうだったっけ?」

「うん…だって…恥ずかしかったんだもん」

「そうだったんだ。今日の発表、とてもよかったよ!」

人前で発表することは勇気が必要なんですね。S君にとっては大きな一歩だったことでしょう。

 

このように、発表することには個人差があります。人前に出ることが苦手な中高生では、ホワイトボードに感想を書いて発表してもらうこともあります。言葉以外でも感謝の気持ちを相手に伝える方法はあることを知り実際に使えるようになってほしいからです。

 

帰りの会のほんのわずかな時間ですが、ありがとうの時間の経験が積み重なって、学校での日直や発表の場面でできる土台になり、社会生活でも自然にあいさつや発言ができる自信へとつながってほしいと願っています。

 

あいさつをしたり感謝の気持ちを伝える事は相手との信頼関係を築く第一歩。毎日の何気ない会話や言葉を大切にしていきたいと思います。

まふぃん上之園 末吉

貯金箱作り

こんにちは。まだまだ暑い日が続きそうですね。こんな時は、鹿児島名物の「白くま」を食べて涼しくなりたいものです😊

 

さて、今週は放デイで貯金箱を作りました。

ねらいは

手指の巧緻性

出来上がりをイメージして作る

です。

 

では制作活動の様子です♪

 

まずは、紙粘土と絵の具を混ぜて、カラー粘土を作っていきます。

ここでは、どんな色、どんな形の貯金箱を作りたいのかを、イメージすることが大事です。

 

「緑色が好きだから、粘土を緑にする」

「いろんな色を使った貯金箱を作りたいから3色の粘土を作ろう!」

など、いろいろな意見を口にしながら、粘土にの絵の具を決めていきました。

「粘土の色が均等に混ざるように」と、指や手の平で力を入れながらこねていきます。

中には、色が混ざり切らない状態で「あーなんかきれい!!」と均等に混ざらない粘土に仕上がりました!

「どんなものを作ろうかな~」と子ども達はイメージを膨らませていきます☻

それぞれ好みのカラー粘土を作った後は、いよいよ貯金箱を作りが始まります。

 

骨組みになる牛乳パックを1人1人ずつ渡して、粘土を貼っていきます。

 

初めて貯金箱を作りを体験する小学校1年生の子どももいたので

貯金箱作りの大体の流れを説明しました~♪

・・・が、見本の作品はあえて見せませんでした。

 

子ども達は、豊かな発想力を持っています。

その豊かな発想力を引き出すためには、思い思いに作ることが大事なのです。

 

 

例えば、今回の貯金箱の活動。

 

子ども達は、ロボットの貯金箱を作ったり、ケーキをモチーフにした貯金箱を作ったりなど、それぞれ作りたいものをイメージして作っていました。

 

貯金箱を作る前に、職員が見本を見せていたら

きっと、見本と同じようなものを作る子が出てきたのではないかと思います。

 

さて、小学校から図工の授業が行われていますが、学校ではどのような目標を立てて進められているのか。

 

そのことについて、文部科学省が定めている学習指導要領の中に書かれています。

 

【1年生・2年生】

(1) 進んで表したり見たりする態度を育てるとともに,つくりだす喜びを味わうようにする。

(2) 造形活動を楽しみ,豊かな発想をするなどして,体全体の感覚や技能などを働かせるようにする。

(3) 身の回りの作品などから,面白さや楽しさを感じ取るようにする。

 

学校でも、豊かな発想で造形活動を楽しむことを目標にしているのです。

 

今回の活動では、自分の作りたい貯金箱を作り上げる事が出来ました。

どの子も活動を楽しんでいたので、今回は1時間半も集中して作りました。

 

いつもは集中する時間が短い子も、「楽しい」と目を輝かせながらずっと作っていたので、「この子、こんなに集中出来るのか!」と職員も嬉しい発見と驚きがありました。

 

来年の夏も、毎年行っている貯金箱を作りたいと思います。

「次はどんな貯金箱が出来るのかな?」

とても楽しみです😊

 

犬の貯金箱です😊

 

まふぃん 亀澤

段ボール遊び

毎日暑いですね。太陽の日差しにも負けないくらい、まふぃんには元気な子供たちの声が聞こえてきます。

 

本日の活動は、〝段ボール遊び〟です。『段ボールでどんな事をして遊ぶの?遊べるの?』と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

実際そうですよね☺ お店に段ボール箱を頂きに行き、子供たちが喜んで遊びに使う事を伝えると驚かれることもしばしばです(^^)

 

さて段ボール遊びですが、まず蓋を閉じた大きさの違う物を用意します。子どもたちは高く積み上げる、押して歩く、上に乗り運転手さんになるなどさまざまです。

中には背の高さ位に高く積む子どももいます。高く積んでいると必ず他のお友だちが見つけて〝ド~ン〟と倒します。倒された子どもはというと

「も~、あっ!」と怒ります。当たり前ですよね。せっかく高く積み上げたのに倒されたのですから。

職員は「残念だったね」「嫌だったね」と気持ちをしっかり受け止めます。その後再び積み上げますがまた倒されてしまいます。その度に気持ちを受け止める事を繰り返します。そのような経験をしながら、倒されないためには『どうしたらいいのだろう』と自ら考え、〝場所を変えればいい〟という事を学び場所を移動して積みはじめています。

高く積む事も、しっかりと指先を使い持つ、腕の運び方、倒れない為にはどのように重ねればいいのかなど集中してないと出来ないので、いつもは多動気味の子どもたちの表情も真剣です。

 

 

次に蓋の空いている段ボールの登場です。蓋が空いていることに気が付いた子供たちが中に入って行くと、そこにはまた仕掛けがしてあります。それは…小さな穴や隙間です。

その隙間からは〝ニョキ〟と指が出てきます。それを見つけた子供がその手をつかんでみたり、友だちの行動を真似て交代でやり取りをする姿も見られます。また小さな穴から覗き込み段ボールの外と中でのやり取りも始まります。

 

今回の段ボール遊びのねらいは

「友だちを意識して遊ぶ」

「場の共有ができる」です。

 

この段ボール遊びは、場面が展開するたびに数が減っていきます。最後には段ボールを1個にする事もあります。中に入って遊びたい!でも入れない!どうすれば入れるのか子どもなりに考え足を入れたり、狭いすき間から頭を入れるなど試します。時には最初から中に入っていた友だちが隙間を空けてくれ、いつの間にか一緒に入ってお互い笑い合っています。そうすることで自然と物や場所を共有する体験をし自分と友だちとの距離感や関わり方を意識できるようにしていきます。

 

先ほどの友だちが高く積み上げた段ボールを壊すと言うエピソードも〝友だちを意識〟し始めた子供の大切な成長の〝証〟です。

 

友だちを意識し始めたからこそ友だちがしていることに関心を示し「あれっ!何だろう?」「楽しそう!」と言うような気持が出てきます。

「友だちの作った物を壊したらいけないよ」と言ってしまいそうですが、子供にとって

「友だちを意識し始めたのだな」と思って見方を変えると嬉しい成長に思えてきますね。

成長は大切に受け止めつつ少しずつ活動を通して〝していいこと、してはいけない事〟

を伝え、友だちとの関わり方を学べるようにしていきたいと思います。

 

まふぃん上之園  寺田

しそジュース作り

 

紫蘇ジュース作り

まふぃんは中央駅近くの商業地域にあり、周りは交通量が多く決して自然豊かな場所とは言えませんが、堂園メディカルハウスやナガヤタワーの敷地内には多種の花や木が植えてあり、季節ごとに花が咲き、キンカンの木にはアゲハの幼虫が、湿った壁沿いや木の下にはカエルが隠れています。カエル好きのR君は毎回カエル探しをするほどです!

 

その一角に小さな農園がありナガヤタワーの方が赤紫蘇を植えていました。

「紫蘇を使ってください」というお話があり、早速子どもたちと紫蘇ジュースを作ることにしました。

 

ねらいは“指示の理解(聞くこと)” と “紫蘇ジュース作りに興味を持ち、いろいろな体験をすること”です。

 

ジュースができるのかな…と子どもたちは半信半疑。

“まずは、やってみよう!”精神で、紫蘇の葉を探しに外に出ました。

 

「これなんじゃない?」「においをかいでみよう」

「これだ!」紫蘇の葉をゲットしました。

 

次は紫蘇の葉をみんなで摘みます。

「葉っぱだけちぎってください」と言うと、指示通りにみんなが摘み始めました。「いいにおい」「ほんとだね」目の前に紫蘇の葉の山ができ、においを嗅いで紫蘇の香りを味わうことができました。本物を触るからこそできる体験です。

 

みんなで協力して紫蘇の葉を集めると小さなビニール袋1つ分になりました。

ここで問題!

「ビニール袋の紫蘇の葉の重さとレモン一個の重さ、どちらが重いかな?」

みんな真剣に量りの数字をみています。

 

なんとほぼ重さは同じ。予想外の結果でみんなでびっくりしました。

今度は紫蘇の葉を洗います。

作業分担。

洗う子、葉をしぼる子、役割を決めて作業をしました。学校生活では、掃除当番、給食当番など役割の分担があります。自分が希望しない役割をしなければいけないこともあります。「僕もしぼりたかったな」という気持ちを抑えながら、自分の役割を意識して協力して作業する場面になりました。

洗い終わるとS君が「洗った水の色が変わってる」と言いました。どれどれ…

確かめてみると、…あまり変化はない結果。

「何色になると思ったの?」

「紫だよ!」

「どうして?」

「紫の葉っぱの色だから」

すごいすごい!!よく見て考えている発言!他の子も紫蘇の葉がどうなるのか興味が高まります。

“煮たらどうなるのかな…?” しばらく煮込む事10分。

「葉っぱの色が変わった!!」

次は何を入れるのかな…黄色い粉が出てきました。きな粉…?なめて確認します。「あまい!砂糖だ~」

レモン汁を入れると

「色が変わった!」「きれいになった!」「ブドウの色になった!」

「どんな味がするのかな!?」

興味は途切れることなく、紫蘇ジュース作りができました。

 

今回は、ガスコンロの前で「手を出さない」という約束をしっかり守ることや、リーダーの説明が終わるまで静かに聞くことや順番を待つことが自然にできました。

また、紫蘇ジュース作りの過程で「見る」「触る」「嗅ぐ」「味わう」「考える」「協力する」など様々な体験ができました。

 

さてさてお味の方は…??

 

インターネットで作り方をすぐに調べることは容易くなりましたが、実際にやってみる体験はなかなかできませんね。でも実際に作ってみることで得られることはたくさんあるのだな、と改めて思いました。

何より、みんなで作るのは楽しいものです。「材料集め~作って飲む」まで、印象に残る経験になったと思います。

 

次回は、「どうしたらおいしい紫蘇ジュースができるのか?」もテーマにしてチャレンジしたいと思います。煮出した紫蘇の葉も乾かしてふりかけにする予定です。

 

まふぃん上之園 末吉

エキスパート研修

療育アドバイザーである中鶴先生のエキスパート研修がありました。

 

エキスパート研修とは

3日間の研修期間で、運動遊びをもとに活動の組み立て方、リーダーとサブの役割、子どもとの関り方、個別対応の仕方などを講義と実技を通して学んでいます。

 

 

今回の受講生は4名。

まふぃんの職員も受けた事のあるこの研修ですが、今回はまふぃん錦ヶ丘からの吉村先生も参加しました。

 

これまでには、児童発達支援事業所の職員だけはなく、運動指導員、医師、理学療法士、歯科衛生士など様々な職種の方が全国から研修を受講されています。

 

 

 

 

子ども達はと言うと・・・

知らない人に少し緊張した様子。「だれ~?」と声を掛ける子もいれば、職員の近くを離れない子も。

 

でも、この体験も子ども達にとっては大切なこと。

まふぃんの子ども達の中には、人に対しての許容範囲が狭く、決められた職員だけと関わろうとする子、友達を避けてしまう子もいます。

 

年に数回行われるエキスパート研修では、初めて会う受講生が活動を組み立て、進めて行きます。この初めて会う人と関わりが、子ども達の人に対する許容範囲を広げていく良い機会となっています。

 

 

 

さて、運動遊びスタート!

3日目は受講生がリーダーとして活動を進めます。

初めは緊張していた子ども達も活動が始まる頃には慣れ、普段通りの姿を見せてくれました。

「かっこいい子から当てるからね~」との声かけに、背中をピシッと伸ばし座っている子ども達。『私を当てて!』とアピールしています。

これもエキスパート研修で学ぶ事の1つ。

今まで子ども達に座る事を教えた事はありません。

ただ、姿勢よく座って待っている子どもから先に当てていくようにしています。

そのことに徐々に気づいていく子ども達は、「早くやりたいから、かっこよくしよう!」と自ら考えるように。

多動傾向で離席してしまう子ども達も自然と座るという事を自分で学んでいきます。

 

活動は「くぐる」「わたる」「登る」の動きを取り入れたもの。

 

椅子の下をくぐる時、どうやっても頭が通らない子が・・・

椅子は頭がやっと通るほどの幅。

頭の向きを変えながらどうやったら通れるか自分で考えていましたが、なかなか通る事が出来ません。

「あれ~通らない」「どうしたら通る?」と泣きながらも諦めず何度も挑戦していました。

時間がかかり結局通れませんでしたが、それでも泣くのを我慢して感情を抑えて元の場所に座っていました。

 

まふぃんに通い始めた頃は部屋にも入れず泣き続けていた子。

今までだったら大泣きしてしまっていたであろう場面でした。

職員も大泣きしてしまうのでは?このまま活動に参加出来なくなるのでは?とドキドキしていましたが、諦めず挑戦する姿、悔しい泣きたい気持ちを抑えて活動に参加する姿に成長を感じ、感動する出来事でした。

 

エキスパート研修を通して、これまでのまふぃんでの支援を振り返り、活動を進めるうえでの基本的な活動の考え方、組み立て方、個別対応の仕方など改めて学ぶ機会になりました。

また、受講生の考えた運動遊びの物の配置や組み方など、私たちの発想にないものもありました。子ども達の様々な体の動きや自分で考え工夫する力を引き出す新しい組み方を学ぶ事が出来ました。

今回のエキスパート研修での学びを今後の活動、支援に活かし、より良い療育を提供していきたいと思います。