これから必要となる力(錦ヶ丘)

まふぃん錦ヶ丘も開所5年目を迎え、二人が新中学生になりました。

新しい生活に楽しいことはたくさん待っていると思います。でもそれと同時に、今まで経験のなかったことを求められたり状況や周りの人との意見の調整が必要となる場面が増えていくのではないでしょうか?

そんなまふぃんの中学生達に、活動を通して

・自分の得意なことを伸ばしていく

・周囲の人と助け合える

といった力を身につけていってほしいと思っています。

 

当たり前のことのように思うかもしれませんが、これって成長して、進学・就職を迎える時にもとても大事なことだと思います。

療育に通う子達は、苦手なことに取り組むのを躊躇したり、くじけてしまった時に気持ちを立て直すのにとてもエネルギーを使う子もいます。しかし、これから先の生活で何か一つでも自信があるものを持っておくと、困難にぶつかった時も「自分には○○があるから大丈夫」と思えるかもしれません。

くじけてしまう時ほど、周囲に頼ることができると一人ではできなかったことが達成できるかもしれませんね。

 

例えば、昨年度から取り組んでいるお手伝い隊のチラシ作りをした時には、パソコンが得意な子が文章の打ち込みを行い、絵が好きな子がインターネットから挿絵を選んで貼りつける作業を行いました。

得意なことが違う二人ですが、だからこそ2人だけでレイアウトやどんな文章にするのかを話し合って進めてもらいました。

「この文章は去年と変える?」

「写真は見てくれる人に分かりやすい方がいいかも」

互いにしっかり考えて意見を出す姿を見て、中学生らしさを感じました。

終わりの時間が迫り、最後の一文が決まらず焦る様子もありましたが、

「早くしないと終わらない!もうそれにしよう」

と発言し、二人の意見をすり合わせて、無事に作り終えることができました。

後日認定こども園錦ヶ丘や認定こども園錦ヶ丘プラス、そしていつも子ども食堂でお世話になっている吉野寺に届けるところまでお願いしました。

何かあればお手伝いします!

また、生活する上で欠かせない料理や洗濯などの生活力アップにも力を入れていっています。

 

職員の代わりにみんなのおやつを作った時には、料理に興味がある子が主となって作り、もう一人の子は補助したり必要な器具を準備するなどして作ってもらいました。

「ちょっとそっち持ってて」

「今日の人数は○人だから、均等に分けると…」

など、お互いに声を掛け合い、みんなに振る舞ってくれました。「これ、美味しい!」と嬉しそうに食べる他の子達を見て、どこか誇らしげな二人でした。

 

学習的な支援ももちろん必要ですが、【自分の得意なこと=強み】を活かしていくことで、多少困難に感じることでもめげずに取り組んでいけるようにしていきたいと思います。そして、自分一人だけではなく、誰か他の人と一緒に取り組むことで困ったことがあっても相談する・話し合って互いの意見を尊重して解決していく力に繋げていけたらな、と思っています。

 

先日、洗濯干しをお願いした時に「えー!やったことないから!」と言っていた子。

「これも経験だよー」と一緒にしてもらうと、なんだかんだで最後まで干してくれました。

ありがとう、これからの活躍も期待しています✨

 

 

まふぃん錦ヶ丘 今屋

就学までに身につけたいこと(錦ヶ丘)

まふぃんには今年度年長児が15名通所しています。

つい最近まで年中さんとして活動に参加していた子ども達もクラスが変わり、少し雰囲気も違う中活動に取り組む姿が見られます。

座って待てるかな?

年中児の時には自由遊びも多かった運動遊び。

場所や物の共有をねらいとし、様々な遊具の中での自由遊び。その中で友達との関わりであったり、思い通りに行かない時の気持ちの切り替えを学んできました。

そして現在では、マットからマットへ移動する、順番を待つ運動遊びを行っています。

自由に遊んでいた時とは違い、集中して取り組み、マットで自分の順番を待つことが必要になってきます。

まふぃんでの活動は30分。小学校の授業でも45分程は椅子に座っていなければいけないので、少しづつ「待つ」という経験をしています。

もちろん、まだ今は手遊びをしてしまったり、姿勢が崩れてしまう子ども達が多いです。

それでも少しずつですが、静かに待てる時間が長くなってきているように感じます。

 

話(指示)が聞けるかな?

積み木や段ボールを使った構成遊びの中で一斉指示を聞く場面、1人で高く積む→2人で→みんなで・・・といったように変化をした指示を聞く場面を作っています。

話をしっかりと聞いていなくて、失敗!!となってしまい、悔しくて気持ちが崩れてしまう事もあります。

それでもその経験が「話をちゃんと聞いていないと成功できない!!」と子供たち自身が気付くきっかけにもなっています。

学校へ行くと授業はもちろん、話を聞く場面が増えてくると思います。

現在1年生の子ども達の中にも・・・

お母さんに伝えなければいけないことを、何だったけ?ちゃんと聞いていなかった!ということがあります。

 

話を聞く場面でも、思いついたことを急に話出してしまう・・・といった事もあります。

話をしっかり聞くことはもちろんですが、自分が話すタイミングを分かるという意味でも、指示のある活動もこれからどんどん取り入れていきたいと思っています。

 

コミュニケーション力と協力する力

学校へ行くと周りに合わせたり、みんなと一緒に何かを行う行事なども増えてくると思います。

そんな中、自分がしたい事じゃないからしない!やりたくない!と、自分の思いばかりは通らないかもしれません。

 

「僕はこうしたかったのに!!!」

「なんでいう事聞いてくれないの!!」

 

と、今はまだまだ「話し合う」という事が難しく、自分の意見が通らずに気持ちが崩れてしまう場面も多いです。

引き続き、小集団の活動の中で、相手に合わせたり、意見が合わなくても気持ちに折り合いをつけて取り組めるように支援を行っていきます。

就学へ向けての1年間、子ども達が集団の中で困らないようにまふぃんという小集団の中で活動を通して、学校で必要な力、これから先の生活で大切な力を身に着けていけるように活動していきたいと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 日髙

赤ちゃんの動きを通して~体の基礎作り~(錦ヶ丘)

気温・湿度ともに上がり、汗ばむ季節になりました。暑さでへたばりそうになりますが、子ども達は汗をかきながらも元気よく活動に参加しています。

まふぃんでは、色んな活動を行っていますが、その中でも子ども達が大好きなのが運動遊び。今年度は、ハイハイやうつ伏せといった運動(根っこの動き)を積極的に行っています。

 

根っこの動きとは?

生まれてから立って歩けるようになるまでの動作を、まふぃんでは『根っこの動き』と言っています。

生まれたばかりの赤ちゃんは仰向けになって寝ていますが、生後五か月になると寝返りをし、その後はうつ伏せやハイハイ、その過程を経てしっかりと歩けるようになります。

ここまでの過程をたくさん経験する事で、体作りの土台ができますが、最近はハイハイが少ないまま歩ける子も増えてきています。

ハイハイは、体幹の安定や全身の筋肉の発達、視覚の発達に繋がっていくので、運動の発達には必要不可欠。なので、ハイハイの経験が少ないと、転びやすくなったり、体の動きがぎこちなくなったりします。

まふぃんでも、手を付かないで転んでしまう、物にぶつかってしまうといった子ども達の姿が見られます。座る時にだらっとなってしまう子も・・。

そういった子達を見てみると、実は根っこの動きをするのがとても苦手。頑張ってハイハイやほふく前進をしていますが、体をうまく動かす事ができなく、もどかしそうにしていました。

体の不器用さを減らして、思ったイメージで体を動かす事ができるようになってほしい。そして、体を動かす事に苦手意識を持ってほしくないなと思っています。

 

根っこの動きを半年行って…

運動遊び、スライダー、リトミックやちょっとした待ち時間で根っこの動きを行っていきました。

【ほふく前進】

【ハイハイ】

【高這い】

【蹲踞】

半年前は、お尻を上げて前に進む事ができず、すぐ「疲れた」と言っていたAさん。今では高這いの姿勢を最後まで保てるようになってきています。蹲踞の動きも苦手で、すぐバランスを崩して後ろに倒れていましたが、根っこの動きを繰り返し行い、倒れない方法を体感的に学んだ事で、しゃがむ動きができるようになってきています。

また、根っこの動きが上手になっただけでなく、普段の動きにも変化が見られました。

去年は、まっすぐ座って勉強する事が難しく、2~3分経つとだらーっと机に突っ伏していました。

※写真に協力してもらいました!

 

「ずっと座るのきついんだもん!」

と怒っていたので、勉強したくないのかな…と思っていましたが、よく見てみるとピシっと座る事がきつそうで、勉強に集中できていない様子でした。

ですが、根っこの動きを取り入れてから半年後、最後まで姿勢良く座る事ができるようになってきています。

身体をたくさん動かした事で、体幹が鍛えられ、長く座っても疲れなくなったのではないかと思います。

赤ちゃんの動きってすごいですね!!

 

ハイハイや高這いなど、赤ちゃんの時期に経験する動きが体の基礎になっていく事を改めて感じています。

これからも根っこの動きを楽しみながら行い、子ども達の「できるようになった!!」という姿を引き出していきたいと思います。

 

まふぃん錦ヶ丘 亀澤

 

 

今年度初!合同職員研修

先日、今年度初のまふぃん合同職員研修を行いました。今回は職員研修の様子をお伝えしたいと思います。

 

【研修のねらい】

1  活動の基本ルールを再確認する。

2 お互いのイメージ、考え方の違いを知る。

 

まふぃんでは、お子様本人の願い、ご家族の願いを踏まえて目標を設定しています。

目標を達成するために活動ごとのねらいも明確にし,活動中、大人の関わり方、環境設定など基本のルールをもとに支援しています。

 

【研修中の様子】

研修の最初は、「イメージのズレ」を実感してもらうことからスタート!

皆さん、「可愛い小物」と聞いて、何を思い浮かべますか?と問いかけ、シンキングタイムを設けました。

ブログを読んでいる方も周囲の人と一緒に思い浮かべてみてください!)

思い浮かべたものをお互いに伝え合うと、

「可愛い花柄のヘアピン」

「ほっぺが赤いお面」

「くまのキーホルダー」

などなど…誰一人として同じ小物はありませんでした。

例えが例えなので、当たり前なのですが…実はこの「イメージのズレ」は何にでも発生します。仕事もプライベートもズレに気がつかないまま過ごしていると…上手くいかないことが多いです!

 

毎日いっしょに仕事をしている仲間でも、「イメージのズレ」はあるものなんだ、と認識できたところで本題に入りました。

 

本題は、①活動の基本ルールの再確認 ②子どもたちにどのような力をつけて欲しいか の二点を話し合いました。

いざ言葉にしてみると、「そう考えていたのね!」「なるほど、そういうことだったのか」と理解が深まりました。言葉にする側も、相手に伝わるように考えることで再度、基本ルールや子どもたちに付けて欲しい姿について整理することができました。

私自身も、まだまふぃんに異動したばかりで理解が浅い部分も多くあったので、とても勉強になりました!

実際の活動内容については、今後のブログ等で触れることもあると思います。ぜひ今後のブログも覗いていただけると嬉しいです。

 

最後に、参加した職員に感想を聞いてみました。

“今回の話し合いは、まふぃんで働く上で基本かつ欠かせないものだと改めて思った。今後もこのような機会を大切にしたい“とのことでした。

まふぃんの初研修で初司会という大役に、内心ドキドキの私でしたが、良い機会になったようでほっと一安心でした。

大人が主体性を持って話し合いを行う事で、子ども達の主体性を引き出した話し合いを進めることができると思います。

今後も、研修や勉強会はもちろん、日頃の打ち合わせや振り返り、話し合いの機会を大切にし、質の向上を目指していきたいと思います。

 

文責:櫻田

最近の様子 (年少々クラス)

今年度から午前のみのクラスで始まった児童発達支援。

年少々(2歳)クラスには5人の新しいお子さんが加わりスタートしました。

利用が始まったばかりのお子さんは、初めての場所に泣いてしまったり、不安そうな表情を見せるお子さんもいました。

そんな子ども達も1ヶ月経つ頃には、自分から遊具に興味を示し遊ぶ姿や友達の真似をして楽しそうに笑い合う姿が見られるようになっています。

4月の様子はこちら…遊びの中へ ~自発性~(こちらをクリック)

この写真は、ある日の運動遊びの様子です。

お子さんによっては、友達が遊ぶ姿に圧倒され、職員に抱かれながら“いつだったらあそこに入れるかな?”と友達が遊ぶ様子をよく見ています。

自分なりに、様子を見ながら遊びに入るタイミングを考えています。

この日の活動でも、他のお子さんが、遊具から離れたタイミングで、遊具に近づき遊び始めました。

不安になると、職員の所に戻り抱かれ安心のエネルギーを補給。

友達に近付いたり離れたりを繰り返し、それぞれの友達や状況に合わせた遊び方を学んでいる最中です。

少しずつ遊べるようになってくると、遊びたい場所を巡った取り合いや「そこで遊びたいのに!」という怒りの感情も出てきます。

自分が遊びたい場所に友達がいると、遊びたい気持ちから、友達を押す、服を引っ張る等し自分の気持ちを行動で伝えようとします。

このような行為も友達を意識してきた証拠!

遊びたいからこそ、「どいて」や「使いたい」「いや!」「しないで」と発語や友達との関わり方を学び、社会性の発達へと繋がっていきます。

時には、使いたいのに使えず、手が出そうになる時がありますが、まふぃんでは手が出ない限りは見守るようにしています。

上記のような時には、見守るだけではなく使いたかった気持ちを十分に受け止め、言葉を代弁し友だちへの伝え方を学べるようにしています。

 

最近は、遊びの中で友だちの真似をする事が増え、お互い顔を見合わせて笑い合い、友だちと一緒の場所にいることを楽しむ姿が見られるようになってきました。

2歳の子ども達にとって、友だちの遊び方を観察し、真似をすることも、友だちの存在を意識し一緒に遊び始めるための準備として大切な事です。

また、先日は新しくまふぃんに来たお友達に自分から近づき遊ぼうとする姿や、泣いていると気にかけ頭をなでる仕草も見られました。

友達に感心を示し、自分から一緒に遊ぼうとし始めた瞬間です!嬉しく思います。

友達の真似をして笑い合ったり、時には遊具の取り合いをしたりすることを繰り返し経験し少しずつ、友達と一緒に遊ぶ事は楽しいなと感じられるようになっていきます。

利用の度に様々な変化を見せる子ども達。

子ども達が、遊びたいな!面白そう!と思えるような活動を考え、上記のような子ども同士の関わりが生まれるよう工夫していきたいと思います。

 

次はどんな変化を見せてくれるかな?楽しみですね!また、成長の様子をお伝えしますね。

今後のブログをお楽しみに♪

 

まふぃん    寺田

 

 

 

 

5月 園長のつぶやき(錦ヶ丘)

ついこの前入学を迎えたピカピカの1年生も、すっかり学校にも慣れ毎日「ただいま」と元気に帰ってきます。宿題の途中でコクリコクリ・・・居眠りをしていた子も、今では最後まで宿題を終わらせることができます。ちょっと意地悪して「ねえ、宿題しないで遊ぼうよー」と声をかけると「宿題が終わるまで待ってて!」とお断りされてしまいました。立派な小学生です。

さて、5月は長野県の児童発達支援事業所からまふぃん錦ヶ丘に研修生がやってきました。

まふぃんの療育アドバイザー中鶴作業療法士が行う、「子ども指導エキスパート研修」を長野で開催したことがきっかけです。私を含めまふぃん職員もほぼ全員が研修を受け、子ども指導エキスパートとして支援を行っているまふぃんで是非研修をしたいとの依頼があり、同じ志を持った仲間同士、大歓迎で今回の研修に至りました。

研修の目的の一つに「療育ではきちんとできているが、園や学校では離席や癇癪がある子どもへの支援についてまふぃんでの取り組みを知りたい」ということがあがっていました。実は数年前までまふぃんも全く同じ課題を抱えていました。

 

まふぃん錦ヶ丘は同法人に認定こども園錦ヶ丘プラス、姉妹法人に認定こども園錦ヶ丘があります。普段から職員同士の行き来も多く、園からまふぃんに通所してくる子どももたくさんいます。その強みを生かして始めたのが2か月に一度の連絡会です。

事前に保育所等訪問支援に行き、子ども達の様子を見て、集団での課題を把握したり療育の効果を確認したりしたうえで、連絡会の中で各園の担任とその子の支援について話し合っています。

 

話し合いの中では、その子の課題ばかりではなく、園ではそんなこともできるんだ!その関わり方がよかったのかも!と、療育では見られない子ども達の姿を知ることができたり、保育のプロである園の担任から教えてもらうこともたくさんあります。また、私たちは療育のプロとして環境設定や声掛けの仕方、個別対応の仕方などをアドバイスしています。そして、その子のこうなって欲しいという姿を具体的にし、お互いの場所でできる支援を確認していきます。

 

今回、研修生にも連絡会に同行してもらい私たちの取り組みを見てもらいました。もちろん、同法人、姉妹法人だから連携がとりやすいというところはあります。しかし、同じ子どもの育ちを支える者同士お互いの場所での子ども達の様子や関わり方を知るということをなくしては、子ども達の行動の変化を促すことはできません。お互いの強みや良さ、抱える悩みを知ったうえで支援の方向性を統一していくことの大切さを伝えることができたと思っています。

 

1週間と短い期間での研修でしたが「早く長野に帰って、取り入れたいこと、スタッフに教えたいことがあふれ出しそうです」とキラキラした顔がとても印象的でした。

今回、研修生を受け入れてまふぃんの支援を一つ一つ説明していくことで療育の原点に立ち返り、また私たちも子ども達のために頑張ろう!と気合いが入っています。

子ども達がまふぃんにやってくると、ついつい「ねえ、遊ぼうよー」と声をかけて「今忙しいからダメー」と断られてしまう私ですが、5月の心地よい風と共にやってきたキラキラした研修生に刺激を受けて・・・

やっぱり今日もめげずに「遊ぼうよー」と子ども達に声をかけています。

 

まふぃん錦ヶ丘 吉村佳代

整理整頓ですっきり!

真新しい制服、ピカピカのランドセル、新品の文房具。「大事に使ってほしい」という気持ちを込めて準備した年度初め。

子どもたちもはじめは大切に使おうと思っていたはず…ところが、失くしてしまったり、扱い方が乱暴になったり。片づけや整理整頓で悩んでいるご家庭も多いのではないでしょうか。

実は私自身、整理整頓が苦手です。新調した眼鏡をぽんとどこかに置いて見つからない、買い物に出かけて財布を忘れてしまった、などなど忘れ物のエピソードは尽きません。

こんな時思うのです。

小さい頃から自分でしっかりと物の管理ができるようになっていたらなぁ…と!

 

自分の持ち物を自分で管理できるようになる力は、自立して生きるためにとても大切な習慣です。そこで今回は、整理整頓に向けての取り組みをご紹介します。

 

 

【登園後の後始末】

 

まふぃんでは物を置く個人専用の棚はありません。

自分指定の場所がなくても、他の人のことを考えて整理整頓ができるようになってほしいと考えているからです。

登園すると空いている棚に自分の荷物を入れます。

しかし…

あれれ…

今にも落ちそうなかばんや水筒が。

本活動が始まる前に、子ども達にどう思うか聞いてみました。

「このかばん棚、どう?」

「……」

「きれいにしよう!」

1人の子どもが発言したことをきっかけに、みんなで整理整頓タイムを設けました。

すっきり整頓されたかばん棚を見て、こんなふうに片付ければいいんだな、と確認しました。

少し手をかけるだけでこんなに違うんですね。

この少しの手間を惜しまず、きれいに整頓する習慣をつけられるように支援しています。

 

【学習の場面】

また、ある日の事。教科書やノートを広げて熱心に宿題をしているA君の所に、B君、C君がやってきました。机は一台のみ出していました。

「勉強する場所がない」とつぶやいたB君の声を聞いて、A君は…広げていた教科書を移動し空間を作ってくれました。

あえて狭い場所で学習する環境を作ることを通して、必要なもの以外は机の上に物を置かないことや友達がきたら場所を譲り合うことができるようになるのですね。

シンプルな環境のもと宿題に集中して取り組んでいました。

 

【使う事と後始末はセット】

感触遊び、積み木遊びなどたくさんのものを出して活動する時も、後始末までが活動です。

物がたくさんある時と、スッキリきれいになった時の違いを視覚的に感じてほしいからです。

使うことと後始末はセット。

「使ったら元にもどす」を合言葉に子ども達の行動の変化を促していきたいと思います。

 

このように、整理整頓をする場面はいたるところにあります。それらを見逃さずに支援すると同時に、大人の配慮として大切にしている事があります。

それは、整理整頓ができないで困っているお子さんの背景を話し合うことです。

整頓の方法を知らないのかも?

経験不足かな?

次のことが早くしたくて適当にしてしまうのかな?

せっかちなのかな?

等、お子さんの様子を観察しどんな支援方法があるか考えています。

大人になった時に、自分が困らずに生活出来るように、整理整頓を身に付けてほしい!そのために、丁寧な声掛けや見守り、出来た時にしっかりと認めることを継続していきたいと思います。

 

筆箱の中、どうなっているのかな?

靴の後始末はどうかな?

小さなことの積み重ねが大事な習慣を作ります。

 

こんな私も3個目の眼鏡を失くさないように、メガネはメガネケースに片づけるようにします! 大人になってからも習慣は変えられると信じて、整理整頓を子どもたちと一緒に取り組んでいきたいと思います。

 

まふぃん 末吉

 

参加できたよ🎨(錦ヶ丘)

先日、児童発達支援のクラスで絵の具遊びを行いました。4月にまふぃんにやって来た子ども達にとっては初めての絵の具あそびです。

絵具遊びのような、汚れたり、感触を感じる遊びは、苦手…と感じる子も多い遊びです。

今回は一人ひとりがどのようにクレヨンやタンポを使って描くことができるのかや、汚れること、感触の苦手などのアセスメントをしながら活動を行いました。

はじめに1枚の画用紙を共有して、クレヨンで絵を自由に描いていきます。
勢いよくグルグルと描き始める子や、お母さんの顔を描く子、それぞれが取り組んでいる中でクレヨンに手が伸びない子もいました。通園先でもお絵描き遊びの活動になかなか参加することができないとのこと。

描けないのかな?描こうとしていないのかな?苦手な事があるのかな?色々な事を考えながら、自分から描き始められないか探っていきました。

隣で描いている子の勢いに押されているような様子もあったので落ち着いて描けそうな子の隣に場所を変えてみたり、「丸を描いてね」と描くものを伝えたり…

すると、そっとクレヨンに手が伸び、丸を描き始めることができました。そして、ゆっくりでしたが、目、鼻、口、眉毛を描いて、なんとも可愛らしいアンパンマンを描けたのです。

その後は、前を向けたタイミングでタンポを渡すと絵の具を塗り広げたり、手に絵の具をつけてスタンプにも参加することができました。

この子の場合は、感触が苦手で参加できなかったのではなく、周りの子の勢いに押されてなかなか参加できていなかったり、マイペースで、始めるのに時間がかかってしまったりしていたのかなと思います。また、職員に「○○描いて」とお願いしてくることもあったので、自分で描くのが恥ずかしい、失敗したくない、上手に描きたいなどという気持ちもあるように感じました。

 

絵の具や小麦粉粘土などの遊びに参加できないのは感触が苦手なのかも。と思い込んでしまいがちですが、できない理由はそれぞれ違うかもしれません。

例えば…
・楽しさが分からない
・そもそも、やり方が分からない
・着替えがしたくないからやらない。

以前まふぃんにも、服が汚れるのが嫌だから、小麦粉粘土はやりたくない。という子がいました。活動の中でも「ちょっとやってみようかな?」と思えるような工夫を取り入れながら感触遊びに取り組み、汚れて気持ちが崩れた時には気持ちを受け止めることを繰り返していくうちに「汚れても、着替えれば大丈夫」と言って、粘土遊びや園での泥遊びに参加できるようになっていきました。

児童発達支援ガイドラインの中に、『集団への参加への支援として、集団に参加するための手順やルールを理解し遊びや集団活動に参加できるよう支援する』と記載されています。まふぃんの小集団の中でできる事を増やし、子ども達にはお絵描きや折り紙を使った製作活動のみではなく、園庭での泥遊びや、鬼ごっこ、様々な活動に参加して自分を発揮できるようになって欲しいと思います。

今後も子供たちが「ちょっと苦手…」と感じていることは何なのかをしっかり見極め、スモールステップで、「なんてことない!楽しい」に変えていけるような活動をたくさん行っていきたいと思います。

まふぃん錦ヶ丘 岡田