お知らせ

2023.08.16

ブログまふぃん(上之園)

考える、話し合う力!~命を守る方法って?~

先月末、放課後等デイサービスの子ども達と「被災した際の行動」について話し合いを行いました。

「ゴミ捨て場から出火した場合」と「大雨で甲突川が氾濫した場合」の想定で「どうやって命を守るか」をテーマに、2チームに分かれ子ども同士で話し合ってもらいました。子ども達は、とても真剣に意見を交わし合い、相手に自分のイメージが伝わりやすいよう図説を交える事もありました。

子ども達が主体的に考え、相手に合わせた伝え方を選ぶ姿が、職員にとっても嬉しく思う活動でした。

 

【何故、話し合いなのか】

数ヶ月に1回程度、まふぃんでは避難訓練を行っています。子ども達は、大人の指示をしっかり聞いて手早く避難ができています。

避難行動で有名な「おさない・かけない・しゃべらない・もどらない」は完璧です。

しかし、放課後等デイサービスの子ども達は小学生や中学生!自分達でお買い物や遊びに出かけることが増えて来る年齢です。

被災した際に、学校やまふぃんにいるとは限りません。頼れる大人が周りにいない時、どうしたら良いのか分からず避難できなかったら……危険な場所に向かって避難してしまったら……考えると、心配になりますね。

そこで、今回は「被災した際、自分で考えて避難する力」を目標に、「こんな時、どうやって命を守る!?話し合ってみよう」と呼びかけました。

今回の話し合いの目標は上記の通りですが、更に大きなねらいがあります。

まふぃんに来ている子ども達の中には、学校生活の中で上手くいかないと感じた時に落ち込んだり、怒ったりする子もいます。子どもにとって「上手く出来ない!うまくいかない!」は、大事件です。しかし、一方的に落ち込んだり怒ったりを繰り返していると、学校で友達関係が上手くいかず困ってしまいます。

そこで、話し合い活動の中で上手く自分の意見が通らなくても「まあいいか」「大丈夫、次がある!」と気持ちに折り合いを付けることを、大きなねらいに定めました。

このねらいを達成するために、職員と打ち合わせて下記のようなちょっとした工夫を行いました。

 

【ちょっとした工夫】

その場で適当にチーム分けするのではなく、事前の打ち合わせでチームメンバーを決めました。

前述したねらい「自分の意見が通らなくても気持ちに折り合いをつける」場面を引き出すため、意見をお互いに主張し合うメンバーを意図的にひとつのチームにまとめました。

活動中、苛立っている子に対して「こうしたら?」と早々にこちらから答えは出しませんが、一旦その感情は「悔しいね」と受け入れるようにしました。もちろん、どうしても困っている時、説明が必要な時は職員からフォローします。また、ぐっと堪えて意見を受け入れたり、伝わるように言い方を工夫した時は「その言い方分かりやすいね!」とすかさず認めるようにしました。

 

上記は、今回の活動だけでなく普段から取り組んでいることでもあります。

 

【話し合いの様子】

●チームA「ゴミ捨て場から出火した場合」

そもそも、ゴミ捨て場ってどこ?小さい火だったら、消火器で消せるんじゃない?え、消火器ってどこ!?

と、スタートと同時にたくさんの疑問が湧き出た子ども達。一人の疑問点にしっかり耳を傾け、それに対して答えたり、その疑問に答えようと図説したりと真剣でした。

いつもの避難訓練をイメージして、「玄関から逃げよう」と言う子に対して、「ゴミ捨て場側だから、火が来てて危ないよ」と火の様子がイメージ出来ている子からの返答。言われた子は、しばらく考えて、「確かにそうかも…じゃ、どこに逃げよう…」と答えていました。

年齢も性格も違う子ども達。お互いの意見を真っ向から否定することはなく、「僕はこう考えたけど、あなたはどうですか?」と尊重しながら話し合えている姿が、素敵でした。地下室にこもって火が消えるのを待つ案も出ましたが、地下室も熱くなって辛いかもしれないとのことで、窓から共研公園まで避難することに決まりました。

 

 

●チームB「大雨で甲突川が氾濫した場合」

こちらのチームは、6年生と3年生、1年生の3人組でした。6年生の男の子が、低学年の二人にどう伝えたら自分のイメージが分かりやすいか工夫をこらしていました。具体的には下記の通りです。

・ゆっくり、簡単な言葉で話す。

・図説で水の流れや避難ルートを書き出す。

・「わかる?」と確認を取る。

相手の立場に立った気遣いを自ら出来る姿、すてきですね!

年長者としてのリーダーシップを発揮してもらうことを密かなねらいとして、このようなチーム分けにしていました。

リーダーとして頑張ってね!という励ましも事前に行い、ねらい通り一生懸命頑張ってくれました。

 

 

今回、子どもたちが感情をコントロールしながら、自分たちで考え話し合うことができたのは、普段の支援の効果が出ているのだと思います。

今後も様々な活動を通して、一人一人が学校生活や社会生活で困らないよう細やかな支援に取り組んでいきます。

 

櫻田

お問い合わせ

児童発達支援事業所まふぃんのウェブサイトにお越しいただき、誠にありがとうございます。 当施設に関するお問い合わせは、お電話にて受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

まふぃん(上之園町)

TEL 099-250-9361

受付時間/9:30~18:00 ※日・祝を除く

まふぃん錦ヶ丘(吉野町)

TEL 099-210-7840

受付時間/9:30~18:00 ※日・祝を除く

塔ノ原福祉会の採用・求人情報
私たちと一緒に楽しく真剣に働きませんか?採用情報はこちら