リアルミッケ

こんにちは。暑い日が続いていますね。

この時期は、熱中症になりやすいので、炎天下で長時間遊ぶ事を避ける、こまめな水分補給を行うなどの対策をしていきたいと思います。

 

 

さて、今週の放課後等デイサービス。

 

「注意力を養う」ことをねらいとし、

リアルミッケの活動を行いました。(リアルミッケの詳しい内容は、リアルミッケ(錦ヶ丘)をご覧ください)

 

注意力とは。

いくつかのことに同時に注意を向ける、多くの情報から自分に必要な情報を選択するなどの能力になります。

 

しかし、注意力が散漫であると

 

・気が散りやすくて、物事に集中することが苦手

・物をどこかに置き忘れたり、無くしたりする

・整理整頓が苦手

などの姿が見られます。

 

実は、まふぃんを利用している子ども達の中にも、物を探すのが苦手な子がいます。

 

以前の出来事ですが、ランドセルから宿題を出す時に、「なかなか見つかない」といった事が何度もありました。

 

学校に宿題を忘れたのかな?

と、一緒に探してみると・・・。

 

なんと!

子どもの目の前に宿題がありました。

 

ちょっと視線を動かしたら見つかるはずなのに・・と思ってしまいますが、子どもにとっては近くにあっても、見えていない事があります。

 

では、このような子ども達にどのような支援が必要なのかというと

 

「注意深く周囲を見る」経験をすることです。

 

その経験ができる活動の1つが「リアルミッケ」になっています。

 

では今から活動の様子についてお伝えしたいと思います。

 

 

今回のリアルミッケは、新しいルールを取り入れました。いつもは、職員がシールを隠していましたが、今回は子ども達にシールを隠してもらうことにしました。

 

シールを探すチーム

隠すチーム

 

に分かれて、ゲームスタートです。

 

シールを隠す子ども達の様子はというと・・・

 

壁や遊具などにシールを貼っていました。

 

しかし、ばれそうな場所にシールを貼っている子どももいます。

 

そこに貼るとばれちゃうよー

 

と、思いつつしばらく様子を見ていると・・・。

 

「ここはばれるから、違う所に貼ったらどう?」

 

と、子ども達同士で教え合う姿が見られました。

ここに隠そう!

 

以前は、チーム戦でも個人個人で動いていた子ども達でしたが、

今回は、チームで協力し合いながらシールを隠すことができていました。

 

みんなで協力し合うことができるようになった子ども達を見て、うれしく感じました。

 

 

一方、シールを探す子ども達は、別の部屋で待機中。

 

どの子も静かに待っていますが、友達同士の関わりは見られなく「しーん」としていました。

 

静かに待つことは良いことだけど、チームでの関りは少なく、チームとしてあまり成り立っていませんでした。

 

どうしたら、チーム同士の関わりがふえるだろうか・・・

と思い、あるものを出してみました。

 

 

それは・・・

部屋の見取り図です。

 

さっそく、子ども達に見せて

 

「どこにシールが隠されていると思う?」

と聞いてみると

 

「部屋の隅にあると思う」「この遊具にシールが貼られていると思うよ」

 

と、子ども達同士で知恵を出し合いながら話をする姿が見られました。

 

 

さて、シールを隠し終わった所で、「リアルミッケ」スタート。

 

探すチームは、さっき話した場所を重点的に探していました。

 

すると、シールを発見!

「やったね」「ナイス」とお互い喜びを共有していました。

 

しかし、その後はなかなかシールが見つからなく苦戦している子ども達。

 

遊具や部屋の隅々にシールがないか、注意深く見ていました。

ここにありそう

 

この、集中して物を見る、探すことが「注意力」を養うことに繋がってくるのです。

 

制限時間が過ぎたところで、「リアルミッケ」終了。

 

結果は、同点でした。

 

「もう1回したい」「今度は勝ちたい」と、言っていたので、また次回行えたらと思っています。

 

今回の活動では、「ゲームに勝ちたい」「シールをたくさん取りたい」気持ちが、自然と周囲を注意深く見る姿を引き出し、「注意力を養う」事に繋がっていきました。

 

また、シールを隠すチーム・探すチームに分かれたことで、チーム内で協力する姿がたくさん見られました。

 

シールを隠す時は、相手のアドバイスに対して「そうなんだー」と相手の意見を受け入れたり

シールがどこにあるか話し合う時は、自分の意見を主張するだけでなく、相手の意見も聞いたりなど、

相手にも合わせることができていました。

 

これまでの協力する活動を通して、自分の意見を押し通すだけではなく、相手に合わせる事も必要であることを

実体験で学んできた結果だと思います。

 

これからも、子ども達の課題にアプローチした活動を展開し、そこで社会性を学べられるように支援していきたいと思っています。

 

まふぃん上之園 亀澤

運動あそび(錦ヶ丘)

梅雨明けとともに猛暑となりそうな夏休み。

水分補給やコロナ対策はもちろんですが、

体調を整えるためにも、「早寝,早起き,朝ごはん」!!!

充分な睡眠と栄養を心がけ元気に夏を乗り切りたいものです。

 

今日も元気な子どもたちはパワー全開!

運動あそびの様子です。

 

今日の児童発達支援のクラスは、年長年中の児童も多く、運動あそびを経験している子もたくさんいますが、4月から利用を始めた年少の子ども達もいます。

事前に、子ども達の年齢や発達や経験を考慮しながら,活動を組み立てていきます。

 

経験の浅い年少児は、

器具をどのように渡ったり,登ったり,くぐったりができるのか、

また、周りの子の様子を見ながら器具の使い方を考えることができるのかを見極めるために

環境に合わせて体を使う

ことをねらいとしました。

 

何度も経験している年長児は、

慣れからくる油断や集中力に欠けることが予想されるため、

最後まで集中する

ことをねらいとしました。

さぁ活動スタートです。

 

 

運動あそびは、何度もくり返ししている活動ですが、子ども達の目の前で

「さぁ 今日はこれを渡ります。」

「落ちないように渡れるかな?」

と、椅子を1つずつ並べ出すと

(何が始まるのかな?)

(早くやってみたいな!)

子どもの「やりたい!!」が伝わってきます。

名前を呼ばれたくて、目キラキラ輝かせながら…。

 

 

さまざまな活動で、座って待っていたら名前を呼ばれることを経験しているので、

自分が!自分が!と自己主張することもなく、その場の空気を読んで静かに待ちます。

 

周りの雰囲気を感じ取って感情をコントロールすることは、これから訪れる学校生活や社会生活においても大切なことですよね。

 

 

子どものやりたいという意欲に気が付いても、わざと最後によぶ場合もあります。

最後までやりたい気持ちを維持しながら、我慢させる意図があるからです。

早くやりたい気持ちを制御し、待つことが出来たときに

「すごいね。最後までかっこいい姿勢で待てたね。」

と、出来たことを認め、共感し、褒めるとこで、その子の自信となります。

頑張った!できた!という自信の積み重ねは、やがて自己肯定感へと繋がっていきます。

 

 

成功体験を重ねた子ども達。今度は器具の間を少し開けて、ちょっとだけハードルを上げます。

難しいことに取り組むときにさらに集中力が増します。

 

うまく渡れた子もいれば、途中で失敗する子もいます。

失敗した子は、悔しかったり…悲しかったり…。感情を抑えられずに泣き出す子もいます。

そりゃそうだよね。

大人でも失敗したら嫌だものねぇ。

 

そんなときは、

「そうだよね~。くやしよね~。」

子どもの気持ちを充分に受け止めて、共感し受容します。

自分の気持ちを受け止めてもらえることで、次の一歩を踏み出すことができることもあります。

ところがなかには、なかなか切り替えられない子どももいます。

でも、この経験をくり返していくことで、自分の気持ちを抑え我慢することができるようになるのです。

 

人生いつも成功ばかり…とはかぎりません。

だから失敗の経験を通して、感情をコントロールしたり、なんで失敗したのかな?次はどうしたら成功できるかなと考えたりする力を養うことを大切にしています。

「失敗は成功の母」といわれるように、多くの偉人も失敗を克服して、発見や発明などの成功をおさめていますよね。

 

 

のぼることやくぐることを通して、運動を楽しんだ子ども達。

運動あそびが終わったら、絵本の読み聞かせで、身体も心もクールダウン!

 

帰る頃には「さっき泣いたカラスがもう笑った!」

みんなにこにこ笑顔です。

また、たくさん身体を使って遊ぼうね。

 

まふぃん錦ヶ丘  田尻

穫れたては美味しいな!

 

雨の合間に夏の日差しが降り注ぐようになりました。

本格的な夏の到来が近づいていますね。

 

まふぃんの畑や玄関前のプランターには大きくて色鮮やかなキュウリやプチトマト、ナスが実り、桃の木には大きな実がなっています。

児童発達支援の午前・午後クラス、放課後等デイサービス、全てのクラスで野菜の収穫を行い食べるという活動を行いました。

私が子どもの時(10年以上前)は家の近くに畑があったり、野菜を見る機会がありましたが、最近では大きな建物も増え、交通の便が良くなった一方で子ども達が,直に野菜を見る機会は減ってきているのではないか、と思います。

 

<児童発達支援午前クラス>

プチトマト、桃の収穫をしました。

実っているトマト、桃に興味津々のA君(2歳児)とB君(年少)。

そっと触れて上手に収穫することが出来ました。

活動後のおやつの時間に導入として子ども達が好きな『くだもの』(平山 和子 作)の絵本を見て、プチトマトと桃を食べました。

一緒!桃だ。

自分で収穫したという気持ちもあり、「美味しい!」と言いながら食べています。

A君のお母様に伺うと元々トマトも桃も好きではないということでしたが、自分で収穫したということもあり、『食べてみたい!』という気持ちが生まれたようです。自分から口に入れる姿もありました。

<午後クラス>

キュウリと桃を収穫しました。

キュウリの茎は固く手では千切ることが出来ないのでハサミを使いました。自分の手を切らないように気を付けて収穫することが出来ています。

桃とれたよ!

活動後のおやつの時間、収穫したことを覚えていたので「今日のおやつは桃とキュウリだね!」とウキウキでした。

桃とキュウリを笑顔で食べる子ども達の中にはこんなお子さんも…。

 

Cちゃん(年少)のお母様に伺うと普段ご家庭では緑色の野菜は食べないとのこと。

自分で収穫したということが彼女にとって嬉しいことだったのでしょう!

普段は自分から食べることがない緑色の野菜(キュウリ)を自分の意志で食べることが出来た瞬間でした。

 

<放課後等デイサービス>

先ほども紹介したキュウリ、トマト、ナス、(かぼちゃ)は放課後等デイサービスのお子さんが5月の最初の頃に苗の状態から植えたものです。

(もし、よろしければ2020年5月14日のブログ、夏野菜を植えたよ!をご覧ください。)

これまでに「先生、キュウリが大きくなってきてるよ!」と知らせてくれたり、自分が植えた野菜の成長を登園するたびに見守ってきた子ども達。

収穫した野菜は土曜日の昼食時間に野菜炒めにしたり、サラダ・味噌汁にしたりして食べました。また、平日のおやつの時間にもキュウリをお供におにぎりを食べました。

野菜が苦手な子もいますが、自分たちが植えて育てた野菜の味は格別!

「美味しい!」と言っておかわりをする子もいました。

 

普段からスーパーに売っている野菜を見ることはあると思いますが、家庭菜園などしない限り、

緑色だったトマトが少しずつ赤くなっていくこと、小さかったナスがみるみるうちに大きくなることを子ども達は知りません。

どのように植えられて育ち、育てる人の苦労がどこにあって、スーパーに並んでいるかを今回の自分達で育て収穫することで学べたのではないかと思います。

 

自分で植えて育てることで野菜への興味を抱き、愛情が芽生えていきます。

育つまでには苦労がかかっていることを知り、残さずに食べるという意識も芽生えます。

野菜が苦手な子もいますが、自分で育てたという愛情から食への興味を持ち、「一口、食べてみよう。」と思えるのではないでしょうか。

 

子ども達が食べたものは体の一部となり、生きるエネルギーになります。

そのエネルギーは子ども達の脳に信号を与え、歩く力・考える力、生きる活力の糧となり

後々には子ども達の体の成長・発達にとっても、とても重要なものとなっていくことでしょう。

 

今後も子ども達が食への興味を見出していけるように、まふぃんでは食育に関する活動も行っていきます。

 

まふぃん上之園 岡部

夏休みの学習の取り組み

7月も後半になり、夏休みが始まります。

今年はコロナの影響でいろいろと大変ですが、子どもたちにとっては夏休みは嬉しいもの。

一方、親にとっては・・・宿題ちゃんとするかな、生活が乱れないかなど心配な面も出てきますね。

夏休みをどう過ごすか!?

子どもたちの成長は止まってくれません。

子どもたちの社会性を伸ばすために、夏休みだからこそできることはないか?

そんな視点で計画を立てます。

 

今回は、夏休みの学習の取り組みについて紹介いたします。

普段の学習の様子です。

みんな宿題を頑張っていますよ~。

 

座って、集中して宿題やまふぃんプリントに取り組むことは、まふぃんでは普通の光景になりつつあります。

さて、今年の学習の時間の目玉は!?

夏休みの宿題+αについて、職員と話し合いました。

 

今年度は、子どもたちの認知力、短期記憶力を伸ばしたいというねらいのもと

4月から「コグトレ」を学習教材に取り入れています。

普段は、学校から帰ってくる時間がバラバラなので、皆が同じことを一緒に取り組むことができないのですが、

夏休みは一斉に取り組めるチャンスです!

 

そこで今年は学習の時間(40分~50分)の中で

10~15分間、コグトレを取り入れようと準備中です。

 

例えば・・・

 

【覚える】

・何があった?

よく見て覚えてね

 

これは、さまざまな図形をみて記憶することで、ものを見て覚える力を育てます。

10秒しか見せないので、集中して見る、見逃さないといったことが必要になります。

また、形をとらえる工夫や覚える工夫が身につくそうです。

継続していくと、学校で板書されたことをノートに書き写す力などにに繋がります。

 

【見つける】

・同じ絵はどれ?

同じ絵どこだ!?

これは、複数の絵の中から同じ絵を見つけることで、共通点や違いを見つける力をつけます。

【コグトレ~みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング~宮口幸治著】より抜粋

 

まふぃんではこれを3~4人の小グループで取り組みます。

そうすることで話し合う力や思うとおりにならない場面ができ、自然と感情や行動のコントロールもできるようになっていきます。

また、4月から少しずつ取り組んできたことで、子どもたちの得意なこと、苦手なことが見つけられるようになってきました。

 

コグトレは、子どもたちも学習というより、楽しいゲームをするような感覚で取り組めるのでコグトレが大好きです。

文字を書くのが苦手だけど、見つけるのは得意!!というO君は、普段宿題をダラダラしてしまうのですが、コグトレを準備していることがわかると、急にやる気スイッチが入りさっさとすませてしまうほど♪

 

またコグトレをヒントに小集団で言葉さがしゲームなども取り入れていきたいと思います。

子どもたちの集中力、記憶力、判断力などが身に付き、学校の授業でしっかり話を聞いたりノートに書き写すことができる姿、

友達と関わりながら問題を解決していく姿がたくさん見られるように、学習支援も全職員で頑張ります。

 

まふぃん上之園 末吉

7月10日納豆の日(錦ヶ丘)

7月10日、納豆の日。今年も九州納豆組合様より子ども達にたくさんの納豆をいただきました。

 

この、納豆の日。私が20年ほど前、児童養護施設に勤務していた頃にも毎年たくさんの納豆をいただいておりました。長年、福祉施設に勤める私にとっては、毎年納豆が宅配されてくるこの日は

「あ,今年も納豆の日がきたんだな~」

と、一年の節目といいますか、忙しい毎日にふと立ち止まりカレンダーに目を向ける日になっています。

 

さて、おいしそうな納豆が届いたこの日。放デイの子ども達のおやつはもちろん

納豆ご飯

に決定です。

 

普段、まふぃんでのおやつは自分たちで作ったおにぎりが定番なのですが、今日のおやつは納豆ご飯!腹ぺこで帰ってくる子ども達にとって、最高のおやつですね。

 

いつもおにぎりを食べているテーブルに、たくさんの納豆が山積みされていることに気づいた子ども達は大興奮!

猛スピードで宿題を終わらせて、納豆ご飯を目指します。

 

手洗いもバッチリ。やっと食べられるぞー

 

あれ・・・?

 

パックに入った納豆を前に静かに座ったままのAくんがいます。

どうした?いっぱい食べな~

 

しばらく様子を見ていると、おそるおそるパックに手を伸ばしぎこちない手つきでビニールを取り外しはじめました。すると・・・

 

うわ~!!!ベタベタだ~!ぎゃ~,手にくっついた~!!!

それはそれは大騒ぎ。ティッシュペーパーを大量に使って、納豆パックと大格闘です。

 

「納豆嫌いなの?」と聞いてみました。すると,

「大好き。でも、自分で混ぜたことがない・・・」

と、少し恥ずかしそうに教えてくれました。いつもはお母さんがやってくれてるのかな?

 

汚れることが苦手だったり、苦手な感触がちょっぴり多いAくん。

いつもはお母さん任せの納豆まぜまぜ。でも今日は、自分と同じ歳の子ども達が颯爽と納豆をかき混ぜ、つるつるつるっと納豆ご飯を食べる姿がとても眩しく感じたようです。

自分で出来る!

 

そう決心し、もう一度チャレンジです。

なんとかビニールを取り外し、小袋に入ったタレをかけます。小袋の切れ目を手でちぎると、ピュウっとタレが飛び出しテーブルと洋服にこぼれてしまいました。

あーーーもーー!と、自分自身に怒りながらも、ゴールの納豆ご飯までもう少し。

頑張れ!

 

ぎこちない手つきで、納豆をかき混ぜる姿。なんともかっこいい!

ご飯に納豆をのせて・・やっとやっと

いただきまーーーす。

 

満面の笑みで納豆ご飯をほおばる姿に、感動していた職員でした。

 

次の日。

学校から帰ってきたAくんが

「今日のおやつも納豆ご飯がいい!」

と、リベンジを挑んできました。いいぞ、いいぞ!

 

2日目のこの日は、昨日の学びを生かしビニールもさっと取り外し、タレの小袋も慎重にちぎりこぼさずにタレをかけることにも成功。納豆を混ぜる手つきも職人さながらです。

最高の笑顔で納豆ご飯を食べるAくんでした。

 

 

今回、納豆を寄贈していただいたのは熊本県にあるマルキン食品様です。

子ども達みんなで、お礼のお手紙を書こうということになりました。

 

ちょうどその頃、九州地方では記録的な豪雨が続き、特に熊本県では甚大な被害が出ているとの報道がありました。子ども達にもそのことを伝え、タブレットで一緒にニュースを観て、そんな大変なときにも自分たちのことを思い、こんなにおいしい納豆を送っていただいたことに感謝しなければならないことを皆で話しました。

 

 

「雨は大丈夫ですか、心配です」と,相手を気遣う言葉を書く子。

「最高においしい納豆でした」と,素直な感想を書く子。

「食べたらまたおかわりしたくなりました」と何ともかわいらしい気持ちを書く子。

表現の仕方は子ども達それぞれでしたが、していただいたことには相手を思って感謝しなければならないと気付き、伝える方法を学んだとてもいい機会となりました。

 

苦手なことにもチャレンジする心持ち。

みんなみたいに出来るようになりたいと,憧れをやる気に変えた時間。

相手を思いやる温かい心。

素直に感謝を伝える方法。

等々・・・たくさんのことを学んだ,まふぃんらしい納豆の日となりました。

 

九州納豆組合様、マルキン食品様、本当にありがとうございました。

 

 

そうそ、納豆が入っていたこのパック。

きれいに洗って、子ども達の大好きなあの活動へ再利用していきますよ。

その様子はまた今度のブログで・・・♪

 

まふぃん錦ヶ丘 吉村

 

 

新しいリトミック

こんにちは。

まふぃんでは、7月7日に七夕の笹飾りを行いました。子ども達が帰った後に笹を見つめていると、ある子どものお願い事に感動しました。

 

「コロナがなくなりますように」

 

新型コロナウイルスの感染が一日も早く収束に向かい、日常が元に戻ってほしいと願うばかりです。

 

 

さて、今週の児童発達支援では「リトミック」を行いました。

昨年度のリトミックでは色んな動きをする事で身体を育てられるようにしていきましたが、今年度は少しバーションアップ!

 

まふぃんが育てていきたい“社会性”をリトミックでも行えるように、新しい活動を取り入れました!

 

では、活動の様子を紹介していきたいと思います。

 

まずは、音に合わせて歩いたり止まったりしていきます。

 

初めは音を聴いて動くことができていますが、つい楽しくなると、音に合わせないで走り回ったり、友達とおふざけしたり・・・。

 

そこで「○○ちゃん、上手だね」と動きが上手な子褒めると、どの子も音に合わせて動くようになってきました。

 

この、音に合わせて動けるようになることが「集団に合わせて動く」ことにも繋がってくると思います。

 

実は、今回参加した子ども達の中には、「集団に合わせることが苦手」な子もいました。

その為、リトミックでも音に合わせず走り回ったり寝転がってみたりなど、やりたい動きをしていました。

 

しかし、音に合わせて動いている子が褒められたことで「自分も褒められたい」と思ったらしく

最後は自分のやりたい動きを我慢しながら、音に合わせた動きをすることができました。

 

この経験を何度もすることで、集団に合わせて動かないといけない場面もあることに気づき

自ら意識しながら行動を変えることができるようになってくるのです。

(写真がないのが残念です)

 

次は、身体全体を使った動きをしていきます。

 

特に、ハイハイは運動能力の基礎を作る為の大切な動きとなっており、腹筋や背筋・バランス感覚を鍛えることができます。

また、目と手、手と足を使った動作(協応動作)をしますので、危険回避能力を鍛えることもできます。

 

この危険回避能力ができていないと、転んだ時に手がとっさに出なくて、顔から転んでケガをする可能性が出てきます。

 

その為、リトミックでは、立つ動きだけではなく、ハイハイや寝転がりなどの動きも取り入れています。

三輪車

 

最後は、新しい活動をしました。

名付けて「カード取りゲーム」です。

 

今回は“はらぺこあおむし”の絵本に出てくる果物をカードにし、それをかるたのように取り合っていきました。

 

では「カード取りゲーム」スタート!

 

職員が果物のカードを見せると、それと同じものを探す子ども達。

「やったー、カードが取れた!」「見つけたよ」と嬉しそうな表情を見せていました。

 

しかし、カードを取ったタイミングが一緒になると、取り合いに。

 

判定を伝えると、カードを取れなかった子は「くやしいー」と大声で泣いてしまう場面がありましたが、「くやしかったよねー」と共感をすると「くやしかった」と涙目になりながら、気持ちを我慢することができました。

 

実は、今回の新しいリトミックでは、感情のコントロールができるように、あえて「カード取りゲーム」を行いました。

私達は勝負事で負けた時、悔しい気持ちを持ちながらも、気持ちを切り替えたり、我慢できたりできますが

子ども達の中には、感情のコントロールが上手くできず、負けるのが悔しくて泣き崩れる・イライラして手が出てしまうといった姿が見られます。

しかし、大事なのは気持ちを切り替えるられるということにもあると思います。

うまくいかなかったの気持ちを活動中もずっと引きずるのではなく、活動を行っている中で気持ちを切り替えていく方法も子ども達には学んでほしいと思っています。

 

そのために、まずはそのような場面を設定すること。

ここは職員の腕の見せ所だと思っています。

 

今度のリトミックでは、新しい活動を導入する予定ですので、子ども達がどんな反応をするのか・・・。とても楽しみです。

 

まふぃん上之園 亀澤

まふぃん錦ヶ丘~音のゆうえんち~

月に一度のリトミックの日!

錦ヶ丘に赴任して3か月。3度目のリトミック~♪の時間がやってまいりました。

毎月リトミックを担当していますが、音楽を楽しんで発達を促す動きをしたり、季節を感じる歌や手遊びを考えて取り入れたり、

子どもの笑顔と好奇心いっぱいのまなざしをたくさん受けて、楽しく取り組んでいます。

スタートからこども達はわくわくきらきら。笑顔がいっぱいです。

 

リトミックの活動では、音楽を通して、身体の発達を促しながら集中力が増す役割があります。

音楽を聴いて夢中で活動に没頭する。

それは、砂場で遊び、夢中で没頭すること。

虫をみつけて動きを無心でみていること等と共通することがあります。

没頭する=集中です。

今回は、音楽で集中力が高まった!と感じた瞬間をお伝えしますね。

 

 

活動のねらいは、「音とリズムを感じて楽しむことができる。」「行動のコントロール」です。

ピアノの音色がランランラ~ン♪それを合図に

ピアノや太鼓の音色に合わせて歩きます。
テンポが速くなってくると走ります。楽しくて満面の笑みです。

 

育ち盛りの幼いこどもたち!

手・足・頭・全身を音楽に合わせてリズミカルに動かせば、発達が促されます。

トンボのメガネは~♪の音楽に合わせて、トンボになりきり、羽をのばして飛ぶように動きます。

羽を大きく伸ばしぴ姿勢よく動くA君!カッコイイです!☆

音が止まると
トンボのポーズ!

「ピタッ♪」
全員止まっています。

おなじみの「ぞうさん」で象の鼻を模倣し、ドスンドスン♪

 

おうまの親子は~♪に合わせて

全員でおうまさんになりきり、ハイハイします。

リズミカルな音楽に合わせて、足を空中に浮かせて三輪車を懸命にこぎます。

音楽が速くなるにつれ、足の動きも速くなります。

たくさん動いて疲れたね。
ゆりかごの曲に合わせて寝ます。

しばしの休憩zzzzクールダウンします。

こどもの動きを見ながら音を奏でますが、曲が代わり、流れるごとに集中力が高まっていきます。

楽しくなり、行動が制御できなくなるこどもは一人もいませんでした。

音を楽しみながら職員も動き回り、こどもの様子をみながらの活動となるので、こんなに写真が撮れることはありませんでした。

全員集中して音と行動を理解して取り組めたからこそです☆

自然界の生きとし、生けるものはすべてリズムを持っており、人間もその一員としてリズムを持っています。

呼吸のリズム。鼓動のリズム。生活のリズム。各家庭のリズム。保育園のリズム。こども園のリズム。

自分のリズムと相手のリズムを合わせる事=息を合わせる

場所のリズムや環境のリズムに合わせる。それは、円滑なコミュニケーション力や集団適応能力にはかかせません。

音楽から社会性を育むためのアプローチは溢れています。それを具現化し、生かせるように工夫して、活動にのぞんでいます。

 

音に合わせてたくさん動いた後は、音つけ絵本です。

絵本の世界がダイナミックにふくらむような音を即興で奏でます。

全員しっかり座って集中しています。

本年度3回目のリトミック活動!

ねらいに定めた音楽を楽しみ、行動のコントロールをすることができました。

今回のリトミックの活動も手ごたえを感じつつ、

さぁ、次はどんな展開の音のゆうえんちにしようかな~♪

 

まふぃん錦ヶ丘 有川 (アリー)

ある男の子の成長 ~七夕飾り作りを通して~

ある男の子の成長

~七夕飾り作りを通して~

 

7月7日は七夕。織姫と彦星が、1年に1度出会える日。

そして短冊に願い事を書けば、願いが叶うと言われている日。

天の川が見られる事を楽しみにしていましたが、今年の七夕は残念ながら雨になってしましいましたね。

 

「あっ!コアラの食べる葉っぱだぁ!」学校から帰ってきた子ども達。

置いてあった笹にすぐに気が付きました。玄関では笹のいい香りがしていました。

 

 

そんな、7日と8日の放課後等デイサービスでは七夕の飾り付けを行いました。

毎年、ナガヤの方たちと交流を行いながら飾り付けを行うのですが、今年はコロナの影響もあり、交流会は中止になり残念な気持ちになっていました。

ですが、まふぃんだけで行った事で、ある中学生の男の子A君の成長を改めて確認できた出来事がありました。

 

 

それは・・・

年下の友だち2人に提灯の作り方を優しく教えている姿。

中学生だからそんなの当たり前。

と思われるかもしれませんが、普段人と関わるのが苦手で、みんなと同じ活動に参加する事が少なく、無口なA君を見ているので、とても嬉しい出来事でした。

 

この日は3人のグループに分かれて飾りを作りました。メンバーは、小学1年生のB君、6年生のC君、そしてA君。

各グループに分かれて、輪っかやひし形を繋げて作っていましたが、

A君が「小さい折り紙で提灯を作りたい(四分の一の大きさ)」と自己発信してきました。

これも嬉しい出来事です😊

「作っていいよ」と声を掛けると、細かく切り込みを入れて提灯が完成!

それを見た、B君、C君が「すごい!A君」「作りたい!」「教えて」とA君に頼んでいました。

実は、このような関わりが活動中に出来たらと思い今回のグループを決めました。

 

どうするのか見守っていると…

「いいよ」とボソッと言ってくれました。

 

なので、A君による提灯の作り方がスタート。

「まずは四角に折って」「そしたら、次はハサミでこうやって切って」と自分でお手本を見せながら教えていました。

でも、B君、C君たちは「こう?」「どうするの?分からない(切り込みの仕方)」とA君に聞きます。

A君もどうやったら〝分かってもらえるか〞考えながら教えていました。

教えながら気が付いたようです。その子の〝側で教えれば分かってもらえるかも〞という事に。

 

この気づきにA君の成長があったのです。

私たちの周りには、小さな子ども達や、高齢者、障害を持った方など様々な人たちと支えあって生活しています。

相手の気持ちに共感したり、相手の立場に立って考える事、思い遣りの気持ちを持って関わっていける事が社会生活を送る中で大切になってきます。

 

その後は、B君、C君の側に行き交互に教える姿がありました。

年下の友だちに教えている姿、教えてもらっている二人の姿を見てとても暖かく感じました。

 

4月から中学生になったA君ですが、特に低学年の子どもたちに優しく接している姿が度々見られていました。

・転んだ子を起こしてあげる

・おやつのおにぎりにふりかけをかける時、かけ方を教える

・送迎車から降りて、ふらふらと別の所に行こうとした1年生の手を繋ぎ「こっちだよ」と教えてあげる。(職員も近くにいます。)

など。

今までは気が付いても見ているだけだったのですが、さり気なく手を貸しているA君の姿に成長を感じました。

これらの行動は〝相手が何を必要としているのか〞を考え〝それに配慮した行動がとれる〞ようになり、人と関わる中で〝その人に合わせた関わり方〞が出来るようになっていきます。

このような事を積み重ねていく事が、これから先〝人と関わる力〞となっていくのです。

 

まふぃんの中で異年齢で過ごしたり、ナガヤの方たちと交流の経験を重ねてきた事で〝人と関わることの楽しさ〞〝人の役に立つ喜びを〞感じる事が出来たのでしょう。

このような行動を見逃さず、認めていく事で自信を持って行動できるように見守っていきたいと思います。

 

まふぃん上之園

 

寺田

水害に備えて(まふぃん上之園の取り組み)

こんにちは。

まふぃん上之園の園長、廣田です。

 

大雨により熊本に続き福岡・大分も甚大な被害が発生しております。

ここ鹿児島も鹿屋では総雨量が1000㎜超えと平年7月1か月分の3倍に達しております。

天気予報を見ますと来週以降も激しい雨の予報になっている日もございますので皆様、どうかお気をつけください。

 

昨年の今頃でしょうか?

県内各地で大雨特別警報が発令され、各地域の雨量観測所で観測史上1位の雨量を記録しました。

普段は穏やかな甲突川も一時は氾濫注意水位に達し、茶色く濁った水が橋の欄干に勢いよくぶつかる様を見て不安に感じました。

携帯電話には「土砂災害情報」「大雨洪水警報」がひっきりなしに届き、公共の交通機関もストップしていたのをよく覚えています。

昨年の大雨で増水した甲突川の様子。

 

こういった状況で思い出されるのが、平成5年の8.6水害です。

ここ上之園町でも1~2mの浸水被害がありました。

そういった過去の事例も踏まえ、まふぃんは鹿児島市の洪水時浸水想定区域に指定されています。

近隣の福祉施設同様、まふぃんでも避難確保計画を策定し、年2回の水害訓練(洪水編、津波編)が義務付けられ昨年度から実施することとなりました。

 

そこで今回は大雨や津波が来た際にまふぃんがどの様な対策を具体的に行っているか、少しご説明したいと思います。

 

まずは3月に行った洪水編の避難訓練。

この日は雨模様でしたが、より実践に近い避難訓練を実施できました。

今回の設定は「甲突川が大雨で氾濫し避難が必要なこと」とし、併せて「水がひいたあとの移動経路の確認」を行いました。

 

避難方法は以下の手順です。

  • 外の様子を確認しながら避難準備。
  • ナガヤタワーの2階へ避難。
  • 水位が低下した想定で甲南福祉会館

事前に子ども達には知らせず、抜き打ちの訓練となりましたがパニックになることもなく誰ひとりしゃべらず、落ち着いて避難することができました。

私も実際に甲南福祉会館へ歩きましたが、「この道に流されてきた障害物がある場合、相当歩きにくいだろうな」と感じました。

計画書の中に「水が引いたあと避難できるか職員が道路を確認にいく」ことも今後検討しなければなりません。

 

4月には津波編の避難訓練。

洪水編と違うのはよりスピーディーに高いところへ避難することです。

  • 外の様子を確認しながらナガヤタワー3階へ避難。
  • 状況によって更に高い場所へ避難する。
  • 避難訓練後、屋上に登りどこから津波が襲ってくるか全員で確認。

特に徒歩でまふぃんに通園する子ども達はいつ何時、地震や津波の被害に遭遇するか分かりません。

そういった子ども達も今回ナガヤタワーの屋上に登り

「どこから津波がやってくるか?」

「自分達が歩いてくる近くに高い建物があるか?」

を実際目で見て確かめるということは非常に有効的であったと思います。

保護者の皆様も今一度、通園コースを確認し

「まふぃんに行く時、津波がきたらまずどこに逃げる!?」

を子ども達と話し合ってみてください。

 

また、今回の大雨により福岡県大牟田市の小学校では保護者が迎えに来れず、校舎で一晩を明かすという事例も見受けられました。

まふぃんでも同様の事態が起きる可能性は十分にあります。

その際に保護者にしっかりとまふぃん発信の緊急メールがしっかりと届くのか、子ども達の受け渡しは確実に行えるか、一晩過ごすことになった場合、食料の備蓄は確保できているのか、もう一度確認を行い足りものは今後揃えていきたいと思います。

 

まふぃん玄関内には非常時災害マニュアル・防犯マニュアルも整備しておりますので、ぜひご一読ください。

 

天気予報である程度の予測ができるようになったとはいえ、「想定外」の事態は必ず起きることを前提に対策は立てねばなりません。

報道を見ていても何十年に一度の大雨が毎年降っている地域もあります。

ありとあらゆる可能性を考えながら計画書をその都度改善し備えていきたいと思います。

 

まふぃん上之園

廣田

取り合いからやり取りへ

取り合いからやり取りへ


土砂降りの雨が降り雷が鳴ると、〝ばばばあちゃんのシリーズ本〞『あめふり』の絵本を思い出し、

ふと空を見上げ想像し思わず笑ってしまいます。

憂鬱になってしまいがちな雨や、怖~い雷も絵本の世界を想像しながら見ていると少し楽しくなってきます。

 

 

活動終了後のある日、「貸して」「嫌!」、「ちょうだい」「嫌!」の声が聞こえてきました。

1冊の〝乗り物の絵本〞を巡り取り合いが始まりました。

2歳のA君と3歳のB君です。

取り合いをしていましたが、なんと!

最後には[これ何だ?」と言い一緒にやり取りをしながら見る事が出来たのです。

しかし、そこに至るまでには、活動中の出来事があったからこそ、一緒にやり取りをしながら見るという事が出来るようになったのです。

どのような事があったのか・・・

覗いていきたいと思います。

 

その日の活動は『砂遊び』でした。

今回のねらいは。

『砂の感触に慣れる。』

『思い通りにならなかった時に感情のコントロールをする』です。

 

子ども達が遊ぶとき、トラブルが起きないように種類や数を多めに出すイメージがあると思いますが、まふぃんでは人数より少なめに出します。

この日は、3人だったのでスコップを〝1本〞だけ出しました。

 

何故かというと、遊ぶ道具を少なく出すことで、欲しいものがあった時、「貸して、ちょうだい」と言ったり、

自分の持っている物が取られそうになると「ダメ!」と言葉でのやり取りが生まれてきます。

このような、思い通りにいかない経験を大事にする事で、友だちとの関わり方が学べるようにしています。

 

さて、先にスコップを使っていたB君にA君が気付きました。

もちろん、使いたいので近くに行きすぐに取ってしまいました。

いつもなら、取られても取り返せずにいるB君ですが、この日は違いました。

何度取られても取り返しに行く事が出来たのです。

お互い欲しいので、譲らず引っ張り合いをする、取られたり、取り返したりする場面がしばらく続きました。

その中で、引っ張り合いをするだけでなく

「貸して」「ダメ!」「ちょうだい」「ダメ!」という言葉でのやり取りもあるという事に子ども達が気づき変化していったのです。

その出来事が初めにお伝えした〝一緒に見る〞に繋がっていったのだと思います。

 

お迎えを待っている間、同じ絵本に興味を示した2人。

引っ張り合う、絵本を持って逃げたり追いかけたりしていました。

それまでは、〝何で僕が持っているのを取るの?〞〝取らないで〞〝僕も欲しいのに!〞と『自分が』の世界でした。

対戦モードの表情をしていた2人でしたが、ふと笑顔に変化しました。

言葉でのやり取りは少なくても何か通じあったようです。

自然と2人が近くに座り、一緒に笑いながら絵本を見始めました。

その中で「これ何だ?」「すー(トーマス」と指を差しながら見て、〝一緒にやり取りをしながら見る〞事が出来たのです。

取り合いを経験するうちに『お友だちも同じ絵本が見たいのだな』と気が付いたのです。

このような経験を重ねる事で、相手にも思いがある事に気が付き、友だちを意識した関わり方ができるようにしています。

一つの物で遊ぶ事で友達に目が向けられるようになり、順番を待つ、ルールをも守る、我慢をするなど経験を通した学びになります。

そのような経験をし、気持ちを切り替えて我慢をした方が楽しく遊べると気が付いていきます。

 

今までは、取り合いが起きると泣いて終わる事(気持ちを受け止めてもらい)が多かったのですが、

取り合った絵本を一緒に見る事が出来た事に成長を感じました。

このような経験をしたからこそ学んだのです。

いろいろな場面で見せてくれる成長。次はどんな場面で見せてくれるかな?

 

まふぃん上之園

寺田

 

 

 

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