活動報告会(両事業所)

令和3年度の活動報告会をまふぃん錦ヶ丘は3月12日(土)に、まふぃん上之園は19日(土)に行いました。

たくさんの保護者の方に来ていただき、今年度のまふぃんでの取り組み、子どもたちの成長、来年度の目標を職員から報告させていただきました。

 

活動報告会とは、まふぃんの3事業(児童発達支援・放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)について1年間どのような活動を行ってきたか、保護者の皆様に報告する場です。

日頃、連絡帳や送迎時、面談時にお子さんの様子やまふぃんの活動内容や目的を報告していますが、活動報告会は一年間の活動を振り返り、職員がプレゼンをします。それを通して、保護者の皆様に療育への理解や目的を深めていただくように努力しました。資料を作り上げていく中で、子ども達の変化を改めて感じたり、療育の目的を明確にしたりすることができました。

それでは、報告会の様子を、子どもたちのお米プレゼンの様子も併せて、ご報告いたします。

 

【まふぃん錦ヶ丘の様子】

こども園リズム室をお借りしての開催でした。1年間の取り組み、子ども達の変化、来年度の目標についてお伝えしました。

子ども達はまふぃんの小集団の中で、遊びながら学び、友達と取り合いやけんかをしながらも社会性を身に付けています。園や学校、社会に出て困ることが減り安心して生活が送れるように今後も支援してまいります。

放デイの子ども達が作ったお米プロジェクト新聞。写真やイラスト、絵日記を用いてとても賑やかな新聞んが出来上がりました。プレゼン発表チームの頑張りを見て「自分たちに出来る事はなんだろう?」「読みたくなる新聞てどんな感じかな?」と、低学年の子を中心にまとめた新聞です。

ずらっと並べて貼ると圧巻!

お米プロジェクト1年間の取り組みが保護者の方に伝わっていたら嬉しいです。

ドキドキの子どもプレゼン。5年生が中心になりパワーポイント作成から行いました。

時にはけんかをしたり・・気分が乗らなかったり・・そんな日もありながら6人が同じ目的を持ってお互いを鼓舞しながら、最後までやり遂げることが出来ました。

子ども達が考案した「お米クイズ大会」は会場を巻き込んで大変盛り上がりました。まだまだかわいい錦ヶ丘の子ども達、クイズを出した後に会場の皆さんに挙手をお願いすると、もちろん当てたのは・・

「ぼくのお母さん♪」

ニコニコモジモジしながら当てる姿、嬉しそうに答えて下さったお母さん。会場中がほっこりとした空気で包まれました。

緊張から解き放たれた子ども達。今年1番の最高のどや顔いただきました♪

ジュースで乾杯。よく頑張りました。

次の週に行われたまふぃん上之園での子どもプレゼンを見ました。高学年、中学生を中心とした発表で、原稿を持たず前を見て大きな声で発表する姿を見て、錦ヶ丘にこの子達が何年か経つとこんなに立派な発表が出来るようになるのかもしれない、と子ども達の可能性を大いに感じることでした。

 

【まふぃん上之園の様子】

 

・まふぃんの療育の目的、社会性を育むための様々な活動内容の紹介

・学習支援で取り入れているコグトレのプリント

・プライベートゾーンや人との距離感、生理の対処法など具体的に取り組んだ性教育

・訪問支援について

保護者の皆様にご理解いただけたでしょうか。

熱心に聞いていただき、心より感謝申し上げます。

 

・お米プレゼン

・緊張感のある中、全員が暗記して発表することに挑戦!

・緊張して一瞬頭が真っ白になったけれど、アドリブでカバーしました。

・全員の目標は大きな声で言うこと。

何度も練習したおかげで、みんな堂々と発表することができました。

本番を迎えるまで、高学年の子ども達がプレゼンの資料作り。

お互いに助け合って、写真の挿入や文字の大きさ、吹き出しも書き入れました。

暗記の発表を目指して、何度もみんなの前で発表する練習をし、下級生も「頑張って」「すごーい」と応援してくれました。

当日は、間違えてもいいから堂々とすればいい、練習でできているから大丈夫。みんなで助け合えばいいんだよ、と励まし合いました。

本番で、しっかりと発表出来た子ども達はすごいです。

かっこよかったです!

 

このように、今年度はお米プレゼンを子ども達が発表する場もいただき、大変ありがたいでした。

人前で話すことは、とても緊張すると思いますが、何事も経験をしなければ上達しません。きっと子ども達の自信につながったのではないでしょか。

子ども達の実態を踏まえて、成功するためにどのように支援すればいいのか、私たちも考える機会になったと共に、子ども達の無限の可能性を感じたプレゼン発表でした。

適切な支援を行えば、いろんな事ができるのだと実感しました。

子ども達の緊張感から解き放たれた笑顔は一生忘れません。

 

今年度も職員一同、日々の活動を頑張ってまいりました。

来年度も子ども達の自立・自律のための支援を保護者の皆さまと共に話し合い、地域や学校・保育園等と連携を図りながら頑張っていく所存でございます。

令和3年度も大変お世話になりました。

 

4月からは新体制でまふぃん・まふぃん錦ヶ丘スタートいたします。

今後も、どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

まふぃん 末吉

まふぃん錦ヶ丘 吉村

 

おさんぽ(錦ヶ丘)

すこし前の児童発達支援、就学を控えた子どもたちはおさんぽの活動を行いました。

今回は、まふぃんから小学校まで歩いて行き、校庭にも入らせて頂きました。

信号や車に気をつけて歩いたり、大きな小学校に実際に入ってみることで、年長さんは「もうすぐ小学生になるんだ」と、就学への意欲が高まったようです。


○出発前

年長さんに「今日は小学校に行くよ」と伝えると

「〇〇くんの小学校でしょ」

との返答。

あなたも入学するんだよ〜!

他の子にも声をかけると、

「知ってるよ!小学校の中に入るんでしょ」

と、準備万端!

でも実は、去年小学校へのおさんぽをした時は大きな校舎や校庭を見るのもドキドキして、門のそばに植えてある花しか見れませんでした。

今回は中に入ることができるでしょうか?


○交通ルール

出発の前に交通ルールの確認をしました。

歩く場所はどこ?

信号がこの色になったら…?

クイズ形式で確認していきました。


○出発

少しドキドキしながら、おさんぽに出発!

先程確認した信号や横断歩道も沢山あります。

先程のクイズに答えてくれた子ども達も、実際に歩くと、交差点や狭い歩道では少し戸惑ってしまうことも…

「どっちの信号を見ればいいの?」

「白い線ないよ」

このような「どうしよう?」もその場に合わせながら進みます。

信号を渡る時には、

「右.左.右を見て、車が止まっていることを確認してから渡る」

きちんと止まって、安全を確認してから渡りました。

信号を見たり、車を見たり、急いだり、止まったり…やることがいっぱい!


○学校

やっと学校に着きました!

大きな校舎に校庭…中に入る事ができるかな?と思っていましたが、みんな止まらずに入る事ができました。

でも、少し緊張している様子、少しずつ歩くスピードがゆっくりになっていきます。

そこで、「飼育小屋があるよ」と声をかけると、中のニワトリに興味津々の子ども達。

飼育小屋には小学生の描いた絵も飾られていました。「上手だね」「何で描いたのかな?」

緊張も緩んだようで、そこから、校舎の近くから大きな校庭やあきにれの木、楽しそうに過ごす小学生のお兄さんお姉さんを見ることもできました。

遠くから「こんにちは」と声をかけてくれるお兄さんに、負けない元気で「こんにちは!」と返す事もできた年長さん。

なんだかすっかりお兄さん、お姉さんに見えます。


今回、子ども達と一緒に歩いてみて、同じ目線になってみると、自分の目の前を通る車がとっても大きく、速く感じ、目線が低いだけで、こんなに違うのかと驚いてしまいました。

また、子ども達は大人に比べて視野も狭い為、危険を回避するには慎重な安全確認や、落ち着いて行動する事が大切です。

これまでに、まふぃんで行っている運動遊びの中でも経験を積んできました。

合図が出てからスタートする事や、勢いに任せて行くと失敗してしまう事。このような体験を積み、子ども達は危険の予測や身体の使い方、慎重さ等が身に付いてきました。

もうすぐ4月、桜の花や菜の花が綺麗に咲いています。

ぜひ、ご家庭でも通学路をお子さんと一緒に歩いて、通学路の確認をしてみてください。

危ない箇所や、子ども110番の家などの場所、近所のお友達も確認できると安心ですね。

まふぃんでも、下校時に近くを通る子ども達を見守っています。

ピカピカの大きなランドセルを背負って、子ども達が楽しく安全な小学校生活を過ごせますように。

 

岡田

一緒にできるかな?(錦ヶ丘)

まふぃんでは「音楽遊び」としてリトミックやわらべ歌を取り入れた活動を行っています。

音のリズムに合わせて動いて遊び、周囲の友達と音楽やリズム遊びを通して一緒に動いたり踊ったりしながら自然と友達と触れ合える活動となっています。

 

まふぃんに来ている子達の中には周囲の人と関わるのが苦手な子もいます。

「一緒に遊びたいけどどうしたらいいのかな」

「他の子と遊ぶと自分の好きな遊びができない」

など、理由は様々だと思います。

しかし、不思議なことに音楽を通して関わるといつもよりも抵抗なく関われることも多いんですよね。

 

そこで今回は、わらべ歌遊びを通して

『周囲の人や環境に合わせながら一緒に遊ぶことができる』

をねらいに、関わり方が苦手な子にアプローチした活動の紹介です。

 

 

♪「なべなべ そこぬけ」

「なべなべ そこぬけ そこがぬけたら かえりましょ」

 

歌に合わせて二人で手を繋いだままくるっと回転するこの遊び。皆さんも一度はやったことがあるのではないでしょうか?

一見簡単な遊びのように思えますが、二人の動きのペースが違ったり相手の動き方を考えずに回転しようとすると上手くいかないので、必ず相手に合わせる必要があります。

2人で一緒に回ろうとしますが…

「あれ?向きが違う」

なかなか上手く回れません。

すると年上の子が年下の子に合わせながら手を大きく上げてくれる姿が見られました。

普段は関わりが少ない子ども同士でも、相手の動きを感じながらお互いの動きに合わせて回転することができました。

 

♪「かごめかごめ」

「かごめ かごめ かごのなかのとりは いついつでやる

よあけのばんに つるとかめがすべった うしろのしょうめんだあれ」

 

オニとなる子を囲んで皆で輪になり歌を歌いながら周りを歩きます。歌が終わった時にオニが後ろにいる子を見ないで当てる遊びです。

うしろにいる子は当ててもらいたい!オニの子は誰だか当てたい!

歌が終わった後にオニのうしろになった子が

オニに分かりやすいように

「だーれだ⁉」

と問題を出します。しかし、顔が見えない分、すぐには答えが出てきません。

 

「うーん」と。

 

しばらく考え、難しそうな表情を浮かべ・・・。

頭の中で友達の顔と名前を見事当てられたらお互いニッコリ。

当てることができた嬉しさと、当ててもらった嬉しさが重なって二人の気持ちが通じ合う様子がよく分かりました。

ただ周りに合わせて動くだけでなく、その中で『嬉しい』『楽しい』が共有できたことでお互いの気持ちに触れることもできたように思います。

 

これから就学や進学、そして将来社会に出て、周囲の人と話し合ったり協力して物事を解決したりする場面はたくさん出てくると思います。

しかし、

・クラスで係り活動を決める時に自分のやりたい係りがないから話し合いに参加しない

・会社で同じプロジェクトを進めていても、相談せずに一人で資料を作っていく

など、周囲の人と距離を置いたままで物事は上手く進んでいくでしょうか?

 

まだ社会性を学び始めた頃だからこそ、遊びを通して行動や考え方の違うお友達と関われる環境(遊び)を整え、相手の気持ちや行動に気づいて自分の意見を伝える経験を養っていきます。

「そんな方法があったのか!自分もやってみよう」と多様な考え方を知って行動したりすることは、これからの対人関係を良好にしていく助けになると思います。

 

わらべ歌やリトミック以外にも友達との社会性を広げる遊びがたくさんあります。ぜひ他のブログもチェックしてみて下さいね。

 

 

まふぃん錦ヶ丘

保育士 今屋

新聞紙遊びを通して育む社会性

新聞紙を使った活動は、まふぃんが大事にしている活動の一つです。

まっさらな新聞紙の感触は、するするしてとても心地良いもの。それが折ったり曲げたりするうちにどんどん感触が変化していきます。

それらの感触を十分に感じる経験と共に、まふぃんでは、「新聞紙遊びを通して社会性を育てる」ことも、ねらいにしています。

ちょっと文面だけではわかりづらいですよね・・・。

そんな活動の様子を今回はご紹介します!

 

【指示を聞く力】

みんなが丸い円になって・・・何が始まるのかな?

スタッフは短い言葉で指示を出します。

「半分に折ってね」

これを繰り返していきます。

集中して聞くことが苦手なお子さんが、話す人に注目して指示を聞くことできるようにすることがねらいです。

幼稚園や学校の場では、人の話を聞いて行動する場面がたくさんあります。

もう知ってるよ!と思って、指示を聞き逃したり、自分のペースで折り進めるお子さんは、違う折り方になってしまいます。

そんな時は、「よく見てごらん」と声掛けして軌道修正。

せっかちだったお子さんも、最近では、見通しが持つことができスタッフの折り方を確認してから折り始めることができるようになりました。

 

学校の集団生活や大人になって仕事をする場面では、指示を聞いて行動することだらけです。

その大事な「指示や話を聞く力」を活動を通して積み上げていきたいと思います。

私たちも子ども達にはっきりと伝わるように、「短くてわかりやすい指示」を出すことがポイントになります。

メリハリのついた言葉選び。子ども達のやる気を引き出す言葉かけ。

いつも考えながら取り組んでいきたいと思います。

 

【感情のコントロール】

 

次は宝探しの様子です。「スタート」の言葉でゲームが始まります。

新聞紙ボールの中に入った宝物(スーパーボール)を見つけたくて気持ちはうずうず。

合図の前に手が伸びてしまう子も。

よ~く聞いて・・・

「スタート!」

制限時間内に見つけることが使命です。

後、5秒・・・4,3,2,1、ハイ終わり!

 

ここも、指示を聞いて行動する場面です。

始めと終わりのメリハリが大事。

「もっとしたいよ」「見つけられなかった・・・」

その気持ち、わかるよ・・・悔しかったんだね。もっとしたかったんだね、と共感します。

 

それでも思いがあふれてきたA君、涙がこぼれてしまいました。

 

 

「また今度見つけようね」

の声掛けで気持ちを切り換えたA君。

終わりの挨拶もきちんと参加できましたよ。

 

このような活動を1年間繰り返し行う中で、待つことや行動や勝ち負けの感情のコントロールができるようになりました。

幼稚園という、大人数の集団の中では、思い通りにならないことや場面はたくさんあることでしょう。

気持ちが崩れても良い、怒っても良い、けどそこから気持ちを自分で切り替えられる力(レジリエンス)があればきっと次も挑戦していけるのではないでしょうか?

それがまふぃんの育みたい自立・自律への1歩だと思います。

 

今回は新聞紙遊びを通した社会性について触れました。

「感触遊び」だけでなく「社会性」というキーワードも皆さんに伝えられたかと思います。

 

次回は、放課後等デイサービスでの「新聞遊びを通して社会性を伸ばす活動~放課後等デイサービス~」を紹介したいと思います。

小学生になるとねらいや活動の組み立て方も違ってきます。どのようなことを具体的な目標にして、そのひとつ先のステップに到達できるようにするのかなど実際に行っている活動を参考しご説明致します。

次回をお楽しみに!

 

末吉

 

 

 

 

「食」(錦ヶ丘)

まふぃんでは給食提供を行っていませんが、児童発達支援・放課後等デイサービス共におやつの提供を行っています。

児童発達支援では、寿草さんから取り寄せている無添加のおやつ。

放課後等デイサービスでは、ニコニコ畑さんの無農薬の玄米と白米のおにぎり。

毎日食べる食品から子どもたちの体が作られている、ということを大切にし子ども達にはこのようなおやつを提供しています。

こども園錦ヶ丘、錦ヶ丘保育園では材料や調理方法にこだわった給食を提供しています。

こども園給食ブログ♪
保育園給食ブログ♪

 

毎朝、子ども達をお迎えに行くと給食室からお出汁のいい匂いが漂ってきます。まふぃん職員は子ども達のおいしそうに給食を食べる姿は毎日見てはいるものの、実際に食べたことはありませんでした。

私の頭の中が「給食食べてみた~い!」でいっぱいになっていた頃・・・

 

保育園の建て替え工事に伴い、まふぃん横に保育園仮園舎が建ち給食室もお隣にやってきたことから、まふぃん職員にも給食を出していただけるチャンスがやってきました!

 

この日のメニューは「魚の味噌煮」「春雨サラダ」「豆乳汁」。

写真だけでもよだれが出ちゃいますね。

 

味が美味しいのはもちろん、食材一つ一つ、作る工程にまでこだわっている錦ヶ丘の給食。

もっと大人の私たちが「食」について関心を持たなければならないと感じさせられます。

 

残留農薬、遺伝子組み換え・・よく耳にします。

1月に法人の合同研修で「食の安全を守る人たち」の映画を鑑賞し、栄養士さんから錦ヶ丘での給食への取り組みを教えていただきました。そして、給食室職員が食の面から子ども達の心と体を守っている熱い思いを聞くことができ心を動かされました。

詳しくはこちらから・・https://yoshii.ed.jp/article_22148.html

 

私事ですが、食べ盛りの部活男子がいる我が家ではついつい、「質より量!」「手間よりスピード!」な食卓になってしまいがちです。しかし、この研修を受け美味しい給食を食べてから、買い物の際に有機野菜や国産の文字を探していたり、食品表示に目を向けたりと自分の意識が変わってきています。

子ども達の健やかな成長を願う大人として「食」についての知識を持ち、それをまた子供たちに美味しいご飯を囲みながら「食の安全」として語り継いでいくことも重要な役目であることも感じています。

 

 

ふと、〇十年前の自分が子供だった頃の給食のことを思い出しました。

家のよりも甘くておいしいカレーライス。マーマレードジャムが苦手でこっそりポケットに入れて持ち帰ったこと。残りのデザートじゃんけんに本気で挑んだこと。

大人同士の会話でも子供のころの給食の話題ってすごく盛り上がりますよね?

給食のにおいや食器の感触、隣に座っていた子や景色までフッとよみがえってきます。

 

きっと錦ヶ丘の子どもたちは大人になった時に「私たちが食べていた給食はね・・」と自信満々で語りながら、給食室から漂うお出汁のいい匂いを思い出しているかもしれませんね。

 

まふぃん錦ヶ丘 児童発達支援管理責任者 吉村

 

 

園や学校と連携した支援を(保育所等訪問支援)

3月に入り、今年度も残り僅かとなりました。この1年、様々な活動をし、支援を行ってきましたが、どの子も成長している姿が見られ、嬉しく感じています。

さて、今回はまふぃんで行っている事業の1つ”保育所等訪問支援”について紹介します。

概要については以前もブログ内で少し触れましたが、今回は保育所等訪問支援を通じての変化についても話をしたいと思います。

 

保育所等訪問支援とは


こども園や保育園、小学校等、子どもが通っている施設に職員が訪問するサービスです。

子どもの姿は大集団、小集団など環境に大きく左右されることが多々あります。

「まふぃんの中では大丈夫だけど、こども園や保育園ではちょっと・・・」

という話も保護者の方、学級担任からもよくあがってくる内容です。

それもそのはず、療育施設とこども園などでは携われる職員の数が圧倒的に違います。

 

ですが、対応の仕方をできるだけ統一化することだけでもこどもの行動は確実に変化します。

保育所等訪問支援ではひとりひとりの特性をしっかりと把握し、適切な効果のあるアプローチを他機関と連携しながら模索していきます。

 

事業内容

1:活動や授業を参観し、大きな集団での様子を確認する。

2:担任教諭と情報交換をし、子どもの支援について話し合う。

3:継続した訪問を行いながらモニタリングと再アセスメントを繰り返す。

 

冒頭でも書いた通り、大きな集団(園や学校)と小集団(まふぃん)とでは、こどもの様子が違う事がある為、それぞれの視点から見た子どもの姿を伝えています。

普段の様子(対人面・集団行動・学習面など)を見る事で、子どもの成長している部分や課題を把握します。また、現状を確認する事で、今どのような支援が必要なのかを考え、まふぃんの活動に反映させています。

 

例えば、まふぃんで指示を聞ける子どもが、20~30人のクラスになるとなかなか指示が通らない等、情報交換を行う中で知りえる事が多くあります。

このように、お互いの様子を把握する事で、子どもの課題がどこなのか共通認識する事ができます。

他にも、子どもの支援について話し合い、その子がより良いサポートを受けられるようにしています。

 

今年度は、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、なかなか保育所等訪問支援が実施できませんでしたが、以前は保護者の希望に応じて行いました。

その様子をお伝えします。

 

Aさんの支援


現在小学校に通っているAさん。友達の事は好きですが、自分の思いが通らないとつい怒ってしまう事があります。学校に訪問した際も、友達と上手くいかず、ケンカに発展する場面も。

その為、担任教諭とは、対人面に対する支援の在り方について話し合っていきました。

友達とのトラブルが予測されるA君は気遣いのできる友達、A君に合わせることができる友達といつも同じグループになります。

ですが、そのままでは社会性は学べません。

 

相手が合わせてくれるだけでなく、ある程度自分も相手に合わせることを学習しなければ中学校になった時、高校生になった時、就職した時、困ってしまうのはA君です。

 

「思い通りにならない経験もする事で、我慢や人との関わり方を少しずつを学べるようになりますよね」

 

先生とも協議の結果、敢えてトラブルになる子ともグループになる経験を重ねました。(先生が必ずそのグループにつく)

その後も、担任教諭と連携し一貫した支援を行った結果、少しづつではありますが我慢ができるようになってきました。

まふぃんの支援だけではなく、学校とも一緒に連携を行ったことによって、支援の効果を最大限に引き出せたのではないかと改めて感じ、保育所等訪問支援の素晴らしさを実感しました。

 

今後、新型コロナウイルスが落ち着いたら、保育所等訪問支援を再開し、子どもにより良い支援ができるように、園・学校と密に連携を行っていきたいと思っています。

ご希望がありましたら、職員にご連絡下さい。

 

まふぃん上之園 亀澤