こどもたちの変化・成長

まふぃんに通うお子様・親御さんのエピソードとその変化についてご紹介したいと思います。

1つ目は、1歳半の検診から通っており現在4歳になるお子様について。

初めは皆そうですが、お母さまにくっついて全く離れないお子様が多いものです。徐々にまふぃんにも慣れ、安心してくるとお子様が離れていきますので、お母さまへも「ずっとお子様のそばについていなくても大丈夫ですよ。私たちがしっかりと見守っていますので何かあった時にはすぐにお知らせします」と伝えます。

そういう環境を作っていくことで、お子様は徐々に個人から集団へ自ら寄っていくようになりました。

他者に興味を持ち、集団を受け入れられるようになってきたのです。

お母さまにも「徐々にお母さまが近くにいなくてもお子さまが活動に参加できるようにしましょう」と声かけ・サポートを行い、段階的に「子どもと母親だけの関わり」から「こどもと集団との関わり」を増やしていきました。

その結果、今では他のお子様とも難なく過ごせるようになり幼稚園にも元気に通っています。
最近では、日々の子ども同士での会話により言葉も増えてきたと感想をいただきました。これから小学校・中学校とより大きな集団へ入るための第一歩を踏み出すことができました。

発達がゆっくりだったり、定期検診で療育を進められた場合、インターネットで様々な情報を調べた結果、不安でいっぱいになってらっしゃる保護者様もいらっしゃいます。また、お子様のずっと先を案じ今なにかしなくてはと焦ったりご自分を責めてしまう方もいらっしゃいます。

だからこそ、私たちはお子さんたち未来が期待や喜びにも満ちたものになるよう、未来を見据えながら「今、その年齢で」どんな支援が必要なのかを共に考えていきたいと思います。

 

また2つ目。別の学童期のお子さまのケースです。

まふぃんに入った当初、暴れまわる・ひとつのところに留まる事が難しい・あれがしたいこれを触りたいと色々なところに手を出し、自分の思いのままこだわりや主張が強く、お母さまも制御できず困っているというお子様がいらっしゃいました。

まふぃんの活動の中では、その主張は受け入れません。今はその時間じゃないよとストップをかけるんです。他の子が参加する別の活動はやりたくないと言い出しますが、「活動には参加しなくてもいいからそこに居てね」と伝えます。個別に他の活動をするのではなく今はこの時間だから、とただ待ってもらうんです。

それをしばらくの間繰り返すと、まずはその子が集団の中に居ることが出来るようになりました。

初めはべたーっと床に寝てしまったり寄りかかり崩れたり座ることができないといった状況が多かったのですが、今ではそういった様子もなくなり「今は座る時間」と自らが認識しているのだと思います。

ずっと自分の世界でひとり遊びばかりしていた子どもが、集団での活動に参加したり、友達を認識することでこれまでできなかった事が出来るようになったりもします。親御さんからは「友達がいない」と心配されていた子どもでも、ある時、些細なことから他の子と話をするようになりそこから共通点が見え世界が広がっていくのを日々目にしています。

失敗することがとても怖く「絶対しない。やりたくない」とばかり言っていた子どもは、チャレンジに失敗したとしても友達がいるという事でまたチャレンジしたい!と能動的になったりもしています。

こういった改善ケースはもちろん、些細な出来事まで親御さんへご報告しています。

また、家庭でも変化を感じることも。家で「挨拶ができるようになった」「さようなら、ありがとう」が素直に言えるようになったとのご連絡を頂くこともあります。(嬉しいですね!)「さようなら」がなかなか言えなかった子が、まふぃんでのおやつの時間が終わると「最高においしかった!」と最高の笑顔で職員へ話しかけてくれるときがあります。

こういった瞬間を目の当たりにすると、あらためてその子の本来、持ち合わせた素直さを垣間見る気がします。

「絶対にうちの子の個別性に合わせて支援してほしい。周囲との関わりは必要ない」と感じている親御さんは、もしかするとまふぃんの理念とは少しすれ違いがあるのかもしれません。社会性は「自分の意思を突き通す」ことからは生まれないからです。

だからこそ、まふぃんでは、「決まった曜日に通所する」ということを基本に支援の基盤を作っていきます。

お子様の「疲れた・行きたくない」の言葉は「自分の思いを突き通したい」という思いから出るもの。もちろん無理に活動に参加させるといった事はしませんし、無理に集団に引き込むこともしません。決まった曜日に来れるようになることをクリアできでから、徐々に社会性を身につけていく活動を増やしていくイメージです。

まふぃんに通う中で、親御さんも悩み葛藤することや判断に迷うこともあると思います。その時は小さな事でも私たちにご相談ください。きっと未来へのステップが見つかるはずです。私たちは、子どもたちの今だけでなく未来について、日々真剣に考えて活動を行っています。

まふぃんから生まれるお子様一人ひとりの日々の些細な変化・成長が職員一人ひとりの誇りです。(施設長 廣田恭平)

他者との交流から芽生える社会性

まふぃんの子どもたちは事業所の2階に位置するナガヤタワーの住人の方々との交流も盛んです。先日は七夕作りの活動で、おばあちゃんと一緒に子どもたちが楽しく短冊作りを行いました。おばあちゃんも孫世代の子たちに向けこの世代ならではの遊びを教えてくださったりします。現代の子どもたちにとって、こういった様々な世代の方々と交流する機会はなかなか少ないのではないでしょうか。

これまで子どもたちが大人や高齢者から学んでいたとされる社会性や風習といったものは、年々減少傾向にあるといいます。年長者から年少者へ自然と伝承されていた生活の知恵を、絶えず学ぶことができるのも「まふぃん」の自慢です。

例えば、10代後半といった若い世代は、率先して子どもたちと一緒に活動に参加してくれます。さらに自身の夢を語ってくれたりする事もあり、子どもたちにとって、とても良い刺激になるのです。
高齢の方々もいるため、椅子を引いてあげたり、何かを持ってきて配ってあげたり、あらゆる各年代の人々がいる中での社会性を子どもたちが学ぶことができます。

もちろん、目上の方からたまには怒られることだってあります。

「あれ?なんで怒られたんだろう?」と自分で考えることで「次はちゃんとしよう」と学ぶこともあるんです。

怒られた意味がわからなければ、まふぃんの職員が介入し子どもに向けわかりやすく説明をします。私たちが子どもの頃は、目上の人とのこういった接点は多くありましたが、今の世代はどうでしょうか。些細ではありますが、こういった大事な経験・目上の方からの愛情を今の世代の子どもたちにも受け取ってほしいと考えています。(施設長 廣田恭平)

がんばったことを褒める理由

「自分もできる」「自分は自分でいいんだ」と感じることを「自己肯定感(読んで字のごとく自分で自分を受け入れること)」と言ったりします。この自己肯定感が、少し難しいことにチャレンジしたり、たとえうまくいかないことがあっても次はどうしたらいいかな?と立ち直っていく力の基礎になると言われています。

まふぃんに通ってくるお子さんの中には叱られたり注意される経験は人一倍ある反面、「どうせ僕・私なんて」と言ったり、何かをする前から「どうせできないし」とあきらめたり、もしくは失敗することを恐れるあまりわざと暴れるといった姿を見せる場合もあります。

私たちは、そんなお子さんたちに何かを無理強いしたりさらに説得するのではなく、現状の姿は受け入れつつ(でもやりたい放題にはならないようにします)、すこしずつ「自己肯定感」を感じてもらえる活動を模索しています。 

前述のような姿を見せるお子さんたちは、これまで叱られることはたくさんあっても褒められたり感謝されたりする経験が少い場合があります。ですから、そのようなお子さんにはまふぃんの活動中に褒められる・感謝される場面を設けられるようにしています。

褒めるというのも、例えば、名前を呼ばれて返事ができた際「すごーい!よくできたね!」と普段から出来ていることを過剰に褒めたてるのではなく、ちょっと頑張って出来た本人発信の事柄に対し私たちはしっかりと「褒める」ことを意識しています。

少し高いハードルを超えてみよう

 

たとえ小さなことでも自分の頑張りがきっかけで周囲から褒められる→自分をすこしずつ認め自信を持つ。自己肯定感は他人が教え込むものではなく、本人の内面で育つものですが、その機会を支援者側が作っていくことも必要だと思います。 

過去に「これ1番にやりたい人!」と職員が尋ねた際に「はい!僕が一番にやります!」と自身を持って返事をした子と「僕は3番でいい、4番でいい…」と控えめに答える子でわかりやすく2種類に答えが分かれた出来事がありました。

学校の大人数の中では意見が言いにくい子がまふぃんの活動ではイキイキとリーダー役をしたり、また一方で集団の大小にかかわらず自分の意見を言うのが苦手なお子さんもいます 。では、その子達にどうやって自己肯定感や自信を持ってもらうか?

まふぃんでは、そういった子どもたちに対し、いろんな役割を依頼しています。

ナガヤタワー住人との交流イベントの際の準備(焼き芋用の芋を洗ったり、団子の粉を計量したり)、食事の際に「いただきます」「ごちそうさま」をやってもらう事もあります。人の前に立ったり、リーダーの役割でなくとも、縁の下の力持ちとして認められ感謝される経験もまた、自信につながります。

大切なのは、その子の個性や特性を見極めたうえで支援を行うことです。(施設長 廣田恭平)

おにぎりプロジェクトから見えること

これまでおやつの時間には子どもたちも好きな駄菓子を出すことが多かったのですが、平成30年度からおやつは基本的におにぎりに統一しました。砂糖や添加物が入ってないという点で駄菓子に比べ圧倒的に体に良いというのはもちろんなのですが、子どもたちも小学校からの帰りなどお腹をすかせている事も多く、中にはおやつが足りないと訴える子もいたこと。また、おやつひとつとっても、ただ食べるのではなく何か活動に意味をもたせたいと考えると面白い選択であったと思います。

キーワードは「おにぎりの社会性」です。

少し、大げさに聞こえるかもしれませんが、おにぎりプロジェクトには、

①他の人のことも考える
②不測の事態に対応する
③おにぎりの具材で未知ものにチャレンジする

といった3つの狙いがあります。

まふぃんに通ってくる子どもの数は毎日違います。予定人数にあわせて職員がお米の量を調整することももちろん可能ですが、あえて同じ量を炊飯するようにしています。

子どもたちが「あと○人いるからこれだけ自分が取ったも足りるかな・・・?」など考えを巡らせ注意深くお米をよそっても、やはりそれでもご飯が足りなくなることもあります。

後から来た人が「あれ?もうご飯ないよ!」なんて事も。(もちろん足り無くなった場合はきちんと対応します)

この経験から子どもたちは「あれだけ取ったら足りないんだね」と他の人の為のことを考える機会となり、それをキーに自分の体験を振りかえることになるのです。

具材に関してもこだわりがあります。

例えばスーパーなどでよく見かける鮭フレーク。まふぃんでは魚を購入し、みんなで鮭フレークを作ります。どうやって鮭フレークが作られているのか?知っている子どもたちはきっと少ないのではないでしょうか。

そういった意味でも、購入した魚の切り身を味付けしほぐして具材にします。

現代の子どもたちは瓶で売られている商品は知っていても、それが何からどのようにできているのかまで工程を知る術が少ないのかもしれないとあらためて感じています。
実際に調理中は職員がわかりやすく説明をすることで「へぇー!そうなんだ!」と子どもたちも驚き笑顔で学んでいます。

自分たちで作った具材を使用したおにぎりということもあり、子どもたちからは「おにぎり!おにぎり!」と今や駄菓子よりも大好評です。

他にも、しらすを炒ってまふぃんの花壇で栽培しているピーマンを混ぜた具材なども。

白米は苦手、うめぼしや嫌、野菜なんてもってのほか!というお子さんも中にはいます。好き嫌いがあること自体は悪いことではありませんが、「友達がおいしそうに食べているから一口挑戦したら思っていたのと違っておいしかった」という言葉とともに苦手をちょっと克服する場合もあります。

他者の存在によって自分を変える、挑戦してみるというのは、たとえそれが大人の目には小さなことに見えても、こどもたちにとってはとんでもない冒険であり心の成長です。

ほぼ、毎日行なっている「おにぎりプロジェクト」。子どもたちにも大人気のまふぃん自慢の取り組みの一つです。(施設長 廣田恭平)

「まふぃん」だからできる支援とは

私たち児童発達支援事業所「まふぃん」は、鹿児島中央駅のすぐそば、NAGAYA TOWER1階に位置しています。
NAGAYA TOWERの2階には、下は4歳から上は90歳代と様々な年代の人達が入居されています。ここまで多くの世代・人が集まる理由の中には、日常生活のちょっとしたお手伝いをする事務局や診療所隣接で住宅と施設の中間に位置するという安心感あるコンセプトの他、やはり立地の良さも関係しているのかもしれません。

鹿児島市の真ん中、九州新幹線の終点でもある鹿児島中央駅から約5分。交通の便も良くそれでいて周りには公園や緑も多く存在します。「まふぃん」に通う子どもたちの中には、バスで通所する子も多く自立に向けた通所の利便性も「まふぃん」ならではです。2019年4月からは、姉妹園:錦ヶ丘幼稚園(吉野町)の敷地内に「まふぃん錦ヶ丘」をオープンします。

まふぃんの療育活動をはじめてご覧になる方はちょっとびっくりするかもしれません。それは、活動中のこども達がシーンと集中しているからです。

 

 

また、指導員の言葉による声かけも最小限です。

一見すると「地味」に見える、机や椅子を渡る運動遊びや、わらべうたやリトミックの遊びですが主だった活動ですが、一つ一つの活動には子どもたちに見につけてほしいことのねらいがあります。

 

楽しくてつい大きな声がでたり走り回ってしまう活動も時にはありますが、お子様や保護者のみなさまが感じている「困ったな」にアプローチするのが療育です。

ただ楽しいだけではない、意図を持った活動づくりに励んでいます。

経験豊かな「まふぃん」の職員も、まふぃんならではの支援に欠かせません。児童養護施設や高齢者施設で生活支援員を務めてきた施設長廣田、認可保育園で0歳からの発達をしっかり学んだ児童発達支援管理者や保育士・元小学校教員が、幼稚園・保育園・学校との連携を取り、時には行政とのケース会議を持ちながらお子様の育ちをサポートいたします。