お知らせ

2019.04.11

ブログまふぃん(上之園)

職員研修(まふぃん)

10日の午前中に職員研修がありました。

新しい職員も増えたことから、今回は「発達障害」の基礎的概要を確認しました。

発達障がいの子どもには、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動性障がい(ADHD)、学習障がい(LD)と大きく分けて3つの診断が出る場合が多いです。

 

・自閉スペクトラム症・

毎日同じ過ごし方ができないと、不安になる。相手の表情を読み取る事が難しい。冗談が理解できないなど

 

・ADHD・

物をなくすことが多い。集中して人の話が聞けない。ずっと待つ事が難しいなど

 

・LD・

「読む」「書く」「計算する」などの特定の分野の学習が苦手

 

まふぃんでは診断が付いていても、いなくても療育的アプローチにより、発達の課題や特性に働きかけます。

 

私が出会った3歳児のお子さんの話をしたいと思います。

初め来た時は、オウム返しと1語文が見られ、じっと座るのが難しいお子さんでした。しかし、1年たった今では2語文になり、その場に即した行動をとったり、双方向のコミュニケーションがみられるようになってきました。

 
お子様自身の成長はもちろんですが、療育活動でもこのような変化を後押しするための工夫を数々行ってきました。自由遊びでは友だちと多く関われるような環境を準備しました。ただ自由に遊びまわるのではなく、子どもが自然に友達を意識しながら遊べるような、そしてちょっと小競り合いも起こるような設定を敢えて意図して作りました。職員はもめ事が起こっても止めないで見守ってきました。(もちろん気持ちがたかぶり手が出てしまいそうな時には止めます)
 
人気のある遊具には順番待ちの渋滞をする事がよくあります。そのお子さんは自分が何度も遊びたかったのでしょう、怒った顔で友達を押しのけようとします。このような「何かをしたい」気持ち、それが通らず「怒ったり悲しくなる」気持ち、それから嬉しい気持ち・楽しい気持ちなど感情が動くときが、言葉を出すきっかけに繋がっていきます。

 
この3歳児のお子さんも友達とのかかわりを通じて感情が動いたことで、「いやだ」「ダメ」という言葉を出すところから始まり、その後活動を通じて「好き!」「楽しい!」「やる!」「できた!」というプラスの発語も見られました。

 
また、まふぃんでの運動遊び中、こどもたちは自分の順番が来るまで座って待ちます。ただ職員が「待っててね」と言葉をかけるだけで待てればお子さんも苦労はありません。どうしてもやりたい!という気持ちと、順番をまたなくちゃ、という気持ちの間で必死の葛藤をしている姿を見ることがあります。最終的に、自発的に座って順番を待つことができるような仕掛け・工夫をするのが職員の力量です。

 
子どもは、おかれた環境や大人の働きかけにによって大きく変わることができます。お子さんたちが、日々変わっていく姿、「できたよ!」と目を輝かせて伝えてくれるその姿を間近で見るたびに、私たち自身が学び続け向上し続けなくてはいけないのだと肝に銘じております。

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