お米プロジェクト~田んぼの観察・錦ヶ丘編~

まふぃんの玄関でみんなを出迎えてくれているバケツ稲。

こんなに大きくなりました。

 

6月にまふぃん上之園・錦ヶ丘、アフタースクールの合同で植えた田んぼの稲はどのくらい大きくなっているかな?

 

夏休みの土曜日の活動として、田んぼの観察に行ってきました。

しかし、感染症拡大防止のため今回は錦ヶ丘の子ども達だけでの行動です。せっかくの夏休みもいろいろと制限せざるを得ない今年の夏休み。子ども達とどうやったら安全に田んぼの観察に行くことが出来るのかを話し合いました。

「手洗いうがい消毒をしっかりとして、マスクを着ける」

「バスの中(幼稚園バスを貸し切っての移動)は少し窓を開けて換気する」

など、子ども達1人1人がしっかりと対策を考えており、田んぼの観察を楽しみにしていることが伝わってきました。

 

今回の田んぼの観察は、稲の成長を確認することはもちろんですが田んぼの変化、田んぼに生息する生き物の変化も観察し季節の移り変わりに気付いて欲しいとのねらいもあります。

さあ、子ども達はどんなことに気付き、どんな発見や学びがあったのでしょうか・・・

 

予想してみる

田んぼに向かうバスの中で子ども達に、どのくらい稲が大きくなっていると思う?と聞いてみました。

「このくらいかな-?」

と両手を広げて見せる子ども達に、園長先生が自分の履いていた靴をみんなに見せて

「この靴が片方32㎝。両方だと64㎝、これより大きいかどうか?」

子ども達は大笑いしながら

「そんなに大きくないでしょー」

とのこと。

どうかな-?園長先生の靴より大きくなってるかなー?

 

稲の観察

駐車場から少し歩くと目の前に大きく成長した稲が田んぼ一面に広がっています。

「わあーーーっ!」

子ども達からは自然と歓声が上がりました。

今回稲の長さを実際に計ってみる事に挑戦しました。

メジャーを使って計っていると

「○○君、下を持ってて」「あれ?これ何㎝って書いてあるの?誰か教えて」

等、お互いに声を掛けながら協力して計ることができてました。

 

「85㎝だ!園長先生の靴より大きかったー!」

 

稲をじっくり観察してみると、白い小さな花を付けていることを発見。

ここからお米になっていくことを知ることもできました。

この時期に雨が降ってしまうと花が散って実にならないことも教えてもらいました。

 

生き物の観察

田んぼのあぜ道を歩いていると、ピョンピョンとカエルが跳んでいます。

カエルを必死に捕まえようとする男の子。歩く度に捕獲の体勢をとっています。

さすが錦っ子です!

頭上にはたくさんのトンボも飛んでいます。お喋りがちょっぴり苦手な子が、指を指し「見て見て!」と言わんばかりに職員の手を引っ張って教えてくれました。

大きなタニシもごそごそと動いています。

たくさんの田んぼの生き物たちに、心を奪われる子ども達。

 

ねらいにしていた「季節の変化を知る」。大きく育った稲を見て花をしっかりと付けてお米が出来る準備をしていることにも気付きました。そして、オタマジャクシがカエルになり、ピンクの卵がタニシになっていることにも気付きました。

それを季節の変化として言葉にすることは少し難しかったようですが、子ども達なりにしっかりと感じることは出来ていたのではないでしょうか。

 

振り返り

まふぃんに戻り、子ども達と振り返りを行いました。

・稲の長さを調べるには、棒に目盛りを書いて計ったらやりやすいかも。

・稲に花が咲いていて、お米になりそうなものもあった。

・田んぼに水がない所があって、前に調べ学習した時に見た中干しかもしれないと思った。

・花がついてる稲と、ついていない稲は植えた時期が違うのかもしれない。

 

子ども達はたくさんのことに気付き、体験を通して学んでいます。

私たち職員にとっても初めてだらけのお米プロジェクト。子ども達の学びと成長、ぐんぐん育つ稲の成長に負けないように日々成長し続けなければいけませんね!

次に田んぼに行くのは秋の収穫の時です。その頃には、田んぼの景色も色も匂いもすっかり変わっているはず。その時にはどんなことに気付き、どんなことを学んでくれるでしょうか。考えただけでもワクワクしますね。

そうそう、田んぼから帰るとすぐに

「まふぃんの稲は何㎝かな?」

と、メジャーで計っている子達もいましたよ。子ども達が興味を持って即行動する姿に感心させられました。

 

今週末は、まふぃん上之園の子達が田んぼの観察に行くようです。どんな発見があるかな~?

報告が楽しみです。

 

まふぃん錦ヶ丘

児童発達支援管理責任者 吉村

 

 

 

 

 

 

ありがとうの心を込めて!

 

頂き物をした時や人から何かをしてもらった時に

感謝の気持ちを伝える言葉。

『ありがとう』

感謝の気持ちを伝える方法は、言葉以外にも存在します。

メールや電話で簡単に連絡が取れる時代だからこそ

丁寧な文字で心を込めて書いてあるお礼状は貰うと

心がとても温かくなります。

まふぃんの子ども達も、ナガヤタワーの方から何かを頂いたり

交流会を行った後には、お礼状を書く習慣があります。

熱中症の警戒が出されている今年の夏。

おやつに冷たい物が出ないかな~と、

夏休み真っ只中の子ども達は、ひそかに期待をしているようです。

そんな、心の声が届いたのか

ナガヤのAさんから大きな〝すいか〞

を頂きました。

 

早速、その日のおやつは、真っ赤に熟れたすいか。

子ども達は、「すいかだ!」「おいしそう!」と

嬉しそうに食べていました。

中には、白い部分まで食べる子や、4個、5個と食べる子まで・・・

さて、美味しく頂いたすいか。

「あ~美味しかった!」で終わらせるのではなく、

頂いたら感謝の気持ちを伝える事が大切になってきます。

人との繋がりで生きている私たち。

感謝の気持ちを持つ事は大切です。

その時に大人である私たちが、

“何かをしてもらうのは当たり前ではない”事。

「嬉しいね」「有難いね」と感謝の気持ちを言葉にして示す事も

心掛けたいですね。

 

『ありがとう』の伝え方は、電話、メール、会った時に伝えるなど色々な手段があります。

その中でも、まふぃんでは手紙で『ありがとう』の気持ちを伝える事を

実践しています。

今までにも、お礼状を書いた経験のある子ども達。

どんな書き方をしたら、

相手に嬉しい気持ちが伝わるか

〝相手にも手紙をもらって「嬉しいな!」と感じて貰えるにはどうしたらいいか

を考えました。

お礼を伝えると時には、きちんと相手に届くように、

感謝とお礼はすぐに伝える事も大切です。

 

そこで高学年の子ども達がロールプレイをしました。

(道で下さった方と会った事を想定して)

子:「こんにちは」

職:「こんにちは」

子:「すいか、ありがとうございました。」

職:「いいえ」

子:「甘くて味しかったです。」

職:「喜んでもらえてうれしいです。」

 

さすが、高学年!

しっかりと感謝、感想を伝える事ができました。

食べた時の感想も伝えると、より嬉しいですね。

 

ロールプレイ後、お礼状を書きました。

手紙を書く経験を重ねてきているので、丁寧に書いたり

すいかの絵を描いていく姿が見られました。

手紙を書くという習慣が失われつつある現代。

心を込めて丁寧に書いたお礼状。

手書きの文字で書く事で感謝の気持ちが

さらに大きく伝わるでしょう。

『ありがとう』は素敵な言葉です。

私たちの暮らしは、人と人との繋がりで成り立っています。

身近な人や関わりを持った人に感謝の気持ちを忘れない事。

そのようなマナーを、子どもに教える事も大事ですが、

大人が感謝の気持ちを伝えている姿を見せる〞(言葉、お礼状など)

そうする事で、子供たちが〝感謝の気持ちを伝える大切さ〞を

感じられるようにしていく事も私たち大人の役割だと思います。

 

忙しい日々の中で、当たり前になっていたり、言わなくても分かっている。と

思い込み、伝える事が少なくなってしまう『ありがとう』

特に家族に対して忘れがちになってしまいます。

冒頭でも言いましたが

“~してもらって当たり前” “近くにいて当たり前”

だけでなく、大切な人が側にいる間に沢山の

『ありがとう』と感謝の気持ちを伝えられる人でありたいです。

 

何気ない日々、家族がいる事、仕事が出来ている事。

“当たり前ではなく”『ありがとう!』

私も心掛けていきたいです。

 

まふぃん上之園

寺田

お米プロジェクト ~稲の観察編~ 

6月に植えたまふぃんのバケツ稲作の苗たち。ぐんぐん成長しています。

夏休みに入り、じっくりと稲の様子を見て、調べる力や観察力をを伸ばそうと活動を工夫しています。

今回は調べ学習の様子をご紹介いたします。

 

苗の様子を観察することを通して、与えられた課題を最後まで調べること、みんなの前で分かりやすく発表することをねらいにした活動を行いました。

調べる事を最後までやり遂げることで、集中力、責任感が育つ、

わかりやすく発表することで、コミュニケーション力の向上につながると考えたからです。

 

〇 テーマごとに調べる

調べる活動で、気を付けたことは調べるテーマを絞ったことです。

前回の調べる活動で、稲の長さ、感触、茎の増え方などを調べるように一人一人に用紙を渡したのですが、発達年齢や理解度に差があり、調べ方が中途半端に終わってしまいました。その反省から、今回は、低学年は茎の増え方(本数を調べる)、高学年はメジャーを使って稲の長さを調べる、というように調べる内容を1つに絞りました。

グループごとに調べることが明確になったので、子どもたちは調べることに集中できたようです。

高学年は3人で役割分担をしながら稲の長さ調べをしています。

 

中途半端な調べ学習の体験より、一点集中、同じ内容を繰り返し調べることでやり遂げた達成感を感じることができる、と思いました。低学年は数の数え方、高学年はメジャーの使い方、長さの読み方が分かったと思います。

また、子ども同士で協力しながら調べる経験にもなりました。高学年の子ども達はほとんど職員の手を借りずに自分たちで調べる事ができ、とても嬉しいでした。

 

 

〇調べたことを発表する

 

部屋に戻ると、グループで調べてわかったことを発表してもらいました。

茎の本数、稲の長さ、とテーマがはっきりしていたので、発表しやすかったようです。

発表できるのに手を挙げない消極的なお子さんも発言できるように、質問の内容も工夫しました。

「稲を触った感じはどうでしたか? 前と違っていましたか?」

・ちくちくした

・毛が生えていた

・固くなっていた

・気持ちよかった

などなど、いろいろな発表が飛び出しました。感じ方は多様です。間違えなどないのです!!

 

人前で発言する経験により、発表できたという自信がつくと同時に考えが整理され、話し合いに参加できた、という一体感が生まれるような気がしました。学校、友達関係、仕事の場面で自分の意見や気持ちを言うことができる土台になってほしい、と願っています。

 

今回の調べ学習は、スムーズにでき、ねらいを達成できました~!!

さて、稲を観察していたら、とても気になる事が・・・

稲の葉が黄色くなっている、枯れているところが・・・

もしかして稲の病気、発生かも!?

 

次の調べ学習のテーマは見つかりました。次回をお楽しみに。

末吉

 

 

「社会的養護下のこども理解と援助」研修(錦ヶ丘)

先日、まふぃん両園、認定こども園錦ヶ丘、錦ヶ丘保育園の合同研修が行われました。

「社会的養護下のこども理解と援助」について、鹿屋乳児院施設長の躯川恒先生にお越しいただいてお話ししていただきました。

社会的養護、乳児院、里親制度、こどもの権利条約・・など、盛りだくさんの内容でしたが、躯川先生の熱い思いと語り口に魅了されあっという間の2時間の研修となりました。

社会的養護

保護者のいない児童や、保護者がいても何らかの理由(健康上の問題、経済的な問題、虐待等)で保護や養育を必要とするこどもに対し公的な責任で保護や養育を行うしくみのこと。そこには、家庭養育や家庭的養育(里親、ファミリーホーム)、施設養育(乳児院、児童養護施設等)等の子どもを育てていく仕組みがあることを知りました。

 

子どもの権利条約:4つの原理

・差別の禁止(差別のないこと)

・こどもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)

・生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)

・子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)

子どもの権利条約とは、世界中の子ども達すべてが持っている権利です。

まふぃんでは今までもこれからも、子どもの生きる権利を尊重し日々の支援を行っていきます。

 

私たちが子どもに関わる仕事をする上で、「社会的養護」「こどもの権利条約」この2点について全職員で知ること、再確認することが出来たことは今回の研修の大きな収穫となりました。子ども達の中には様々な事情や社会背景がある場合もあること。しかし、そこには必ず守られるべき命と安心して生活する権利があるということです。

 

まふぃんで大切にしている「自立と自律」。

自立とは、自分のことは自分で出来るようになること。

自律とは、自分の行動や感情をコントロールできるようになること。

この2つの「じりつ」を目指す大前提には、子ども達みんな自分の事をよく理解しそして自分の事を大切にすることができ、自分の事を大好きになって欲しいと思います。

そして、みんなが自分自身の将来を肯定的に捉えることができ、夢と希望を持った大人になって欲しいと願います。

 

昨年度は多様な性についての研修を受け、職員みんなで周知理解をすることができました。まふぃんは、子どもたちからはもちろん保護者の方が気軽にお話しできる場所、相談できる場所です。ちょっと困ったな・・ちょっと心配だな・・、こんなときどうしたらいいんだろう・・、どんな小さなことでもお話ししに来てくださいね。

 

子ども達それぞれに生まれた背景や育った背景があり、個性があり趣味や好き嫌いがあります。それもこれも全部ひっくるめて、私たち大人は子ども達の尊い命を守ることが最大の役割であることを改めて心に刻んだ研修でした。

 

まふぃん錦ヶ丘

児童発達支援管理責任者 吉村

 

 

暑中お見舞い申し上げます

連日うだるような暑さが続いていますが、放デイの子ども達は元気に来所しています。

今日は「暑中見舞い状作り」を行ったときの様子です。

手紙の書き方を学ぶために、タブレットを使って調べ学習を行ったり、実際に郵便局に行ってハガキを買うことなど

初めての事にもチャレンジしとして取り組みました。

さて、無事に手紙を出せたのでしょうか?

 

 

暑中見舞い状って?

子ども達に聞いてみると、この時期に手紙を書いたり、もらったりした経験は無いとのこと。

「暑中見舞い」や「残暑見舞い」という言葉も初めて聞くようでした。

ビックリしたのは、年賀状を出したりもらったりしたことがない子どもが多かったこと!

スマホの普及や個人情報の観点から時代と共に…。ということでしょうが、

手紙を書いたことがない子どもが多かったことに少し寂しさを感じました。

 

まず、職員が準備した「暑中見舞い」についてのプリントをグループごとに見ながら学習していきます。

はじめに、誰に発表してもらうかわからないから、みんなが答えられるようにしてね。と伝えていたので、

大事なところに赤線を引いたり、低学年の子に教えたりする姿も見られました。

・暑中見舞いは、小暑(7月7日頃)から立秋(8月7日頃)の期間に届くように送る。

・立秋以降の見舞い状は、「残暑見舞い」という。

・厳しい暑さから相手を心配してお見舞いするもの。

などが分かりました。

 

 

ハガキはいくら?

子ども達になじみのないはがき。郵便局に買いに行くのにいくら持って行ったらいいのでしょうか?

一枚いくらなのか?誰も知らなかったので…

予想を立て…

パソコンで調べてみると…。「63円」。

 

まふぃんでは、買い物体験もしているので

「それって消費税も入っているの?」

の発言も聞かれました。

 

鹿児島から遠くの北海道まで全国「63円」でハガキが届くなんて、安い値段にみんな驚いていました。

 

 

いざ郵便局へ

今回は5年生2人で、グループの人数分のハガキを買いに近くの鹿児島吉野郵便局に行きました。

二人とも郵便局に行くのは初めて。

郵便局に着くと少し緊張した様子でしたが、

郵便局の職員さんが、それを察して

「こんにちは。」と、優しく話しかけてくれました。

ちゃんと伝える事ができるかな。と見守っていると

さすがは5年生。

「ハガキを5枚ください。」と伝えることができました。

 

職員室ではもじもじして、園長先生にお金をもらうことをなかなか伝えられなかった子も

ここでは、しっかり伝えることができました。

今までの買い物体験を通して、買いたいものを伝えることや、お金のやり取りが身についてきていることを感じました。

鹿児島吉野郵便局の職員のみなさん最後まで温かく見守ってくださりありがとうございました。

 

 

ハガキに書く

今回はおうちの人に向けて書きました。

 

調べ学習の中で、暑中見舞いは、

「厳しい暑さから相手を心配してお見舞いするもの。相手を気遣う気持ちを忘れずに」

ということを知ったため、保護者に感謝する言葉も見られました。

 

 

 

 

 

表面に宛名を書く

 

ハガキの表書きを書きます。

 

今回は、おうちの人に向けてのハガキだったので、宛名を自分で書いてもらうつもりでしたが、

今日の活動に参加している1年生から5年生まで10人の中で、自分の家の住所を知っていたのは、たった一人だけでした。

次の機会までに、ぜひ覚えておいて欲しいですね。

 

 

 

 

子ども達の書いた素敵なハガキは、おうちの人に届いていることでしょう。

私たち大人も手紙を書く機会は少なくなっています。

子ども達がおうちの人のことを想いながら楽しそうに書いている様子を見て、

たまには私もゆっくりと相手のことを考えながら手紙を書いてみようかなぁと思うことでした。

 

年賀状を書いたことのない子もいたので、冬休みは、まふぃんの友達と年賀状のやり取りができたらいいなと考えています。

まふぃん錦ヶ丘  田尻

ばいばい!元気でね!

 

ある日の児童発達支援での出来事です。

「ちょうちょさん。ばいばい!」「元気でね。」

青虫から無事に蝶々になった1匹の蝶。

子ども達に見送られ、まふぃんから飛び立っていきました。

幼虫を頂いた日から子ども達は、立派な蝶になる日を楽しみに

観察をしてきました。

実際に見て、大切に育てた経験は、驚いたり、発見したり、

子ども達が心を動かす場面の連続でした。

6月の中旬頃、蝶の幼虫を頂きました。

蜜柑の葉っぱに、2センチほどの小さな黒い幼虫が2匹。

子ども達に見せると、興味津々です。

「これが蝶になるの?」「いつなるの、明日?」と

不思議そう。

この日以降、登園すると

「青虫元気?」「ちょうちょうになった?」

と、観察するのが日課になりました。

〇緑色になった幼虫

葉っぱと同じ色をしているので、中々見つけられない子もいましたが

見つけられると「いた!」と大喜びでした。

緑色になった幼虫。蜜柑の葉っぱをよく食べます。

「葉っぱ食べてる!」「いっぱい食べてね」「お腹いたくなるよ!」

「今、黒いうんちした」「小さいうんちだね」

と、目を輝かせて見つめていました。

 

〝沢山食べて大きくなる〞〝食べたらウンチをする〞

『これが生きる事(生きる=食べる)』

間近でそのような場面を見られた事は、子ども達にとって

命の尊さを感じるきっかけになったようです。

〇さなぎ

しばらくすると、

安全な場所を見つけ糸を出して身体を固定していました。

部屋の隅でさなぎになっているのを見つけると、

「お引越ししたの」「何で?」「どうやってきたの」

「変身してるよ」と

疑問と不思議さでいっぱいです。

「幼虫さんがんばれ!」子ども達が声援を送っていました。

どんな蝶々になるのかな?

しばらくすると・・・

 

さなぎから脱皮し、ちょうちょに生まれ変わっていました。

子ども達。気が付くかな?

登園した子ども達が、さなぎの様子を見に行くと・・

「わっ!ちょうちょになっている~」と大発見!

無事に蝶になったので嬉しそうです。

寝転がって見つめ、中々その場を離れられずにいました。

〇青空へ!

虫かごに入った蝶。このままでは、羽が弱ってしまいます。

子ども達と話し合った結果・・・

逃がしてあげる事に決まりました。

「ばいばい!元気でね」

と見送り、きれいな青空に旅立っていきました。

子ども達は、虫や自然が大好きです。

探求心が豊富な子ども達にとって、虫や昆虫の世界は

不思議さや未知の世界なので、とても興味を示します。

〝何でだろう〞〝どうして〞と不思議さや好奇心を持って観察をし、考える。

このような、幼児期の経験は、小学校の学習で、自然の事物や現象について

関心を持ち関わる事にも繋がっていきます。

 

私たちにとって身近にある自然。

自然は私たちの想像を超える事があります。

虫ひとつとっても知らない事ばかり。

“何でだろう?”と考えを巡らせながら、

身近な自然と触れ合う体験を重ねる実体験

『命の大切さ』『自然への気づき』『動植物に対する親しみや大切にしよう』と

する気持ちを育む為に大事になってきます。

 

都市化が進み環境が変化し、自然と触れ合う機会、命の大切さについて

体験的に学ぶ機会が減ってきています。

今回、頂いた青虫がさなぎになり蝶々になる。

本で見る疑似体験、知識ではなく、実際見て触れて、生き物を観察した経験は

貴重な経験でした。

 

子ども達が、まふぃんで過ごす時間はわずか2時間です。

その中で子ども達の

”好奇心、探究心” ”不思議さや興味”

普段の生活の何気ない場面の中で子ども達が

“何に心を動かされているのか”

子ども達の「あっ!」「なんでだろう?」いう発信やタイミングも見逃さない

事も大切にしていきたいと思います。

 

 

まふぃん上之園

寺田

新しい仲間の中で

夏休みに入りました。長期休みになると、まふぃん上之園は午前中が療育、午後が放デイの活動になります。

そのため、普段は3~4人で行う年少以下の子どもたちは、10人ほどの集団療育を体験します。3歳児と6歳児、この3年間の発達の差は大きいのですが、異年齢間で遊ぶことを通して、子どもたちはたくさんの経験をしていきます。

今回は、初めて大人数の療育を経験したA君の様子を通して、子どもたちがどんな経験をし、そしてどんな力が育っているのか、紹介したいと思います。

 

〇 いつもと違う…環境の変化に対応する力

 

普段通りに登園したA君。玄関に着くと、部屋の中が賑やかです。そして靴箱にたくさんの靴が…。環境の変化を素早くキャッチしました。いつもはすぐに靴を脱いで部屋に入るのですが、戸惑っています。

“今日は何かが違うぞ、どうしよう…”

A君の心の声が聞こえてきます。

しばらく玄関でもじもじしていました。自由遊びはA君が遊んだことのある積み木が用意されています。そして同じ幼稚園のお友達の様子を見ていました。

“だいじょうぶ。遊べそうだ”

A君は職員と一緒に部屋の中に入りました。準備が終わると自然にみんなの中で遊び始めました。

 

不安な気持ちを乗り越えて一歩踏み出した場面でした。心の中で大きな拍手をしました♪

 

大人になっても初めての場所へ行ったり、初めての人と会う時は緊張し不安になります。一歩踏み出す行動を起こすには、環境の変化に適応する力が必要です。ちょっぴり恥ずかしがり屋のA君、よく頑張りました。A君にとって、いつもと違うメンバーの中で遊ぶ事は、大きな勇気が必要だったと思います。子どもたちが不安な気持ちを乗り越えて集団の中に入っていく瞬間を見逃さないこと、がんばったね、としっかり認めていくことが大切だと再認識しました。

 

 

〇 異年齢の子どもとの関わり…周りを見て、考え、見通しを持つ力

 

この日の活動は積み木遊び。

積み木を2~3人で積む事を通して、友達との関わりが持てるようになること、と

高さ比べをすることを通して、積み木が崩れてしまったり、一番になれなかったりした時、感情のコントロールができること、がねらいです。

A君は積み木遊びは経験がありますが、友達と協力して高く積む活動に参加するのは初めてです。

自分がだれと組むのか、とてもドキドキしていたことでしょう。

 

ここで大切にしているのは、いきなり高さ比べの本題に入らない事です。

自由遊びで積み木遊びに親しみ、今度は明確な意図のもと、指定されたグループの中で遊ぶ事から始まります。

”今度は何が始まるの?”

”こうすればいいんだ”

はじめはどうしたらいいか戸惑っていましたが、自分から動き始めました。

一度動き出すとその後はスムーズです。

3人一組で作る高さ比べの積み木の活動に、いつのまにか入り、とても満足そうにしていました。

すごいですね!!A君の表情が柔らかくなっていました。

 

初めての環境で自分から行動することができたA君は、ちょっと自信がついたのではないかと思います。

まふぃんでは、子ども達の気持ちを感じ、大丈夫だよ、と見守る中で、

周りの様子を見せたり、友達の組み合わせを配慮したり、ちょっとだけ積み木を渡して積み木遊びのきっかけを作ることを通して、

子ども達が自発的に遊びに参加できるようにすることを大切にしています。

~してごらん、~するとできるよという言葉かけは、極力少なくして、子ども達が自分で考えてできた!という実感が持てることが

これから生きていく中でな力だと考えるからです。

 

後日、A君の保護者の方にこの日の事を報告すると、家では「ドキドキする・・・」と話していたそうです。

2回目の活動「絵具遊び」では、みんなの中に入って絵を描くA君のたくましい姿がありました。

小さな成功体験が、次の行動へ繋がるんですね。子ども達の変化と柔軟さには脱帽です。

暑さに負けず、次回の夏休みの活動もがんばります!!

 

まふぃん上之園 末吉