ただいま!(錦ヶ丘)

新しい学年が始まって2ヶ月が経とうとしていますね。

やっと新しい学校やクラスに慣れてきたかなと思った頃に突然の臨時休校となり、子ども達も大人も不安でいっぱいだったことと思います。

まふぃんでも、感染予防に努めながら例年とは違う4月5月を過ごしてきました。

 

さてさて、そんないつもとは違う日常を過ごし休校明けに元気に学校へ登校している子ども達。

日に日にたくましくなっている姿を感じています。

 

まふぃん錦ヶ丘では、校区内にある小学校に通う子ども達は基本は歩いて学校からまふぃんへと帰ってきます。

 

「ただいま~!!」

毎日、元気な声が聞こえてきます(^^)

 

 

1年生のAくん。

休校前までは学校から児童クラブに行き、そこへまふぃん号でお迎えに行っていました。

ある日お母様からお電話があり、

「今日から直接歩いてまふぃんに向かいます!」

と・・・。

Aくんが自分で「やってみる!」と決断し、Aくんはとてもやる気満々とのことでしたが、お母様はとっても心配そう・・・。

そして、児発からAくんを見ている私たちもちょっぴり心配・・・。

どうかどうか元気な「ただいま」が聞けますように!

 

下校の時刻になると職員はソワソワ。

子ども達が帰ってくる道とまふぃんを何度も行ったり来たり。Aくんに見つからないように電柱に隠れて様子を伺います。

まだかな~まだかな~。職員がまふぃんの中でソワソワしていると、

 

「ただいまーーーーーーー!!」

 

元気なAくんの声が玄関から聞こえてきました。

か、かえってきたーーーーーー(>_<)

 

汗だくでとびきりの笑顔で帰ってきたAくん。

1人で帰ってこれた自信と達成感に満ちあふれ最高にかっこいいです!

思わず抱きしめて「おかえり」を言いたくなりましたが、もう小学生になって1人で立派に帰ってこれたお兄さんですからね。

職員も大人の対応で「おかえり」を伝えることでした。

 

そしてAくん。

いつも一緒に児童クラブに帰る友達に、

「今日はまふぃんに行くから、児童クラブには行かないって先生に言ってて」

と伝言を頼んでいたそうです。

欠席連絡を友達に頼む誇らしげな姿が目に浮かびます。

さらにはまふぃんに到着すると

「明日からもこんなふうに帰ってくればいいんだね」

と、明日からの行動にも見通しを持った発言もできました。

 

児発に通っていた頃、

「1人で出来ることをたくさん増やして、自信をつける」

ということを就学前1年間の目標として、Aくんに関わり療育を取り組んできました。

「やってみる!」と自分で決めて実行できたAくん。

頑張って、いろんな経験をして、達成感を得てこれからもどんどん自信をつけていってもらいたいです。

 

 

次は、かわいい女の子3人のお話。

 

1年生のBさんはお母様が学校に迎えに行き,そのまま歩いてお母様とまふぃんに帰ってきています。

 

ある日、いつもお母様と帰ってきていたBさんが2年生の女の子2人と一緒に3人だけで

「ただいまー!」

と、まふぃんに帰ってきました。

「今日は3人で帰ってきたんだ-。」

と楽しそうに話す3人。

その時は、そうなんだねーと思っていたのですが、次の日にBさんのお母様からメールが届きました。

 

昨日の帰り道、いつものように親子で帰っていると2年生の女の子2人が

「Bちゃん。まふぃんに行くの?一緒に行こう!」

と誘ってくれたそうです。

ちょっぴり恥ずかしがり屋のBさんも、とても嬉しかったようです。

そして、歩く速さがゆっくりのBさんに合わせて2年生の女の子達もゆっくりゆっくり歩いてくれていたとのこと。

そんな3人の様子を後ろから見ていたBさんのお母様からの嬉しい心温まるメールでした。

 

実はこの誘ってくれた2年生の女の子達、相手のペースに合わせたり誰かと一緒に何かをすることがちょっぴり苦手な子達でした。

まふぃんでは、

「友達と協力すること」

「相手に合わせて行動すること」

といったことをねらいとして日々の活動を行っています。

 

運動遊びだったりゲーム遊びだったり、お出かけの時などにも意識しているねらいなんです。

みんなで協力して達成すること、相手に合わせないと達成できないこと、子ども達がこれからどんどん大きくなって社会生活を送る中でたくさん経験していくことと思います。

そんな時、自分のことばかり考えるのではなく相手のことも思いやる気持ちを持つことが出来れば、きっともっともっと楽しい毎日になるはず。

そして声を掛けてもらったBさんも、きっとこの日の事を忘れないでしょうね。

 

優しく声を掛けてもらい、お母様の見守りがありつつも友達と一緒に帰ってこれた経験がこれからの生活での大きな自信へと繋がっていってくれることと思います。

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どうなっているのかな?

どうなっているのかな?


早いもので5月も終わりが近づいてきましたね。カレンダーは折り返しの6月。月日が経つ早さを感じます。

草花に目を向けると、つぼみを持っていた紫陽花もいつの間にか花が咲き始め梅雨の近い事を知らせています。

慌ただしく過ぎてしまう日常に季節を忘れてしまいがちですが、草花はしっかりと季節の移ろいを感じ知らせてくれているのですね。

 

 

ある日の放課後等デイサービスでの出来事です。

 

おやつのおにぎりを食べた子どもたちが「今日の自由遊びは何?」と聞いてきました。

子ども達の前に用意されたものは・・・

 

机に置かれた『紙飛行機』ひとつ。

それを見た子どもたちは「あっ!紙飛行機だ」「折りたい!作り方教えて」と興味を示し口々に言ってきます。

「作っていいよ」と言い、職員が渡したものはA4のコピー用紙1枚。

ですが、敢て作り方を教えませんでした。

 

「これ(見本)を見ながら折ってね」と声を掛けると、さっきまで「作りたい!」と盛り上がっていた雰囲気が一変し「えっ!分からないよ~」「難しい」と戸惑いと、不安そうな表情に変化しました。

そこへ一人の男の子がやってきて

「僕、作りたい。先生紙ちょうだい。」と言い、見本を見ながら折り始めました。

すると他の子ども達も

「じゃ、僕もやってみようかなぁ」

と次々に見本を見ながら折り始めます。

 

『どうなってるのかな?』と見本の紙飛行機を解体したり、元に戻したり前回皆で折った事を思い出しながら折っていました。

 

 

しかし中々思うように折れません。

何回見本を広げても、元に戻しても分からなくなった子どもたちは

「分からない。教えて!」

と言ってきました。

ここで、折り方を教えてあげるのは簡単ですが、教えたい気持ちを職員も〝我慢〞。

 

代わりに新しい見本の紙飛行機を渡すことにしました。

「どう、折ってるかな?(折れ線はどこ?)」「一番最初はどこを折っているかな」

と声掛けを変えてみました。

すると、今度はただ解体するだけではなく、

 

『どこに折れ線が付いているのか』

『どう折っているのか』

『どういう形に折っているのか』

 

を考えながら解体し、少しずつ見本を真似ながら折る折り方に変化していきました。

 

最初は個々で折っていましたが、次第に「ここは~になってるんじゃない(こう折る)」

「うん。そうかも」と友だち同士考えを出し合いながら折っていました。

お手本が〝どうなっているのか考える(折れ線がどこについているのか)〞

解体しながら〝どこを先に折っているのかを調べる〞

広げていきながら〝どのように折ってあったのかを覚えておく〞

完成したものを見ながら折っていくというたったこれだけの事ですが、その中にも

試行錯誤し予測しながら折る、試す、難しい事に挑戦するなど思考力や学びに向かう力にも繋がっていきます。

また、友だちと一緒に行う中で

 

自分が分かった事、気が付いた事を伝える

その考えを聞いたり、一緒に試したり工夫したりする。

 

その中で子ども達は、新たなことに気が付いたり視点を変えて見る力も育っていきます。

 

このような体験を通して、

考える事の楽しさ、探求心、相手の考えに耳を傾け受け入れる事で、

子ども達が自分の力で取り組みやり遂げる自信にも繋がっていきます。

 

見本も見ながら折っていた子ども達はどうしたかというと・・・

意見を出し合いながら20分程『どうなっているの?』と諦めずに折っていました。

本活動での紙飛行機作りで答え合わせをすると

「あっ!こうなっていたんだ。ここまでは合っていた!」

と言っていた子ども達でした。

 

この紙飛行機づくり。今後実験をひそかに考え中です。また次回のブログでお伝えしますね😊

 

 

まふぃん上之園

寺田

SST活動

暖かくなり、日によっては汗がにじむくらいの気候になってきました。

子ども達は、暑さに負けないくらい元気いっぱいです。

 

さて、先日、放課後等デイサービスで、「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」を行いました。

SSTとは、「上手な人付き合いのコツを身に付ける練習」をすることです。

 

※詳しい内容は、「外部研修~SSTを学ぶ~」のブログに載せてありますので、ぜひご覧ください。

 

SSTの方法としては、ロールプレイやゲーム遊びなどがありますが、今回は「絵カード」を用いた活動を行いました。

 

まずは、全員で絵カードを見ます。

「これは何をしている場面でしょうか?」と聞いてみると。

「勉強をしている所」「2人の女の子がいるね」など、次々に発言が出てきました。

すると、「なんで右の女の子は困った顔をしているのかな?」と、A君が一言。

そこで、女の子が困っている理由をみんなで考えることに。

 

しかし、「うーん、難しいな」「分らない」と苦戦してしまいました。

 

絵カードだけでは、女の子がどんなことに困っているのかイメージしにくい様子だったので、どうしようか・・・。

と考えた結果「寸劇」をすることにしました。

すると、「右の女の子が困っていた理由って、左の子が押したからなんだね」「急に押されると嫌な気持ちになるよね」と、困っていた女の子の気持ちに気づく事ができました。

相手の立場に立ちながら演じたことで、困っている女の子の気持ちが分かったようです。

 

相手の表情や気持ちを読み取ることは、人と関わる上で必要なスキルです。

しかし、子ども達の中には、相手の表情や気持ちを読み取ることが苦手な子もいます。

 

その為、

「太っているね」

「老けていますね」

と、相手を傷つける言葉を発してしまったり、友達が嫌がっていると分からなくて、冗談の度が過ぎてケンカになってしまうなどの姿が見られます。

 

さらに大人になっていくと、同僚や友達と上手くコミュニケーションが取れなくて、相手を怒らせてしまい、最終的には孤立をしてしまったりなどの可能性も出てきます。

 

 

さて、今回のSST。

 

1番子ども達に学んでほしかったことは、「左の人はどうすれば良かったのか」に気づくことです。

その為、活動の最後にグループでの話し合いを設けました。

すると、

「隣に座りたいと言えばいいんじゃない?」

「それか、他に座れる場所を探したら良いと思うよ」

など様々な意見が飛び交っていました。

 

最後はみんなで話し合ったことをもう一度寸劇して活動終了。

友達になりたいのになれない、なんでいつも友達と上手に遊べないんだろう

そんな子ども達には場面を設定し、実際にやってみる方法も十分に効果があると実感しました。

小学校の高学年になると社会性の広がりはより大きくなってきます。

今のうちに友達との上手な関わりを身に着けたいですね。

 

 

今度は、実際に同じような場面になった時に、SSTのことを思い出し、自ら気を付けて行動できるようになると思っています。

 

まふぃん上之園  亀澤

間違い探し

 

日ごとに暖かくなっていくのを身で感じる日々が続いています。

先日、放デイの活動でコグトレを使った間違い探しゲームを行いました。

コグトレについての記事はこちら→学習の様子

↑↑さて、見つけられるでしょうか!!

 

 

2チームに分かれて、どちらのチームがはやく、9個の絵の中から同じ絵(ペア)を見つけられるか競争です。

これまでも、リレー形式や、同じチームのみんなと協力しながら間違い探しを何回か行ってきました。

 

この活動の後は、体を動かしたわけではありませんが

「おなかがすいてきた~」、「つかれた~」とつぶやき。。。ぐったり・・・の子ども達。

たっくさん集中した証拠ですね。

 

間違い探しでは、

集中して見比べるための「見る力」を養います‼

これだけでも

きっと疲れるのに

さらに、チーム対抗戦で競争しているので、

相手チームに見つけた答えが聞こえないように仲間同士の声を潜めなければなりません。

声を潜められるか、潜められないかでは大きく勝敗に関わってくるのです!!

 

初めのうちは、間違えを見つけると嬉しくなってついつい大声で答えを言ってしまう子もいました
が、相手チームから

「ヒントありがと!」

と言われてしまったり、

「答えが聞こえちゃった!」

という声があがると、

「しまった!」という表情を浮かべて、もう二度と答えをばらすまい!
と慎重になっている子ども達の様子がとてもかわいらしかったです。

今回、初めて間違い探しに挑戦した1、2年生。

「どれが一緒か分かんないよ!」

「どうするの?」

と、困っている子ども達もいましたが

上級生が

「こことここの絵を比べてみて。」

「同じ絵を見つけるんだけど、まずは違う絵を見つけて。」

とゲームの説明も上手に伝えることができていましたよ。

 

このように、ゲーム感覚で楽しみながら、お互いに協力して頑張る姿がたくさん見られました。

得意不得意はありますが、苦手な子も何回かこのゲームを行ううちに少しずつ相違点に気づけるようになってきているようです。

苦手な子は、初めて取り組んだときは頭を抱えて悩んでいましたが

同じチームの子が見つけた部分を見比べたり、ヒントをもらって見つけていくうちに

少し離れて見た方が良い

とか、

手で隠しながら見つける

等の工夫をして少しずつ違いを見つけることができるようになってきています。

見る力を鍛えることで、日常生活の中でも、友だちの変化に気付くことができたり、自分の書いた文字や図形の間違いに気付くことができるようになって、そこの気付きをもとに相手との会話を広げたり、学習に対しての苦手意識も減らしていけたら、色々な可能性を広げていけるのではないかと思います。

今回は、問題が少し難しかったようで、両チームとも答えを見つけられずに…時間切れ!!

残念ながら答えを出すことはできませんでした。

「今日は時間が無くなったので、また次回続きをしようね。」

と伝えると

「次は最後まで見つけてみせる!」

という意気込みを聞かせてくれました。

活動の始まる前、帰りの会で

今後も取り組んでいきたいと思います。

 

 

 

まふぃん錦ヶ丘 岡田

 

お友達と積み木で遊んだよ!

澄み渡った空に、新緑の青葉。

すがすがしさを感じる季節になりました。

 

今回は午前中の1歳から4歳までの子ども達の様子についてお伝えしたいと思います。

この日の活動は積み木。

 

今年の4月から登園をスタートしてまだ少しの不安を感じているⅭちゃん、久しぶりに登園してきたAちゃんもいた為、場所や物を友達と共有することで安心して遊べるようにすること・積み木を崩れないように積むことをねらいにした活動でした。

 

この日、最初に登園してきたのは久しぶりに登園したAちゃん(4歳)。

久しぶりの登園ということで緊張して登園するかなと予想していましたが、自分から安心して積極的に積み木に触れることが出来、お友達とも笑顔で関わることが出来ていました。

 

その中でこんな素敵な場面がありました。

B君(2歳)との積み木の取り合いです。‘‘貸して‘‘ ‘‘嫌だー!‘‘ お互いに顔を歪ませて引っ張り合い。

同じ環境の中で同じ物を一緒に使うことで自分の気持ちを相手に必死に伝えようとしているのです。

このような気持ちを伝えようとする行動から少しずつ‘‘言葉の芽生え‘‘に繋がっていくのです。

 

そして、4月からの登園でまだ少しの不安を感じているⅭちゃん(1歳)。最初はお友達が遊ぶ姿に圧倒され、様子を伺っていました。

そこにB君(2歳)が「どうぞ。」と積み木を1つ持って行ってくれました。しばらくして、その積み木にそっと手を伸ばすⅭちゃん。

お友達が救ってくれた微笑ましい瞬間でした。

人は周りの人と関わり合って生きています。

ですが、人は最初から簡単に他者と関わることが出来るわけではありません。

大人も初めて会う人には緊張するものです。小さな子ども達にとっては大きな1歩なのです。

関わりを持つことで他者に興味を持ち、思いを伝え合うことで信頼する気持ちを築くようになります。

その後は自分からお友達が作った作品に興味を持ち、優しくそっと触ってみるⅭちゃん。少しずつですが、お友達との距離を詰め、同じ場所で遊ぶことを楽しむようになっていました。

普段はなかなかお友達の方に自分から行くことが難しいⅭちゃん。

Ⅽちゃんがお友達と距離を自分から詰めることが出来るようになったことをとても嬉しく感じました。

 

子ども達にとって大人との関わりも大切ですが、子ども同士で「○○したい!」「○○が欲しい!」など自分の思いを伝え合うことが大切です。

大人は子どもの思いを汲み取って関わることが出来ますが、子ども同士では汲み取れないので上手く通らないことに葛藤し、思いを伝えようとして言葉が話せるようになったり、「○○してあげたい!」と思いやりの気持ちが生まれたりするのです。

子ども同士の関わりの中で人と関わる経験(社会性)、思い通りにならない経験、思いを伝え合う経験、相手を思いやる経験をしておくことで幼稚園や小学校に通うようになった時に自分からお友達に関わることや相手に気持ちを伝えること、思いやりを持って関わることが出来るようになります。

 

その為、まふぃんでは子ども同士の関わりを大切にしています。

これからも子ども同士で関わる(接近する)、一緒に同じ場所・物で遊ぶ(共有)する機会を大切にし、子ども達が友達と関わる経験を大切にしていきます。

 

 

まふぃん上之園 岡部

段ボール運び

新緑の季節となりました。

木々が芽吹き、生命力を感じるこの季節が大好きです。

この時期、草花も毎日目をかけ、愛情を注ぐとぐんぐん成長しますが、良かれと思い、肥料や水をやりすぎるとうまく育ちません。

どこか子育てと似ているところがあるようにも思います。

 

はじめまして。まふぃん錦ヶ丘の田尻です。

小学校教諭、子育て、保育士の経験を通して療育の大切さを感じています。

今までの経験も含めて、子どもたちと共に成長していけるように努めていきたいと思います。よろしくお願いします‼

 

さて、放課後等デイサービスの活動での出来事。

 

この日の活動は、「段ボール運び」です。

まずは一人で段ボールを運びます。

段ボールをいくつか上に積み、落とさないように「最後まで慎重に運ぶ」ことがねらいです。

小学生ともなると、段ボール運びの経験のある子もいるので、上に積み上げて一人で運ぶのはなんなくクリアー!

3~5個の中から自分で選びます。

 

次は…

1段目は横に2つの段ボールを合わせます。

2段目3段目は、その上に縦に段ボールを載せます。

先ほどの積み方に比べて、両方から段ボールをしっかり押しながら運ばなければいけないので、手の力加減や持ち方を考えなければなりません。

でも、手のほうにばかり気を取られていると、上の段ボールが崩してしまうかもしれません。

下の段ボールをしっかり支えつつ…上の段ボールのバランスもとります。

 

さっきより難しかったけど成功者続出‼

 

「さあ今度は、それを二人で運んでみましょう!」

二人で運ぶときは、「落とさないように協力して運ぶ」ことがねらいです。

「な~んだ。簡単!簡単!」、子どもたちの声が聞こえてきました。

 

うふふふ…。

うまく職員の誘導に引っかかった子供たち(笑)

「それなら1番上にこれを乗せるね」

職員が一番上の段ボールに乗せたもの…

缶の中にバラバラのブロックが…⁉

 

「えーっ!」

一瞬驚いた様子を見せましたが、

「缶が落ちても、ブロックが飛び出てもアウトだよー」

の職員の言葉に、よーし。やってやろうじゃないの‼と目をキラキラさせて待つ子どもたち!

 

 

 

より難易度の高いものに挑戦する時に子どもの集中力は増します。

 

上級生と一年生がペアになります。しっかりリードできるかな?

 

最後は布の上に段ボールを載せて運び、大型積木の上に置きます。

 

二人でタイミングを合わせて布を持ち上げ、

布を持つ高さを合わせ、

歩幅を合わせて歩かなければなりません。

うまくゴールまで来たら、最後は呼吸を合わせ大型積木の上に載せる…

たくさんのことを二人で協力しながら、クリアーできるペアはいるのかな?

 

一番最後に運んだペア。

「ゆっくり。ゆっくり。」

「こっちに来て。」

「慌てないで。」

「もっと上に持ち上げて!」

と、ずっとお互いに声をかけ続けて成功しました。

みんなの拍手喝采を浴びて嬉しそう。

相手のことを考えながら二人で力を合わせて成功させた達成感は何ものにも代えがたいですね‼

 

活動の終わりに、

「段ボールを運ぶときに何か気づいたことがあれば発表してください。」の職員の問いに、もう少しで成功しそうだったA君が

「二人で段ボールを運ぶときに、もっとたくさんの声をかけていたらよかったと思います。」

と発表してくれました。

実はA君…去年、入所したころは、「友達と一緒に」何かをしたり、「協力」したりすることが、苦手な子だったそうです。

ところが今日の活動では、下級生の持ち上げるタイミングに合わせて布を上げたり、その子のペースに歩みを合わせて進んだりしていたのです。

「ゆっくり。」「ゆっくり。」と小さな掛け声も聞こえていました。

最後にバランスを崩してマットに載せることが出来ず、もう少しのところで成功にならなかったので、あと少し自分に足りなかったところは何だろうと自問自答したのでしょう。

また一歩、彼が成長した瞬間でした。

 

それにしても…

大人の私たちでさえ、うまくいかない時や失敗した時は、誰かのせいにしたり言い訳をしたりしてしまいがちです。

それなのにA君は、ペアの子を責めたり言い訳もせず、自分にはもっと何ができたのかを考えるところは、あっぱれ‼

私たち大人も見習いたいところです。

 

まふぃん錦ヶ丘  田尻

母の日

初夏のような日差しとともに、鹿児島市には桜島の火山灰もやってくる季節になりました。

5月といえば!母の日です。

母の日の前日、土曜日に集まった放課後等デイサービスの子ども達に質問です。

「さて!明日は何の日でしょう!」

子ども達

「・・・・・・」シーン。

何も出てきません。

すっかり行事として浸透しているかと思いきや、低学年の子ども達にはまだまだの様です。

ヒントを出してやっと出てきました(#^.^#)

お母さんの日!

「お母さん普段どんなことしてくれる?」

「どんな言葉をかけたらいい?」

するとたくさんの意見が出てきます。

「ご飯を作ってくれる!」

「掃除や片付けしてくれる!」

「お茶碗を洗ってくれる!」

「〇〇のために、がんばって働いてくれている!」といったAちゃん

Aちゃんはそう言いながら

「なんか泣きそうになってきた!」

とつぶやきました。

Aちゃんのために働く母の姿を思い出し泣きそうになったAちゃん

その言葉に職員一同 

じ~~~~ん。

 

「母の日は、何の花をプレゼントしたらいい?」

すると

「・・・・・・・・」

出てきません。

B君「バラ!」

バラの花も美しいので喜ばれますね。

しかし母の日と言えば!

職員「ヒント。カ・カ・カー〇ー〇〇ン」

子ども達「わかった!カーネーション」

そこで!

母の日にメッセージカードを製作することにしました。

色画用紙の真ん中に切り込みを入れ、花束の形を作ります。

花束の所にカーネーションを作成し、貼り付けます。

カードにメッセージを添えます。

まだまだひらがなを習っている最中の1年生もがんばって書きました。

「おかあさん。ありがとう♡」

 

カーネーションの花は、やわらかい紙をたたみ、

じゃばらにして広げていく様子が器用だったり不器用だったり

お手紙の内容も素直に自分の気持ちをすらすら書ける子どももいれば、

カードの前で悩んで書くことが出来ない子どももいます。

 

おかあさんの存在が当たり前。

それがどれだけ尊いことか、子どものうちはなかなか気づくことができません。

経験と成長と共に気づいていく。そのプロセスは、それぞれ様々な物語があるとおもいます。

 

出来上がったカードを見てにっこり☆彡

大好きだよ!

ストレートに言える純粋なC君。

お母さんの喜びの笑顔が目に浮かびます。

世界にたった一つの手作りのプレゼント

赤とピンクのあたたかく華やかな色どりとともに、それぞれの想いで書いたメッセージ。

おかあさん。ありがとう。

帰宅して、メッセージカードをお母さんに渡す。

照れくさい様子、ほほえましい様子

笑顔と安らぎのひとときを創造した活動のひとこまでした。

 

まふぃん 錦ヶ丘 有川(アリー)

リアルミッケ(錦ヶ丘)

朝夕は涼しさを感じる一方で日中はすっかり夏を感じる暑さになってきましたね。子ども達も遊んでいるうちに汗をかき、「あつーい!」とよく訴えている毎日です。

 

さて先日、放課後等デイサービスの活動である活動を行いました。

その名も通称『リアルミッケ』

活動名を聞いてなんとなく聞き覚えのある方もいるかもしれません。何を隠そう『リアルミッケ』の構想は、絵本の『ミッケ!』からきています。

『ミッケ!』は、実写の絵の中に隠れているアイテムを探しながら物語を読み進めていく“かくれんぼ絵本(さがしっこ絵本)”のことです。大人から子どもまで幅広く遊べる絵本で、難易度は易しいものから頭を抱えるものまで様々。結構大人もはまるこの絵本、まだ見たことない方は、この機会にぜひご覧になってみてください。

 

話は少しそれましたが、まふぃんで行う『リアルミッケ』のルールは「部屋に置いてある道具や遊具の中から指定のもの(テープシール)を探す」というルールで、子ども達が別室にいる間に職員がシールを隠し、あとからそれを探し出してもらうという遊びです。

 

普段何気なく見ている馴染みの道具や遊具、そして壁や床などに貼ってあるシールを探すことで注意深く周囲を見渡す、観察する力が求められます。また「置いてあるものを触ってもいいけれど動かしてはいけない」というルールもあるので、下を探すためにしゃがんだり見えない所を手で探索したりするなど、周囲の物に合わせる力=環境に適応しようとする力もついていきます。

 

 

どこでしょう??

実は…ここ!

(※今回ブログに載せている写真は、難易度を上げるために室内の照明を落として撮影しているものです。少々画像が荒いものがありますがご了承ください)

 

活動がスタートする前にも不公平にならないように別室から移動してきた子ども達全員に壁を向いて準備してもらいます。

みんな始まるまでドキドキです

いよいよスタートすると、我先にシールを見つけようと右往左往する子ども達。

見つけた!

簡単な場所、見えやすい場所は比較的スムーズに見つけられるのですが、同系色の場所に貼ってあるシールや壁やドアの隅に貼ってあるシールなどはなかなか見つけることができません。この活動に慣れている子がいると、やがて壁の端の方や死角になるような場所を探し出します。また置いてある遊具の裏などを触って確認しようとするので、しばらく様子を見ているとそれを見た経験のまだ浅い子や1年生が「なるほど…」という顔をして探し出す姿が。自分の中だけでは分からなくても周囲の人の様子を確認して、学んでいく姿が見られました。

先程説明した周囲を観察する力適応する力が早速引き出されているのを感じられます。

姿勢を低くして探すベテラン組。

誰かが見つけるとみんな集まります。

他の人に見つからないようにそーっと…

 

後半は3人1組のチーム戦。

探すルールは一緒ですが、今回は一定時間ごとに見つける人が入れ替わる交代制も追加したことでチーム内での協力が必要となります。

すると待っている間に職員が何を言うでもなく「先生、相談してもいいですか?」という子ども達からの確認が入りました。オッケーの合図を出すが否や、円になって何やらごにょごにょ話し出す子ども達。隣のチームに聞かれないようにするために必死になって相談していましたよ。

ひそひそ…

チーム戦が開始してからは、チーム内で分かるようなサインを出す子、「頑張って」の声掛けをする子、中には「あとは僕がやるから大丈夫!」などと頼もしい発言をしてくれる子もいました。チームでの協力の意味を理解し、それと同時に仲間を励ましたり気遣ったりする発言ができる子ども達を見て、心底「すごい!!」と感じました。

 

結果発表の時には、チームごとの担当職員が持つボードを見て確認です。

結果発表ーーー

視覚的に理解しやすいような提示の仕方を意識しつつ、小学生ならではの数の概念も取り入れていきます。

何枚あるか、一番多いチームはどこか、他のチームより何枚多いかなどを聞いていくと上級生を中心に答えてくれます。まだ1年生は習っていない算数の単元でもありますが、一緒に活動を繰り返し行っていくことで、楽しみながら計算したり数や量の違いを認識したりできるように促しています。

 

次に行う時は、シールに点数をつけ、合計した時に大どんでん返しがおきるのも面白そうだなと思いつつ…。

その時には改めてまたブログにてご報告させていただきますね♪

 

 

 

まふぃん錦ヶ丘 今屋

夏野菜を植えたよ!

 

暑い日が増えて、いつの間にか半そで半ズボンが心地よい季節になりました♪

 

まふぃん錦ヶ丘に続き、上之園でも週末夏野菜の苗を植えました。

苗植えに向けて畑の草取りをしたり、何を植えるか話し合ったり、事前準備をしてきました。

今回は、苗植えをするだけではもったいないので、『苗をよく観察し植物に興味を持つようにすること』、『どこに何を植えるのか自分たちで決めること』をねらいにして、活動に取り組みました。

 

“夏野菜を植えよう”

★仲間分けをしよう

 

子ども達の目の前に野菜の苗をどーんと置いてみました。

「野菜の苗を買ってきました。仲間分けできるかな!?」

 

「あ、わかった!」答えを言いそうな子どもに黙っていてね、のサインを送り野菜の仲間分けの始まりです。

大人の私からはすぐに区別できるだろうと予測していたのですが、子ども達は自信なさげ。初めて見る野菜の苗もあるようです。

 

「葉っぱの形が同じだ!」

みんなで確認して5種類に分けることができました。

 

★何の野菜かな!?

 

子ども達からは、トマト・なす・ブロッコリー・いちご・きゅうり・ゴーヤ・ぶどうなどいろいろな意見が出ました。

【やさい】と【くだもの】の違いに気づかせながら、正体不明の苗を調べます。

「なつやさい」のキーワードをもとに、本で調べるのに一生懸命です。

正体不明の苗は“ブロッコリーではない”ことに気づいたA君。

「ブロッコリーって冬野菜だよ!ほら、本に書いてある!」

 

ではなんだろう?

 

苗をよく見ると、横に広がっています。

「横にひろがってできる野菜ってなんだろう?」

すると「メロン!」「すいか!」・・・「かぼちゃ・・・」

 

正体は「かぼちゃ」。へ~!!そうなんだ!

本で調べたり他の苗と違いを見比べたり、子ども達はとても真剣でした。

 

★どこに植えようか!?

 

まふぃんで植えられる場所は限られています。

司会者を決めて、話し合いのスタート。

昨年植えた場所と同じにならないようにすることだけ伝えて、子ども達に決めてもらいます。

 

話し合いを通して、

・苗植えを子どもたちが主体的取り組む

・考える、意見を聞く、伝える、折り合いをつける

などの心が育ちます。

また、自分達で決めた事から達成感も得られるんはずです。

 

子どもたちの力を信じて、発言を最小限にして見守りました。

どうなるかな!?ドキドキ、わくわくの時間です。

「トマトはここでいいんじゃない」

「ここは昨年植えたよ」

1人の子どもが主導権をにぎってまとめ始めたとき、

司会者のB君が

「他の人の意見はありませんか?」

と発言しました。

すると、意見を言えなかったC君、D君が自分の意見を述べます。

カードを移動させて、

「かぼちゃは広がるから、ここがいいんじゃない?」

「きゅうりは高く伸びるから・・・ここかな」

すばらしい意見が続出!!

みんなが、うんうん、と頷いています。

司会者のB君。

「他に意見はありませんか?これでいいですか?」

満場一致で決まりました。思わずみんなで拍手~♪

子ども達の力を信じて正解でした。子ども達も私も達成感が味わえました。

 

★早く植えたい

 

誰が何を植えるのか、その後も話し合いで決まり、苗の観察をした後、苗植えをしました。

 

土に触るのが苦手な子どもも頑張っています。

「大きくなってね」

のメッセージと野菜の名前を付けたカードを付けて苗植えは終了しました。

 

野菜を育てる活動のねらいの中には、

・野菜が育つ様子を観察をする、世話をする経験(責任感・自然との関わり・生命尊重)

・収穫した野菜を調理し、食べる経験(食育・体験活動)

があります。

苦手な野菜も自分達で育てる事により、食べてみよう!というきっかけになります。

実際、ピーマン嫌いの子どもが収穫したピーマンをピザや野菜炒めにして食べる事ができたり、ミニトマトを食べられるようになっています。

「ぼく、苦手だったけど、食べられるようになったんだよ」

に触発されて、

「僕も食べてみよう」

に繋がり、自信がついていきます。

 

さあ、これからが大事です。たくさんの実をつけてもらうために、何が必要か子どもたちに問いかけると、「水やり」「肥料」「声かけ」などが大切だと答えが返ってきました。お願いしますね!!

 

子ども達も野菜の苗も丈夫に大きく育ってほしい!

野菜作り、うまくいきますように・・・私も一緒に学んでいこうと思います。

 

まふぃん上之園 末吉

手伝って!


手伝って!

 

立夏を過ぎ汗ばむ日が出てきました。天気予報を見ていると『日中は真夏日の予想』になると聞かれる事もちらほら出てきましたね。天候の良い日に海辺をドライブすると、日差しに反射されキラキラと光る海、穏やかな波、潮の香『夏』が近づいてきたなぁ~と感じます。

 

4月はちょっぴり不安そうな表情で登園していた子どもたち。

今では、「こんにちは!」と笑顔で登園しています。

 

さてさて、そんな午後クラスの子どもたちの活動の様子は・・・

そろり、そろりと静かな足取りで何かを運んでいます。さっきまで賑やかだったのに、

〝シーン〝としています。

子どもたちの運んでいたもの。

それは・・・

 

段ボール!

それでは活動を覗いてみましょう!

椅子に置かれた2個の段ボール。

「これを向こうまで運んでね」と言うと、初めてこの活動を経験する3人の子どもたちは

〝どうやって運ぶの?〞〝何をするの?〞とちょっぴり不安そうな表情をしていました。

そこで、今まで経験した事のあるAちゃんにお手本を見せてもらう事にしました。

最初に呼ばれて〝ドキドキ〞している様が伝わってきましたが、反対側まで落さずに運ぶ事が出来ました。

「オッケー!クリア!」の声に、やったー!と笑顔を見せたAちゃんでした😊

それを見ていた初めて経験をする3人の子どもたち。

運ぶのを見てやり方が分かると〝やりたい!〞という興味を持った表情に変わりました。

〝落とさない〞というルールを理解して、初めての子どもたちもそっと最後まで運んでいました。

3個重ねた段ボールも「簡単!」と言いながら運んでいたので、次は少し組み方を変えてみる事にしました。

今度は、さっきより不安定に置かれた段ボール。見ているだけでも倒れそうです。

それを見て「出来ないよ~」と言う声が聞こえてきました。

 

それでは、先程と同じように経験した子どもたちに運んでもらいましょう!

経験した事のある子どもたちは、〝どこに手を置けばバランスを崩さずに運べるか〞

また、置く時にも〝どうやって置けば倒れないか〞〝手を離す時のタイミング〞は?なども分かっています。

何度も経験したからこそ学んだのです。経験を通した学びは大事だと感じました。

 

その中でも3歳のBちゃんがこの活動を通して変化を見せてくれました。

不安定に組まれた段ボールを持ち上げて落とさないように運んでいたのですが、置く時に手を離そうとすると、バランスが取れず倒れそう・・・

何度置き方を変えてみても、グラグラして手が離せない!

どうしよう・・・

Bちゃんがとった行動は、片手で箱を押さえ、もう片方で側にいた職員の手を引っ張り

「出来ない!して!」と手伝いをもらう事。

 

困った時、出来ない時に『手伝って!』と自分から言える事はとても大事ですよね。

この、自分から言える力(自己発信)は、コミュニケーション能力を身に付けたり、様々な人と対人関係を向上させていく上でも大事になってきます。

また、『言葉で伝える』ことで相手の話をしっかり聴き取る力、学ぶ力にもなってきます。

 

日頃、困った時に自分から発信する事の少ないBちゃん。

今回、自分から「出来ない!して!」と言えた事に成長を感じました。

 

ちなみにBちゃんですが、職員に見守られ最後には自分の力で考えてバランスよく椅子に置く事に成功しました。

自分の力で出来た事で最高の笑顔を見せていたBちゃんでした😊

 

 

まふぃん上之園

 

寺田

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