『待つ』ことができる(錦ヶ丘)

今年度も半年を過ぎ、4月はまだ落ち着かない様子だった子達もできることが増えてきています。

 

その中でも、子ども達が『待つ』ことができるようになってきていると感じています。

ひとことで『待つ』と言っても、『順番を待つ』『姿勢よく待つ』など、いろいろな『待つ』があります。

簡単なことに感じますが、この『待つ』ことは、就学までに身につけておきたいとても大切なことの一つです。

 

例えば、

発表の順番が待てなくて、集中が切れてしまったら?

授業が終わるのが待てなくて、教室を飛び出してしまったら?

授業を受けて身につけてほしい学習になかなか向かえないかもしれません。

こんな風に、学校に入学した後は、今以上に『待つ』場面が増えていきます。

 

今回は、運動遊びを通して、

『期待を持ちながら、最後まで姿勢よく待つ』

をねらいに、子ども達の『やりたいから待つ』を引き出す活動を行いました。

 

いつもの運動遊び

まずは、くぐる、わたる、よじのぼる動きを中心に、いつも通りの活動を行っていきます。

トンネルくぐり、椅子渡りなどの基本の流れをに取り組んだ後に、少しだけ難しい道具を出していきます。

そうすることで、職員が声をかけなくても

『難しそう…でもやってみたい!』⇒⇒⇒『呼ばれたいから姿勢よく待つ』

という変化が表れます。

 

そこで職員も、子ども達の行動や気持ちの変化をキャッチし、姿勢よく待っている子から呼んでいきます。

呼ばれた子も、自分が呼ばれた理由を理解し、次に向けてまた姿勢を整えていく姿が見られました。

 

さらにここで、あえて年長の子ほど、最後の方に呼ぶようにしました。

「もうちょっと待てるかな?」

と聞いてみると、自信満々の顔で頷いてくれる子ども達。

ただ待つのではなく、こうした声掛けから、やりたい気持ちが刺激されます。

待てる時間が長くなったことで、活動に集中して参加できる時間も伸びてきました。

最後に呼ばれた子は、みんなに注目される中、堂々と取り組み、やりきった後も姿勢よく座り続けることができました。

 

いつもと違う運動遊び

活動後半に、いつもよりちょっと傾斜をつけた道具、そして、久しぶりに押し入れを使って遊びました。

「これはちょっと難しいよね~」

というと

「できる、できる」

と話し、姿勢を整えて待つ子ども達。

初めの方に呼ばれた子は、ちょっとドキドキしながら挑戦し、やりきった後も次の子がどんな通り方をするのか気にして、姿勢を整える姿が見られました。

そして、呼ばれるのを待っている子は、自分の姿勢を整え、ひそかに“いつでも呼んでいいよ”のサインを出し、自分の番が呼ばれると真剣な表情で頑張ってくれました。

台に手をかけてよじ登るのは大変そうでしたが、それでも誰一人「できない」と言わずに最後までやり切りました。

何より、やりたいから待つこともでき、挑戦してやり切ったことで成功体験=自信を高めることもできました。

 

学校に入学するまでに、45分完璧に座り続けましょう!…とは言いません。

でも、先生の話を聞いたり、遊びや発表の順番を待つ事ができたりすると、自分も相手も気持ちよく過ごせるのではないかと思います。

周囲が「待つんだよ」と言わずに、『いつの間にか待つことができた!』を目指して、また活動を計画していきます。

 

まふぃん錦ヶ丘

今屋

おばけやしき(錦ヶ丘)

先日、保育園年長さんが自分達で準備・開催したおばけやしきに、まふぃんを招待してくれました。

招待状だ~!!

年長さんから直接お誘いしてもらって大喜びの子ども達!

今回、児発・放デイそれぞれ、ワクワクした気持ちで参加させていただきました。

いつもとは違う場所での活動でしたが、きちんと並んだり挨拶する姿、「ありがとう」を伝えようと勇気を出す姿など、いつもとは違う場所でがんばる姿も見ることができました。

 

〇法人内での交流が賑やかに行われているまふぃん錦ヶ丘

最近、まふぃん錦ヶ丘は法人内での交流が盛んになってきています。

お手伝い隊では、子ども園やアフタースクールからのお手伝い依頼が来ると、やる気いっぱいで、電話対応やお手伝いを頑張っています。

カカシデザインのコンテストやハロウィンカカシNo1投票など、子ども園・保育園の子ども達にも協力してもらったりしながら、一緒に楽しく活動に取り組んでいます。

 

ハロウィン風に変身させて玄関口に飾っていたカカシのフォトスポットには、保育園の子ども達が遊びに来てくれました!

このような交流の場を楽しみながら、子ども達は電話での受け答えや部屋への入り方、伝え方や聞き方など、色々な事を学んでいます。

〇おばけやしきに行ってみよう!

児発の子ども達と、出発前におばけやしきの過ごし方の約束をしました。

それから…遊ばせてもらった後はどうしようか?すると、子ども達から「ありがとうを言う」「お礼する」と手が挙がったので、2人に代表でお礼を伝えてもらうお願いをしました。

出発前にみんなの前で練習すると、大きな声で「ありがとうございました!」と言う事ができた二人です。

 

がんばるぞ~

おばけやしき前の廊下には、保育園の他のクラスのこども達や職員が沢山いました。少し落ち着かなくてぴょんぴょん飛び跳ねてしまう事もありましたが、声を掛けると約束を思い出してきちんと並ぶことができました。

部屋の中は暗く、年長さんのお友達が至る所に隠れて驚かせてきます。

足の裏にぐにゅっとした感触があったり、ソファの上に人形に化けた年長さんがいたり・・・いろんな仕掛けがいっぱいで、子どももおとなもびっくりすることだらけでした。さすが年長さん…沢山の仕掛けや、雰囲気作り、とてもすごかったです。

さて…児発の子ども達も、おばけやしきを楽しんだ後に代表2人とお礼を言いに行きました。

おばけやしきの扉を開けて、薄暗い中でしたが、2人とも「ありがとうございました!」と力強く大きな声で言うことができました。

すると、おばけ役の子ども達からも「こちらこそありがと~」「ありがとー」と、手を振って返事を返してくれました。

これには2人もびっくり!でも、手を振り返してとても嬉しそうに応えていました。

 

〇まふぃんの外での活動

交流の活動の中には、いつもと違うところでも落ち着いて過ごす、話を聞く等、まふぃんの中だけでは経験できない事が沢山あります。

今回は「みんなの代表となる」という大切な経験もできました。

まふぃんの活動は10人の少人数です。その活動の中で人前に立つことや、みんなの見本をしてもらう練習をすることで、少しずつ自信をつけてまふぃんの外でもその力を発揮できるようになってほしいと思います。

今後もこのような機会を大切にして、子ども達の意欲や自信を育てていきたいと思います。

カカシにお手伝い隊におばけやしき、これからどんな交流ができるでしょうか?

子ども達から出てきた発言やつぶやきをみんなで深めていき、まふぃんからも楽しい事を発信していきたいと思います。

 

 

まふぃん錦ヶ丘 岡田

みんなの憧れの存在(錦ヶ丘)

ある日の放デイ自由時間

高学年のA君が・・・・

 

「ねえ先生、火起こししないの?」

 

と聞いて来ました。

 

今年、十五夜の日のおやつにまふぃんではみたらし団子を作って食べました。

その時に、「これをバーベキューコンロで焼いたら美味しいかもねー!」

 

とみんなで話をしていたのを覚えていたようです。

 

以前からA君に火起こしをしてもらっていたこともあり、自然とみんなの間で

 

【A君は火起こし担当】

 

となっているのをしっかり本人も自覚していたんですね。

 

A君が火起こし担当になるまで・・・

 

A君はまふぃんに来た頃は、恥ずかしい気持ちや自信がなく、自分から発信をしたり、発表する事も苦手でした。

そんな高学年のA君に去年から火起こしをお願いする事になりました。

 

火起こしをする時は、皆で何かを焼いて食べる時なので、火が起こらないと大変!責任重大なんです!

A君が起こしてくれた火のおかげで皆魚を焼いたり、お餅を焼いたりすることが出来ます。

 

着火剤は使わずに火を起こすにはどうしたらよいか?

その為には何が必要なのか?

事前に調べるのも担当の大事なお仕事です。

積み木を使った予行練習から本番⇩     

それでも始めは中々上手く行きませんでした。それでも何とか初めて成功したのが去年の秋でした。

火起こし担当になると・・

元々自信がなかったり、目立つことも苦手なA君にお願いすることで、

「誰かの役に立てた」「責任を持って最後まで出来た」と言った経験を積み、自信をつけるきっかけになって欲しいと私たちは思っていました。

火起こしをしていると、

「A君頑張れー!」

 

火起こしをしている様子を他の子ども達が見学します。

 

「いいなーぼくもやりたいなー」

 

火を扱うちょっぴり大人なA君に尊敬の眼差しを送る子ども達もいます。

あまり表に出る経験が少なかったA君が一目置かれる存在になっていきました。

 

この火起こしをきっかけに、まふぃんのお米プロジェクトで代表を務めたり、お手伝い隊で外部へ出て話をしたりする機会も増え、只今急成長中のA君です。

準備から火起こしは正直とても大変な作業です。

みんなに先に食べてもらって、自分は次の団子を焼いていたり、

「片付けもしっかりやらなきゃ」と他のみんなが活動中でも最後までしっかり片付けていたA君でした。

きっとこの皆の笑顔がA君が頑張れる一番のきっかけになっているのかもしれませんね。

 

次は教える側になろう!

「A君さ、火起こし後継者誰が良いとおもう?」

 

帰りのまふぃん号の中でA君に聞いてみました。

 

「ええー誰でもいいけど・・・○○君とか○○君とかなら出来るかなぁ。」

 

ちょっとこの人になら任せられるかな?と思っているお友達の名前が何人か出てきました。

来年からはいよいよ中学校進学のA君です。

責任を持って1つの事をやり遂げる。そしてそれを通して周りから頼られる存在になることが自信へと繋がってきています。

次は「教えて貰う」から「誰かに教える」経験をする中で、A君が相手に伝える力をつけてくれればいいなと思います。

さて、後継者は誰になるのかな?

 

まふぃん錦ヶ丘 日髙

千歯扱き体験(錦ヶ丘)

スズメと知恵比べしながら、鎌での稲刈りをし、無事に陰干しを終えたまふぃんバケツ稲の稲束。いよいよ脱穀です。

昨年は、櫛やプリンカップなどを使い、どうしたら効率よく脱穀できるのかを考えましたが、

今年は強い味方が…。

それは、「千歯扱き」!

千歯扱き(せんばこき)→たくさんの歯を並べ、穀物を歯と歯の隙間に挟んで引いて脱穀する農具。

 

そして足踏脱穀機

 

足踏脱穀機→踏み板を踏むとクランクによって回転する。稲穂を一把持ち、穂先を扱銅に当てて、回しながら脱穀する。

 

この千歯扱きと足踏脱穀機は、送迎員さんのお宅にあった貴重な物をお借りしました。千歯扱きはなんと江戸時代の物だとか…。

教科書の写真でしか見たことのない貴重な農具が目の前に…。しかも実際に使うことができるとあって、子ども達はもとより職員のほうが大興奮。

優しい送迎員さんは、子ども達が使い易いように台座も作ってくださっていました。ありがとうございます!

 

先ずは、送迎員さんのお手本です。

パラパラパラ…。と、なんとも心地いい音を立てて籾と茎に分かれていきます。

子ども達には、詳しいやり方は敢えて説明せずに「見ててね」とだけ伝えていたので、この農具をどんな風に使ったらいいのか、どうやって稲からもみだけが取れるのかなどに気を付けて、真剣に見ていました。

 

さぁいよいよ自分で育ててきたバケツ稲の脱穀です。どれくらいのお米が収穫できるのか、昨年できなかった保護者に振る舞うカレーパーティーのリベンジができるのか、ドキドキワクワクする様子が伝わってきました。

送迎員さんが脱穀しているときには、簡単に見えましたが、実際に稲束をしっかり握って引っ張ることは、力が要ります。引っ張ることばかりに意識が行くと、握る力が弱まり稲束がバラバラになってしまいました。

 

「すごい!すぐにバラバラになった。」

昨年行った櫛やプリンカップの脱穀に比べると、はるかに効率よい事にすぐに気が付きました。

「昔の人は工夫しながら便利な道具を作ったんだね。」

これも昨年の経験がなければ感じられない事ですね。

千歯扱き体験は、稲を両手でしっかりと握る、足で踏ん張る、引っ張る、重心移動などの運動遊びの要素もたくさん含んでいました。

自分のお米を食べたいから頑張る!

 

まふぃんのバケツ稲は、自分で育てた大切なお米。

脱穀の時に茎に残ってしまった籾も、飛び散ってざるから飛び出してしまった籾も、一粒も無駄にしないようにかき集めましたが…。

えっ。これだけ

たったこれぽっち。ごはん茶碗一杯ありません。

悔しさとも悲しさとも何とも言えない思いがあふれ出てきたようで、涙が出てきました。

この一年生。稲の成長を熱心に観察して一つ一つの成長を喜んだり、優しく稲をなでたりしていた子です。一生懸命育てたのに思うように収穫できなかったからこその涙。これもまた経験を通してこその感情。この気持ち、きっと来年の米作りに生かされますね。

 

自分のバケツ稲を育ててみると、いつも食べているお米はどうやってできるのかや、農家の方の苦労を身をもって知ることが出来ました。

食べ物を無駄にしないようにしようと、言って聞かせたり、見たり聞いたりするよりも、こうした体験から学ぶことのほうがはるかに効果がある事を改めて感じました。

 

さぁ次は精米したブランド米『まふぃん米』で、何を作ろうかな。

子ども達と考えていくのが楽しみです。

まふぃん錦ヶ丘  田尻

バケツ稲作りを通して(錦ヶ丘)

秋が深まり、まふぃんのバケツ稲も収穫の時期になりました。これまでの活動の様子をお伝えします。

前回の様子は→たいへんだ!~お米を守る~(錦ヶ丘)

 

おこめはかせはだれだ

いつも身近にあるお米ですが、稲を育てた経験のある子は少なく、昨年は一年を通して稲の観察をする中で驚きや発見も沢山ありました。今年度は自発的に稲の事を調べたり気が付いたりして欲しかったので、来所してすぐに絵や言葉で書けるように玄関横に紙と鉛筆を設置しました。

 

 

「お米博士」と言うフレーズに飛びつき、2か月後にはこんなにたくさんの気付きがありました。

 

夏休みに毎朝バケツ稲を観察する子や自宅で稲について調べ発表してくれる子もいて、たくさんの子がおこめはかせに認定されました。

 

おもてなし子どもプレゼン

夏休みに学校の先生方を招待してお米のプレゼンテーションを行いました。

テーマは「お・も・て・な・し」!

先生方をもてなしたいという子ども達の思いは、手作りの招待状を自分達で渡すところからスタート。折り紙で作ったネームや座席表、先生方を楽しませるゲームなど、子ども達から「おもてなし」のアイディアがどんどんあふれ出しました。暑い中、いらして下さる先生方へお茶も渡したいと自分たちで買いに行きました。

当日は、受付、部屋に入る間のポートフォリオの説明、座席への案内、お茶出しなど緊張しながらも先生方を温かくおもてなし。バケツ稲の花道を通る時、ドキドキしながらもポートフォリオの説明をし、先生方の質問にもしっかり答える姿が印象的でした。

いよいよスライドを使った説明です。

子ども達に「近くにいるから、何か困ったことがあったら助けるからね」と伝え、子ども以上に緊張しながら見守っていた職員の心配をよそに、子ども達は声の大きさに気を付け、前を見て落ち着いて発表することが出来ました。

また、楽しいクイズ大会にしようと話し合い、場を盛り上げ、和やかな雰囲気の会となりました。

盛り上がった〇×クイズ!

 

発表が終わると、「ドキドキしたけどワクワクしたぁ~」と、ニコニコ笑顔の一年生。

先生方からたくさんのお褒めの言葉をもらった子ども達。この自信が次へのステップになってくれる事と思います。

今回の先生方への発表は、招待した日の利用の子ども達で行いましたが、ポートフォリオやスライドやクイズなどは、子ども達同士で引き継ぎ書などを作成し、自由時間等を使ってみんなで取り組みました。まふぃん全員で作り上げた発表会。

お忙しい中、参加したくださった先生方、ありがとうございました。

 

かかしデザインコンテスト

稲が実ってくると、スズメ対策のために「かかしを作る」ことにしました。

昨年は、自分の意見だけでなく、気持ちの折り合いを付け相手の意見も受け入れるかかし。(お米を守れ!K-1グランプリ!

今年は、自分達の好きなものを作るのではなく、人の考えた絵を形にする、ちょっと責任あるかかしを作りました。(カカシ作りの昨年と今年(錦ヶ丘)

デザインを描いてくれた保育園やこども園の子ども達にお礼がしたいとの意見が出て、コンテストで一位になった子にメダルと冠を作ることになりました。ポスターやメダルの文字は小さい子でも分かるように平仮名で書こうなど、思いやる声が自然に子ども達から上がりました。これも日ごろから保育園やこども園との交流を通しているからの気付き。かっこいいお兄さんお姉さんの姿でした。

メダルと王冠をもらってニッコリ

まふぃんのバケツ稲。稲を育てるだけでなく、そこから枝葉を伸ばして更に体験的な学びを探ります。子ども達がワクワクする学びに繋げるために、職員も子ども達の興味関心に寄り添いながら、アンテナを張り巡らせています。

さて、次はいよいよ稲刈りです。どんな学びがあるのかな?

まふぃん錦ヶ丘 田尻

 

 

園長のつぶやき(錦ヶ丘)

9月のお月見の日。小学生が団子を作っておやつで食べました。こねて丸めて湯がいて、甘いみたらし餡をかけて、それはそれは美味しそうに食べていました。

そんな中誰が言い出したか「今度は炭火で焼いたしんこ団子を作って食べたい!」「いいね!いいね!」と子どもも大人も大盛り上がりでした。すると、まふぃんで何度も火おこしを経験している6年生の男の子が「炭火で焼くなら僕の出番だな~」との小さな声でのつぶやき。

 

この子の小さなつぶやきをしっかりとキャッチした大人たちは、早速しんこ団子作りを活動に組み込み、今回はこの子に完全に火おこしを担当してもらうことにして、大人は見守りに徹することにしました。

炭の置き方、火の着け方、あおぐタイミング。これまでに経験したことを思い出し、黙々と作業を続けます。炭を手で持つと黒くなる、風向きを考えなければなかなか火は起こらない、炭を追加するタイミング・・。手際よく進めていくけれどやはり、一人ではどうにもならない事がでてきます。そんな時にどうしたらいいのか、自分はこの出来事にどう関わっていけばよいのか、自ら考え学び行動に移す力を、火おこしという体験を通して身に着けていっていることを実感した活動でした。

 

まふぃんの療育で大切にしていることの一つに「体験的な学び」があります。

まふぃんでいう体験的な学びとは、例えば買い物体験で支払いを学ぶとか米作りの過程を経験するということとは少し違います。もちろんそれも貴重な学びであることに違いはありませんが、まふぃんではその過程やその出来事に自らどう関わっていくか、その先にある子どもたちの変化のことも「体験的な学び」と捉えます。

 

今回の団子作り、活動の中での団子作りでしたがこの男の子の学びに焦点を当てた活動でした。

火おこしの手順、火の危険や扱いなどは大人が手本となり伝え何度も経験をしながら、時には失敗をしながら学んでいました。「火おこしなら僕に任せて!」と自信を持って周りに発信できるほど。困ったときには「どうしたらいいと思う?」と声を掛け、「友達に頼んでみたら?」とアドバイスをすることもありました。

しかし、今回は大人が見守りに徹することでこの子自身が火おこしに主体的に取り組む姿が見られました。手が真っ黒になることも気にせず黙々と炭を組み、風向きを肌で感じています。着火のタイミングなど分からないことは大人に「これでいいの?」と聞くことができ、なかなか火が起こらず困った時には、少し勇気を出して友達に「ちょっと手伝ってくれる?」と助けを求めることもできました。炭火で焼いたしんこ団子を食べる!というみんなの目的を達成するために、この子が責任を持って自主的に火おこしに関わっていく姿でした。

まさに、体験を通して学んでいく姿です。

 

まふぃんでは週末どこか遠くに出かけたり、大がかりなイベントなどは行っていません。それは、日常にある子どもたちの小さなつぶやきにこそ子どもたちが大きく変化するチャンスがあると思うからです。大人は子供たちの「やってみたい!」をしっかりとキャッチし、子供たちが自ら学べる仕掛けをそっとちりばめます。行動の少し先を見据えた支援を行っていくことにこそ療育の意味があると思っています。今回のしんこ団子作りで改めてそれを感じました。

串にささった三つの団子。経験と自信と勇気かな・・。

子供たちの成長を噛みしめて、大変美味しゅうございました。

 

まふぃん錦ヶ丘 吉村

カカシ作りの昨年と今年(錦ヶ丘)

只今、お米プロジェクトの繁忙期を迎えているまふぃん錦ヶ丘。

小学生の子ども達はバケツ稲の稲刈り等に大忙し。

昨年同様、スズメからお米を守るためにカカシを作っていますが、子ども達にこんな力をつけてほしい。という取り組みの「ねらい」が違う為、子ども達の姿も違う部分がたくさんありました。

お米大好きなスズメたち

 

●昨年…お互いの意見を伝え合うカカシ作り

自分の意見だけを通すのではなく、少し我慢して相手の意見を受け入れる。意見が異なる相手とも話しをしながらよりよい方法を見つけ出す。

そんな力をつけてほしいと思い、グループでデザイン・製作を行い1番を決める「カカシ1グランプリ」を行いました。その為、いろんな意見が出てきてなかなかまとまらず、手直しも多くなり時間がかかりました。そして、出来上がったカカシは個性豊かなものばかりでした。

昨年の詳しい様子は、こちらのブログ「お米を守れ!K-1グランプリ」をご覧ください。

 

●今年…同法人中の交流 & ちょっと責任のあるカカシ作り。

今回は、自分達の好きなものを作るのではなく、人の考えた絵を形にする、ちょっと責任あるカカシ作りをしてほしいと考え、カカシのデザインを子ども園、保育園、おとなから募集し、まふぃん錦ヶ丘の小学生が投票、それぞれ1位になったデザインのカカシを作る「カカシデザインコンテスト」を行いました。

職員の予想では、キラキラしたカカシやおばけのカカシなど、面白そうなカカシに票が行くのではないかと予想していたのですが・・・

投票結果を見てびっくり・・・

職員「なんか、シンプルなカカシに票が集まっている・・・」

多くの子ども達が、シンプルなカカシに票を入れていたのです。

「どうしてかな!?」と思い、投票をする時に、こっそり聞いてみました。すると

「だって、これが作りやすそうだもん」

他の子ども達も

「ちゃんと作れるやつにしないと、絵と違うと描いてくれた子が嫌かも」

など、堅実な考えを持っていました。

昨年、自分たちで作った時は、どんなデザインにするのか、どうしたら目立つのかを一生懸命に考えてた子ども達。

取り組み方によってこんなにも考えや行動が変わるのかと驚かされました。

製作中もイラストと同じように作るためにどうしたらいいのか。と、同じ方向を向いて作っている為、出来上がりまでのスピードも昨年とは段違い。

驚くほどに早く作り上げることができました。早く出来上がったカカシを見せてあげたい。表彰してあげたい。という気持ちもあったのかもしれません。

カカシを持って表彰しにいくぞ~!

 

意見を伝え合い個性豊かなカカシを作り上げた昨年

責任感を持って人の絵をカカシに変身させた今年

どちらも素敵なカカシです。

 

お米プロジェクトについては、またブログなどでご紹介いたします。

まふぃんの近くに立ち寄られた際は、カカシデザインコンテストグランプリに輝いたカカシ達を是非ご覧ください!

 

 

まふぃん錦ヶ丘 岡田

友達への興味から関わりへ(錦ヶ丘)

現在、鹿児島県でも児童発達支援や放課後等デイサービスの施設が増えてきました。

年々施設が増え、その数なんと299ヶ所!事業所が多ければ、特色もそれぞれ違います。

「子どもの個性を伸ばす療育」「身体機能を高める療育」など特色は様々ですが、まふぃんでは子どもの”社会性”を広げる事を一つの目標としています。

社会でうまく生きるための能力を”社会性”と言いますが、その中で必要なスキルが『人とうまく関わる力』。

まふぃんでは、子ども同士の関わりを大事にしています。

では、人との関わりはどのように広がっていくのでしょうか。

親との関わりから友達への興味へ

まず、子どもは親との関わりから対人関係をスタートします。

泣いた時はオムツを替える、お腹がすいた時はミルクをあげる。

このやりとりを通して、人に対する信頼感が芽生えてきます。

これが、人間関係の第1歩です。

 

人への信頼感が芽生えてくると、親以外の人にも興味を持つようになります。

友達の遊んでいる姿をジーッと見つめたり、「何しているんだろう」と近づいたり。

ただ、友達が近づくとちょっぴりびっくりしてお母さんの後ろに隠れて覗き込む、といったことの繰り返しです。

 

まふぃんでは、子どもの年齢や様子に応じて保護者と一緒に活動に参加する事があります。

当時2歳から利用をスタートしたB君もその1人。

初めは、お母さんから離れず、友達の様子を端っこで見ていました。

ですが、遊具を置いてみると興味を持ったのか「そーっと、そーっと」少しずつ近づくB君。友達が近くにいると「ハッ!」と思ったのか、またお母さんの元に戻ります。

 

今度は、B君の近くに遊具を置いてみると「遊びたい」とソワソワ。

ですが、遊具の近くには友達の姿が。遊びたい、でも友達がいる…と葛藤中です。

 

そんな時は、その子の好きな遊びを準備します。

この時、B君が好きだった遊びはボールプール。

テントの中にボールを入れると、「楽しそう!」と思ったのか少しずつ近づくB君。

近くに友達もいましたが、遊びたい気持ちが勝ってお母さんから離れてテントに向かいます。

テントに着くと、中に入ってボールで遊びだしました。友達が隣にいても気にしていません。

しばらく経つと、急に不安になったのかまたお母さんの元へと帰ります。

初めは10秒しか離れられなかったのが、次は1分、3分へと少しずつお母さんから離れて遊ぶ。この経験を重ねていく事で、離れても遊べるようになってきます。

 

初めて保護者から離れることを経験するお子さんの様子は不安がいっぱい。涙が出るのも当たり前です。

そんな時私たちは、抱っこして子どもの気持ちを受容します。

「お母さんがいいよね」「寂しいよね」

と子どもの気持ちを代弁して落ち着くまで抱っこをします。

これを繰り返し行っていく事で「この人はぼくの気持ちを分かってくれる」と安心し、徐々に落ち着いて遊べるようになってきます。

新しい環境や周りの大人に慣れるてくると、今度は友達の側で遊べるように私たちは活動の中でいろいろな工夫をしていきます。

 

子どもの遊びや友達との関りにも段階があります。

①1人遊び

②平行遊び

みんなで同じ遊びをしていますが、1人で遊んでいる状態の事。

③連合遊び

貸し借りができるようになる時期。友達と一緒に遊んでいますが、基本的に自分のしたい遊びが中心。

④協同遊び

役割を分担して一緒に何かを作って遊ぶこと。

 

遊びにも段階があるように子ども達の発達には個人差があり、苦手なことや得意なこともそれぞれです。

今後も子ども達の様子を見ながら、遊びや友達との関りの段階に合わせた活動を行っていきます。

まふぃん錦ヶ丘 亀澤

ねらいと活動を考える~運動遊び~(錦ヶ丘)

先日、児童発達支援の年中・年長クラスで運動遊びを行いました。

まふぃんで行う運動遊びでは、椅子やステップ台を使い、多様な身体の使い方を知る・身につけることをねらいにすることが多いです。

特に今年度は、手や足の指先の動きやバランス感覚といったところにスポットを当てて、より細かな身体的発達を促すための活動を行っています。

 

この日は、外部講師の作業療法士の来所日でした。

毎月、身体機能を高めるアドバイスだけではなく、子ども達の心理的な面にも目を向けて活動計画を確認してもらい、

『ねらいとした姿が引き出されているか』

『活動の進め方で工夫できるところはないか』

などの視点でアドバイスをもらっています。職員にとって、子ども達の持っている力を引き出すための学びの場です。

 

当初の活動のねらいは『足や手を使う』でした。

しかし、

・子ども達の今の課題はどこか、もっと伸ばしていきたいところはどこなのかを具体的にする

・動かしてほしい部分を明確にした方が、職員も意識して活動を組める

・実習生など、初めて活動に入る人でも理解しやすいように

といった点から、より具体的な『足を伸ばし、足指を使う』というねらいに変更しました。

事前の打ち合わせを行い、より専門的な視点で活動内容を確認してもらっています。

 

活動スタート!

最初に椅子渡りに挑戦してもらった後、ラダーという道具を使って

「落ちないようにこの上を渡ってね」と伝えます。

下にある木の棒がラダーです

普段、運動遊びで使っている椅子や平均台は、明らかに平らで安定しています。

しかし、このラダーは乗れる面積が狭く、不安定な要素満載です。

視覚的にも危なさを感じ、乗ればバランスを崩しやすいので、自然と手を使って全身を支えたり、足指を使ってバランスをとろうとしたりする動きが引き出されます。

ほとんどの子がクリアー!

では、今度は下りにラダーを置き、挑戦してもらう前に一言。

「手を使わないでいけたら…凄いね😎」

 

この一言だけで、子ども達のやる気は急上昇。

みんな「できるー!」と得意げに話し、今か今かと自分の番を待ちます。

ただ、活動に取り組んでもらうだけではなく、こんな職員の声掛けがあるだけでも意欲・集中力・積極性がぐっと高まります。

年長の子達は、宣言通り手を使わないで行く子も多く、手を使わない分、自分の足指をしっかり確認して一歩ずつ進んでいました。

大人が細かな指示を出さなくても、自分自身で「どうやったら行けるかな」を考え、取り組むのもまふぃんの運動遊びです。

 

活動終了後の振り返りでは、

・具体的なねらいにしたことで、職員も意識的に動けていたこと

・ラダーを使用したことで、足の指先の動きを引き出せていたこと

などの意見がありました。

今回のように足指にきちんと力が入って支えられるようになると、「全身のバランス感覚が整い、姿勢もよくなるので猫背や疲れやすさの防止に繋がります。日々の積み重ねによって身につく力なので、継続的にこれらの活動を行うことが大切」ということを教えていただきました。

このような知識を活動に活かし、より専門的な関りで子ども達の発達を促す活動を今後も行っていきます。

 

 

まふぃん錦ヶ丘 今屋

公開療育(錦ヶ丘)

9月16日にまふぃん錦ヶ丘で公開療育を行いました。

公開療育とは療育参観や意見交換などを行い、連携を深め、支援についての学びを深める場です。

今年度も療育施設の他、県こども総合療育センター、鹿児島市障害者基幹相談支援センターなど様々な所から8名の方にお越しいただきました。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。

 

活動は年中・年長クラスでの運動遊びを行いました。

ねらいは「環境に合わせて動く中で足指の力を使う」「期待を持って順番を待つ」の2点です。

子ども達の様々な様子を見てほしかったので、自由あそび〜本活動を見学して頂きました。

初めは気持ちが崩れていた子が参加することが出来るようになったり、やってみたい!と背筋を伸ばす姿等、子ども達も意欲的に参加することができました。

 

 

活動後に振り返りと質疑応答を行いました。

 

Q.他にどんな運動遊びがあるんですか?

小さい子クラスでは『順番を待つ』という事よりも『友達との関わり』についてねらいにすることが多いので、指示を聞いたりルールのある運動遊びではなく、自由遊び形式での運動遊びを行う事が多いです。年長、年中クラスでも、ねらいによっては形式を替えて行います。

動きとしては、今回の活動で行った動作以外にもぶら下がる動作なども行う事があります。部屋の中にある、壁や押し入れ、窓枠など、様々環境に合わせて動く中で発達を促していきます。

 

Q.床に落ちてはいけないという事など、詳しいルールの説明は?

基本的に活動の度にルールの確認は行っていません。床に落ちてはいけないという基本的なルールは変わらず、一目見れば分かるような設定にしているためです。また、理解についてのアセスメントにもなります。理解が難しいお子さんに対しては個別に声掛けを行い、少しずつルールの理解が出来るようにしていきます。初めて運動遊びを行うお子様にはルールの確認を行い「床に落ちたらワニがいるかもよ~」など子ども達が分かりやすい声掛けを行います。

 

Q.1ターンに1チャンスなのはなぜ?再挑戦はないのですか?

1ターンに最大限の集中力を発揮してほしい為、やり直しは行いません。しかし、必ず次のターンがありますので、子ども達は失敗しても次頑張ろう!と気持ちを切り替えるポイントとなります。失敗して、悲しい気持ちがあふれ出してしまう子に対しては、個別に気持ちをしっかり受け止め、次に進めるようにしています。

 

様々な視点からのご質問を頂くことで、普段の療育活動について改めて振り返り、活動の意図やねらいについてお伝えすることができました。

鹿児島市には療育施設がたくさんあります。
私も先日、個別療育をしている施設で公開療育に参加させて頂きました。子ども園や保育園と同じように、療育施設も特色や内容が様々です。

違う施設を見させていただくと、こんな事をしているんだ!と驚いたり、何でこうしているんだろう?と疑問に感じたり、新たな発見、学びが沢山あります。
今後も、子ども達の発達を支援する方々と連携をとりながら、学びを深め、子ども達の為により良い支援に繋げていきたいと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 岡田

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