まふぃんの田んぼ~土作り編~

前回のブログでは、苗作りの様子でした。

今回は植え替え(バケツ稲作)についての紹介です。

 

植え替えの活動を通して、

  • 泥の感触になれる
  • 一つの容器をみんなで使うことを通して、他者や自分に迷惑がかからないように行動をコントロールできる

が目的です。

田植えに参加しない子どもたちにも泥の感覚を知ってほしい、自分たちで稲を育てる経験を、という願いと共に、汚れることをあまり気にしない、他者のことを考え、場に合った行動を取ることが苦手、といったお子さんの行動のコントロールができるようになることをねらいにしました。

 

○期待値を上げる!

 

土作りの話の前に、子どもたちに一冊の本を見せました。

『バケツで実践 超豪快イネつくり:1粒のタネが1万粒に!』です。

「本当に!?」「すごい!!」「1粒がそうなるの!?」

子どもたちは目を丸くしていました。

「こんなふうにみんなの苗も育つといいね。」

子どもたちのやる気がアップし、外に出て、土作りのスタートです。

 

○“泥で汚れた”

 土作りの手順は、高学年の子どもたちが事前に調べていたので、A君に発表してもらいました。

見通しを持ち確認したら、グループに分かれて土作りです。

「土作り、頑張ろうね! 土が飛び散らないように、他の人のことも考えて混ぜてくださいね」とお願いしましたが…どうなるでしょうか。

活動が始まると同時に、グループのメンバーからいろんな発言が飛び出しました。

「僕の入るところがないよ」「重いよ」「うまく持てないよ」

しばらく見守った後、“どうしたらいい?”と声掛けすると、

土の入った袋を一緒に持つ子が出てきたり、場所を譲ったりする場面がでてきました。

「もう少し入れて!!」「それくらいで、いいよ」

コミュニケーションが盛んになってきました!

 

水を入れてからは、さらに子ども同士のやり取りが活発になりました。

「水が足りないよ」「下の方をかき混ぜて」

「あっつ、足に泥が飛んだ」「・・・」

「ちょっと、飛ばさないように混ぜてよ」

「〇〇さんがひっかけた」

「だって・・・」

Bさんと、Cさん、どうなるのかと見守っていると、それ以上言わずに黙ってしまいました。

“どうしたらよかったのかな~” と声掛けすると、汚されたBさんは自分の座り方を変えてくれました。

汚した方のCさんは力加減を考えて、また土まぜを始めました。上級生のBさんは、わざとではなかったことを理解して許してくれたようです。そして、どろどろの土が完成しました!

まふぃんでは、友達同士のトラブルがあった時、当事者同士で解決させることを大切にしています。「ごめんなさい」と言えばそれで終わり、では、次につながらないからです。相手はどんな気持ちになったのか、どうすればよかったのか、考えることが大事です。それが自己解決能力を育てると思うからです。

 

子どもたちは、土が泥になる変化を感じ、泥で友達や服を汚さないように慎重に行動することができました。

周りのことを考えて行動できたように思います。

 

○土作りは嫌じゃなかった

 

活動後の子どもたちの感想です。

・気持ちよかった。

・水を入れると土が固くなって、そしてだんだん柔らかくなった。

・面白かった。もっとしたかった。

など、とても満足したようです。

クールな印象の強いD君が「土作りは、嫌じゃなかった」と発言してくれたことがとても印象に残りました。

友達と協力して、わいわい言いながら泥の感触を味わったことが、気持ちよかったのでしょうね。

 

○無事に育ちますように

 

翌日、まふぃんの田んぼに苗植えをしました。

太くて元気そうな苗を選んで

“大きくなりますように・・・

 

私自身も初めての経験、バケツ稲作。本当に育つのかな?大丈夫かな・・・

子どもたちも同じ思いでしょう。

まふぃんの玄関前には、小さな田んぼができました。

愛情をたくさん注いで、お米を育てましょうね。しっかり観察していきたいと思います。

 

さあ、次回は、本物の田んぼの田植えの様子をご紹介しますね!

 

まふぃん上之園 末吉

 

 

おたまじゃくし♪

 

♪お~たまじゃくしに、あしがでて、てがでてきたら~おがとれた♪

おたまじゃくしを見て歌う、児童発達支援の子ども達。

幼稚園や保育園で、この時期よく歌われている

〝おたまじゃくし〞の歌です。

先日、ナガヤタワーの方から〝おたまじゃくし〞を頂きました。

卵から孵ったばかりの、とても小さなおたまじゃくし。

子ども達は〝おたまじゃくし〞と〝卵〞に興味津々です。

まふぃんの庭に、小学生の植えたバケツ稲作があります。

田んぼと言えば、〝おたまじゃくし〞

バケツ稲作を見て、〝おたまじゃくし〞がいたらいいな~と

思っていた所に

「おたまじゃくしはいりませんか?」と持ってきて下さいました。

グッドタイミング!

ナガヤのAさん。ありがとうございます。

街中で生活している、まふぃんの子ども達にとって、

〝卵〞と〝おたまじゃくし〞を間近で見るのは滅多にない経験。

「おたまじゃくしだぁ!」「これ、かえるになるんだよ」

子ども達は、ちょろちょろと動く〝おたまじゃくし〞に釘付けです。

顔を近づけて観察していました。

 

しっぽを揺らして泳ぐ姿に

「可愛いね~」と、中々その場を離れられない子。

あまり動かない〝おたまじゃくし〞を見つけて

「死んでいるのかな?」

と心配し、一緒に入っているホテイオアオイ(水草)を持ち上げ

活発に動き出すと「生きてた!」と嬉しそうに知らせる子ども。

反応は様々です。

その中に卵を見つけた子ども達もいました。

「これ、何?」「おたまじゃくしの卵だよ」

「おじいちゃんの田んぼで見た事があるもん」

と、実際に見た事のある子どもが教える姿がありました。

ですが、特に〝卵〞は始めて見る子どもばかり。

「おたまじゃくし?卵?カエル?」と

成長の過程が一致しない子が殆どです。

 

カエルは両生類。

ということを学ぶのは、まだ先ですが、

今のこの時期に触れ合い、観察し、興味を持ち

『大きくなったらどんな形』になり『何になるのか』

『どのように変化しカエルになるのか』

友だち同士話をしたり、図鑑を見ながら

身近な生き物に興味・関心を持って欲しいと思います。

 

それともう一つ。

 

子ども達が出会う草花や生き物。

子ども達にとって自然は不思議に満ちた存在です。

生き物を観察する事を通して、

『生命の不思議さ、成長の様子』に驚いたり、心を動かされたり。

自然と触れ合い『関わりながら知る』

好奇心・探求心。学びへ向かう大切な1歩へと繋がっていきます。

 

 

身近な自然や生き物の発見は子ども達だけではなく、

大人も面白く学びがあります。

子どもたちと一緒に小さな発見や驚きを見つけていきたいです。

 

順調にカエルになるかな⁉

子ども達と一緒に成長を楽しみにしています。

 

(最近、青虫の幼虫も頂きました。はらぺこあおむしの様なちょうちょになるかな😊)

 

まふぃん上之園

寺田

 

大きくな~れ! ~野菜の苗植え体験~

大きくな~れ!

 

放課後等デイサービスの子ども達が

夏野菜の苗植えを行いました。

ゴールデンウイーク前に土づくりをして準備をしてきた子ども達。

夏野菜は「何を植えるか」話あった結果

『トマト』『オクラ』『ナス』『キュウリ』を植える事に決定。

土づくりと苗植えをする中で

気づく・感じる(学ぶ芽)発表する(伝える力)

教える(コミュニケーション)と様々な経験をしました。

〇土づくり

活動のねらい。

『土づくりから経験する事で野菜作りへの興味、関心を持つ』

土を触るのが苦手な子ども達。

「手が汚れるから嫌だ」「虫がいるかもしれないから嫌だ」と

始めはあまり触りたがりませんでした。

その中でも、中学生のA君は特に手が汚れる事が苦手。

昨年までは、指先で少し触るくらいでした。

今年も「(今日は)来るんじゃなかった・・・」と、ぽつり・・

ですが、肥料を混ぜる頃には、

「この、活動苦手なんだよな」と言いながら、両手を真っ黒にして

頑張っていました。

「僕はしたくないからしません」

自己主張も大事ですが、チームで活動する際にはそれだけでは解決できない時もあります。

苦手な事や、やりたくない事があった時に〝決まった事は我慢してする〞

集団に合わせて行動出来る社会に出ていく中で大事になってきますね。

夏野菜を植えよう

活動のねらい。

『野菜の苗植を通して大切に育てる気持ちや植物に対する興味、関心を持つ』

『苗植をグループでする事で気持ちの折り合いをつける事が出来る』

 

【苗を分ける】

種類ごとに分ける事も「簡単!」と自信満々。

正確に分けられました。さすが!

 

「何でそう思ったの?」と質問してみると

1年生のB君が、

「ナスはキュウリより大きいから」「茎も紫だよ」

「きゅうりはギザギザしている」と

自分の考えや気づき感じる力、気づく力)

皆に伝え『(伝える力)自分の考えを話す経験』

ていました。

【苗の観察(観察記録)】

グループごとに何を植えるか決まったら、じっくり観察。

子ども達は、定規で高さ長さを測ったり、紙テープで長さを図ったり

今まで以上に、真剣な表情です。(数・量・図形)

「ここ(茎)は固いね」「葉っぱが、ふわふわしている」

と、気づいた事を記録していました。

苗を観察しながら、〝感じた事〞〝発見した事〞を

楽しんでいるようです。

【苗植え】

1年生の子どもたちは、初めての経験です。

「どうやってするの」「これでいいの」と少し不安そうな表情。

そこに植え方を教えてあげるAちゃん(グループリーダ)の姿がありました。

普段、皆の前で発表したり、友だちに教えるのが少し苦手なAちゃん。

教えてあげたい気持ちは持っているのですが、中々1歩を踏み出せずに

いました。

今回、『安心出来る仲間の中でのリーダの経験』

〝苦手だけどやってみよう!〞と思えたのかもしれません。

〝支えてくれる仲間〞安心できる場所〞がある事の大事さを改めて

感じました。(社会性・協同性)

昨年度までは、上級生に教えてもらう立場だったAちゃん。

4月から4年生に進級し、〝教える立場(リーダ)〞になりました。

1年生を中心とした、グループのリーダとなった事で、初めは抵抗を

示していましたが、自分が教えないと苗植えが進まないと感じたのでしょう。

優しく教えている姿がありました。

活動終了後の感想も皆の前で言えました!

初めての事だったので、嬉しく思いました。

 

 

〇観察する(じっくり見る・記録する)

野菜の変化(色、形、匂い、触った感じ、感じた事)を感じ取る。

『じっくり見る』経験が、周りを見る気づく力に繋がっていきます。

例えば、相手の表情や自分が発言した事に対して、相手がどう思っているのか

感じ取る相手の表情や、場の空気を感じ取る

コミュニケーションを豊かにする中で大切になってくる要素ですね。

 

〇発表する(伝える力)

・成長を観察する中で気づいた事、自分の気持ち(どう思ったのか)

を友だちに伝える。

子ども達の中には、発表するのが苦手な子もいます。

学校のような大集団の中では、特に苦手で言えなくなってしまう。

まふぃんのような、小集団、安心できる仲間の中で発表する経験を重ね

自信に繋げていきたいと思います。

野菜を植えていると、ナガヤタワーの住人さんが

「草を取った方がいいよ」「そろそろ食べごろだよ」

など声を掛けて下さいます。

このような、『地域の方たちとの交流』があるのもまふぃんの特徴です。

 

苗植えは1年間通して行っていきます。

季節ごとに植える野菜を変え、

「旬な野菜はなんだろう?」

「じゃなんでこの野菜は夏より冬が旬なの?」

「気温の問題?日光の問題?」

などあらゆる疑問が出てくると思います。

そういったことを自分達で調べ、学習していくことを習慣化すると子ども達の「自主性」「自発性」は飛躍していくことでしょう。

 

街中にあるまふぃんだからこそ、土に触れる、苗を植える、育った食物を食す体験は必要不可欠だと感じています。

プラスして療育の要素を考え結びつけていくことは職員にとっても学びになります。

今後も子ども達の興味を引きつけ魅力ある活動を展開できるように、私自身も勉強して参ります。

 

 

 

 

 

まふぃん上之園

寺田

 

 

 

 

お米プロジェクト、始動!

子どもたちの健やかな心と体を作る源は食べ物。

まふぃんのおやつがおにぎりになって4年目を迎えました。

子ども達は“おにぎりプロジェクト”を通して、みんなで食べるご飯のおいしさを感じると共に、他の人のことを考えてご飯の量を調整することや、ふりかけを買いにお店に出かける経験などいろいろな体験を積んでいます。

そこで、今年度はお米作りに着目させたい、と考えました。

上之園まふぃんは中央駅の近く。どうやったらお米を作ることができるのでしょう??

お米作りを通して、食への関心を深める、自然との直接体験ができる、米作りを通してコミュニケーション力を高めるなど、子ども達の生きる力をたくましくする要素がたくさん含まれています。

まずは、お米への興味、関心を持つ事、自分の意見を発表出来る事をねらいに活動を始めました。

どんな意見が出てくるかな???

 

○もったいない

「ごちそうさまでした」

皆でおやつのおにぎりの挨拶をした後、炊飯器の中を見せました。

あれあれ??

まだ残っている・・・

「みんな、どう思う?」

するとすぐに、

「もったいないよ」

「おにぎりを作って、先生食べたら」

「冷凍ご飯にお母さんしてるよ」

などたくさんの意見が出てきました。子どもたち、家庭での様子をよく見ているのですね。

 

次に見せたのは、外国の子どもたちがしゃがんでご飯を食べている写真です。

「手で食べてる」

「一つのお皿のご飯をみんなで食べてる」

など、初めて見る風景だったのか、子どもたちはびっくりした様子でした。

自分たちの生活とあまりにもかけ離れている様子を知る場になったようです。

お米プロジェクトを通して、世界の食糧事情や貧困、飢餓問題などへ関心が向けられるようにできたら、と考えています。

 

最後に見せたのは、田起こしをしている写真です。

何をしているんだろう?

どこだろう?? 畑かな? 田んぼかな?

子どもたちが迷っていると、5年生の男の子が、

「田んぼだよ。トラクターで田んぼを耕しているんだよ。学校で習った」

「おじいちゃんの家に行くときに見たことがあるよ」

との貴重な意見を出してくれました。

 

ここまでの流れで気付いたことは、子どもたちの情報や経験値の少なさです。

街中で暮らしている子どもたち。私が想像していた以上に、田んぼを見たことがない子どもが多い、また、世界の子ども達の様子を知らないということに気づかされました。どうしたら、子ども達に分かりやすく、経験や視野を広げる事ができるのか・・・今後、子ども達の実態に合わせて活動を組み立てていこうと思います。

 

○相手の気持ちを想像する

“お米を作っている人、写真のご飯を食べている外国のお友達が、残飯をみたら、どう思うかな?”

今度は、相手の気持ちをイメージする問いかけをしました。

「嫌だと思う」「もったいないと思う」

「悲しむ」「お母さんがみたら泣く」

具体的な人をイメージさせることで、相手の気持ちを考える機会を作りました。子ども達の発言の中に、日本文化である”もったいない精神”の気持ちが確認できたことは嬉しいでした。家庭や学校の場で、「もったいないよ」、それはどうしてなんだろう?と立ち止まって考える事は、とても大切なことですね。この気持ちをさらに育てていきたいと思います。

 

 

○お米を作ってみたい!

お米は田んぼでできる事に気づいた子ども達。

”まふぃんのお米は、誰が作っているんだろうね”と質問すると、好奇心旺盛なA君が「自分たちで作ってみたい」と発言しました。

「え~っ、できないよ、無理だよ」との発言も出ましたが、できないことをできるように考えるのが、まふぃんです(笑)

さてさて、どうする??

すると・・・

「まふぃんの砂場を田んぼにしたらいいんじゃない?」

「そうだ、甲突川から水を引いてくればいい!」

「何年かかるかな~」

「10年かかるかも!」

「テレビのコマーシャルで田んぼを作ったのを見た」

などなど、意見が続出。

「野菜みたいに箱に植えたら・・・」と1年生のCさんが発言しました。

「そうだ、箱の底の穴をふさげばいいんじゃない?」

「タライでもできる!」

「そういえば、バケツでお米、育てたの見たことある!!」

など素晴らしい意見が出てきました。子ども達の発想には驚かされます。

面白そうだね!!!

最後にA君が「自分たちの田んぼを作ればいいね」とまとめてくれました。

みんなで知恵を出し合い、話し合うといろいろな解決方法が見つかるんですね。

こうして始まったお米プロジェクト。

種から育てる予定です。

パソコンで調べたり、実際に育ててみたり、みんなで意見を出し合いながら、街中でお米が育てられることを証明できたら最高です!!

自分たちで育てたお米の味はどうなんだろう?

今から想像するだけでワクワクします。

このように、子どもも職員も試行錯誤しながらお米作りを体験するのが”お米プロジェクト”です。

お米が出来るまで、たくさんの学びや発見、経験ができる事でしょう。

お米を通して世界が見え、いろいろな分野に視野が広がるでしょう。

一つ一つの課程を大切にしながらプロジェクトの成功に向けて活動を展開していこうと思います。

 

今後の報告をお楽しみに!

 

まふぃん上之園 末吉

 

 

 

 

 

 

1年生がやってきたよ!~名刺交換~

少し前になりますが、放課後等デイサービスでは新しい友達が入ってきました。

初めて対面した子ども達を見てみると、自分から話しかける子がいれば、緊張している子もいる様子。

そこで、活動では“名刺交換”を行って、友達に慣れる為のきっかけを作りました。

 

今回は自ら友達に近づいて話せるように、職員が渡す相手を決めるのではなく、子ども達自身が相手を探して名刺を渡せるように工夫もしました。

 

では、今から活動の様子を詳しく紹介していきます。

 

4月1日。1年生初めての放課後等デイサービスがスタートしました。

児童発達支援から利用している子ども達なので部屋は見慣れていますが、いつもとは違う友達がいるので少し緊張している様子。

早く友達に慣れてもらう為に、活動の始めは自己紹介をしました。

 

まず、自己紹介の仕方を知ってもらう為に、上級生達の見本を見てもらいました。

人前で話すことが苦手な子も、今年は「○○です。よろしくお願いします。」と、堂々と発表することができました。

今度は1年生達の番。高学年の子達の真似をしながら発表をすることができました。

全員自己紹介をしたことで、どんな友達がいるのか分かった子ども達。

しかし、自己紹介を1回行っただけではなかなか名前を覚えられない・・・。その為、今日のメイン活動名刺交換も行いました!

 

まずは、名刺作り。

1年生達は、職員とひらがなを確認しながら名前を書きます。

「難しい」と言う子もいましたが、最後まで諦めずに書くことができました。

2年生以上の子ども達は、それぞれ書いていきました。

1年生達が分かるように平仮名で書いたり、見えやすいように大きな字で書いたりなど、貰う相手のことを気遣いながら書くことができました。

その中でも感心したのは、どの子も丁寧に字を書こうとする所。

字を書くことが苦手でつい雑になってしまう子も、「1年生が分かるように書きたい」と言い、時間をかけて書いていました。

 

さて、名刺を書き終わりました。今からは、交換タイムのスタートです。

1年生達は、職員と一緒に友達を探しに行きました。

相手を見つけると、早速大きな声で「○○です!」と名刺を渡すことができました。

ただ、緊張してしまう子は渡すタイミングが分からず、下を向いてモジモジ。

「1年生の子だから緊張するよね・・・」と心配していた時。

 

1人の中学生が「あの、名刺交換しませんか?」と声を掛けてくれました。

 

その子は普段、自分から友達に関わりにいくタイプではないですが、1年生の緊張している様子を見かねたのか、勇気を出して声を掛けたのだと思います。

1年生の子は声を掛けられたのが嬉しかったようで、笑顔も見せながら名刺交換をすることができました。

ほかの上級生の様子も見てみると、どの子も優しく声を掛けてくれる子が多かったように感じます。

放課後等デイサービスの異年齢集団の中で、年上の友達に優しくしてもらう経験があったからこそ「年下には優しく接する」ことを自然と学んでいるのではないかと思います。

 

今回の名刺交換。

初対面の人との挨拶の仕方・コミュニケーションの仕方を学ぶ事ができました。

 

学生や社会人になると、初対面の人に挨拶する機会が増えてきます。

その時、挨拶の仕方や表情によって「この人、いい人だ」「仲良くしたいな」など第一印象のイメージが持たれる事が多いです。

この挨拶の仕方は、練習をする事で身に付くことができます。

 

活動では、名刺を渡す時に突然挨拶をする子が何人かいましたが、高学年達は「名刺交換しよう」「こんにちは」など、相手の様子を見ながら挨拶をすることができていました。

この高学年の子ども達は、初めからコミュニケーションができていたのではなく、活動を通して段々とやり方が分かり、挨拶の仕方やコミュニケーションの仕方が少しずつ上手になってきたと思います。

そのきっかけの1つが”ナガヤ交流会”です。

 

交流会の本番では、どうやってコミュニケーションを取ったらいいか声掛けをして学べるようにしていますが、それだけだと「何が良くなかったのか」忘れてしまう事があるので、挨拶の事前練習(ロールプレイ)や振り返りも行い、習得できるようにしています。

 

この、ロールプレイ→本番→振り返りを繰り返し経験する事が大事です

これからも、活動の中でコミュニケーションの仕方や挨拶の仕方を学べるようにSSTや交流会などを行い、最終的には生活の中で活かされるように支援していきたいと思います。

まふぃん上之園

亀澤

積み木を高く積むにはどうすればいい? ~相手の考えを知り、協力する経験(放課後等デイサービス)~

先日、放課後等デイサービスの時間に積み木の活動を行いました。

まふぃんでは手指の巧緻性や形の概念を知ることを目的として、児童発達支援の午前クラスから活動の中に積み木を取り入れています。

また、まふぃんでは社会性(人と関わること)がとても大切だと考えているので、積み木での活動の中で人と関われるようにもしています。

この時の活動でも積み木を介して人と関われることをねらいにしていました。

では、どのような活動だったのか、ご紹介します。

 

 

その日、小学校1年生(この4月に1年生になった子ども達)から中学生と幅広い年齢の子ども達が参加していました。

最初は自由に考えて作る。

立方体や直方体、三倍体など様々な形・大きさの積み木を準備していました。

児童発達支援クラスの時から積み木に沢山触れてきた子ども達。

積み木を見た瞬間、「これを使おう」「何を作ろうかな~」と想像力が膨らみます。

発想力豊かに1人で塔や家を作る子もいれば、「一緒に作ろうよ!」と友達に声を掛け、それぞれの考えを伝え合いながら1つの物を一緒に作り上げていく子もいました。

次に行ったのは、2~3人のグループに分かれての高く積む競争。

このグループごとに積む経験も児童発達支援(午後クラス)から沢山経験してきました。

『一緒に1つの物を作り上げる。』

これは1人では出来ないことですよね。

 

「自分の考えと違うから納得がいかない」とそれぞれの考えで積んでいくと積み木の塔は高くなっていきません。

この世界に全く同じ人はいないわけですから、それぞれの考えが異なることもあります。

1つの物を一緒に作り上げる為には自分の考えを伝えるだけでなく、相手の言葉に耳を傾け、上手くいく方法を考えながら、協力することが必要となってきます。

大人として社会に出て働く時にも様々な価値観や考えを持った人がいます。

もしかしたら気が合わない人もいるかもしれません。

 

一緒に何か1つのプロジェクトをしなければならない時、「この人の考えには納得できないから、一緒には働けない」と思ってしまうと、仕事は上手くいかないですよね。

子ども時代に友達と協力する経験をすることで異なる考えがあることを知り、相手のことを知りながらより良い方法を導き出していく、力となります。

これは、子ども達が大人になった時にも生かされていく大切な経験です。

 

この時には小学校1年生と中学生のグループや男女のグループ、普段あまり関わりが無いメンバーでのグループ対抗戦でした。

高く積むことだけを考えながらどんどん積んでいくと積み木は途中でバランスを崩し、塔は崩れてしまいます。

 

「崩れないように高く積む為にはどうすれば良いか」

 

少し崩れると「じゃあ、今度はこの積み方にしてみよう」と違う積み方で積んでいきます。

「僕は高く積んでいくから、倒れないように(柱を)して。」と声を掛けたり、目線で合図を送り合ったりしながら積む姿もありました。

1年生の様子を見ながらバランスを見て積んでいくなど、お兄さん・お姉さんらしい姿もありました。

実は、この姿は最初から見られていたわけではありません。

 

児童発達支援の時には「自分のやりたいことをしたい」「自分がこれを使いたい」と自分優位に考えながら行動していた子ども達。

ですが、友達と一緒に行う活動の中で自分の思い通りにならない気持ちを経験出来るようにしてきたことで、相手がいることを知り、相手の言葉に耳を傾け、相手に思いやりの気持ちを持って行動出来るようになってきています。

 

また、以前は友達が積み木を崩してしまうと(故意ではない)、怒る姿がありました。

ですが、沢山経験してきたことで、「まあ、いっか」とすぐに気持ちを切り替えて友達に「大丈夫だよ、一緒に頑張ろう!」と優しく声を掛けられるようになった子ども達の姿があります。

 

これからも様々な活動の中で、友達と協力する経験を沢山していきます。

 

まふぃん上之園 岡部

気持ちのぶつかり合い ~いいよが言えるまで~

気持ちのぶつかり合い 

~いいよが言えるまで~

 

1月から児童発達支援の午前クラスの子ども達を午後クラスに変更しました。

午後クラスには3歳児から年長さんまで様々な年齢の子ども達が参加します。

その中で「自分の思い通りにならない経験」「物を譲る経験」など縦割りだからこそ実現できる経験値が増えてきます。

今回はその様なやりとりの中で子ども達の葛藤と問題の解決に向け、どの様な行動の変化があったのかご紹介致します。

 

 

自分の使いたい物があると、お友だちに強く要求してしまう

3歳頃の子ども達。欲しい物は、何でも〝自分の物にしたい〞

という気持ちが強くなるので、物の取り合いやぶつかり合いが

増えてきます。

〝自我の拡大期〞にあるこの年齢のぶつかり合い。

『主張する経験、主張が通らない経験』

どちらの経験も大切になってきます。

※自我の拡大

自分が一番で、自分が中心に回る時期。

 

この日、6歳のB君の使っている積み木が欲しくなった

3歳のA君。

「貸して!」と言えたのですが、「ダメ」と断られてしまいました。

ですが、どうしても欲しいので、積み木に手を伸ばし引っ張ったり

「貸して!」「ちょうだい!」と言いながらB君を追いかけたり、

涙で訴えたり・・・

A君なりに、貸して貰えるにはどうすればいいのか、

色々な方法を考え試していました。

それでも貸して貰えず・・

地団太を踏み訴えていましたが、

とうとう座り込んで泣き出してしまいました。

 

このような時に、「小さい友だちに貸してあげようね」や

「友だちが使っているのを欲しがったらダメだよ」「我慢しなさい」

と声を掛ける事は、まふぃんではありません。

何故かというと、取り合いやぶつかり合いを通して

〝自分の思いを伝える〞〝相手にも自分と同じように使いたい〞

という気持ちがある事に『気付く』『考える』チャンスになる

『大切な経験』と考えているからです。

 

この日、取り合いの中でB君に変化が起こりました。

泣いて座り込んでいるA君を見つめるB君。

〝あっ、泣いちゃた〞〝どうしよう・・〞

〝でも、僕が使っていたし、まだ遊びたいし〞

など、B君の心の声が聞こえてきそうです。

 

この時にも、私たちは何も言わず見守ります。

さあ、B君どうするのかな・・・

 

しばらく考えたB君。

持っていた積み木を「いいよ」と渡す姿がありました。

「僕も使いたいけど、我慢しよう」と相手の事を思い遣れた瞬間でした。

 

取り合いを通して〝相手の気持ちに気が付き、

相手が泣いた顔を見て〝悲しい気持ちになる〞

その中で、『我慢する気持ち』『譲り合う事』

学び行動に移せたのでしょう。

 

さて、2~3歳頃の子ども達は、自分の物と他人の物の区別が

まだ育ち切っていません。

目に付いて気になった物は、全部自分の物!

「貸して」と言いながら、もう手が出て伸びています。

〝遊びたい!〞〝興味も持ったら手に取りたい〞

この時期は当たり前の姿です。

 

その中で「使いたい!」「貸して!」と

自己主張をぶつけ合う。

どんなに主張しても自分の思いが通らない事もあると気づいたり

『我慢する事』を学ぶ大切な経験となります。

このような経験を繰り返し、自分の気持ちに折り合いをつけ、

友だちとの関わり方を少しづつ学んで、成長していきます。

 

 

小さい子の場合は、人との関わりを広げようと踏み出した

『証』。成長にはなくてはならない大切な経験です

 

 

まふぃん上之園

寺田

事業所評価アンケート結果

まふぃん、まふぃん錦ヶ丘をご利用の保護者の皆様

 

平素より運営へのご理解・ご協力を賜り御礼を申し上げます。

本年も保護者の皆様にご協力をいただき、事業所評価を実施致しました。

様々なご意見やご指摘をいただきありがとうございました。いただいたご意見などにつきましては、早期改善に取り組んで参ります。

 

また、両事業所に対しまして、励ましやお褒めの言葉をいただき、ありがとうございました。皆様の言葉を励みに、今後も子どもたちの支援に取り組んで参ります。

 

これからも、お気づきの点やご相談事がございましたらご遠慮なく、両施設職員までお声掛けください。

 

社会福祉法人 塔ノ原福祉会

まふぃん 園長 廣田 恭平

 

令和2年度 まふぃん 【結果】

令和2年度 まふぃん錦ヶ丘 【結果】

安全確認できたよ!

 

安全確認できたよ!

 

午後クラスの子ども達が(3歳~5歳)

近隣のファミリーマートに買い物体験に行きました。

今回の買い物体験は、年長児の就学を見据えて

〝自分たちで安全に気を付けながら歩く〞

という、要素を取り入れて行いました。

小学校に上がると通学路など、子ども達だけで歩く機会が増えてきます。

その時に、交通ルールを守り安全に行動出来るように

なって欲しい。と思い計画をしました。

さて、上手に出来たのでしょうか?

今回の買い物体験。

『買い物を経験する事で公共のマナーを守る(お店で静かにする、挨拶が出来る)』

『前を見て歩く、端を歩くなど安全に気を付けて往復する事ができる』

をねらいにして行いました

 

いつも買い物に行く時には2列に並び、

子どもの横に職員が付き安全確認を行います。

当たり前ですよね。

ですが、今回、登下校を想定し1列に並び

子どものすぐ後ろを歩く事にしました。

子ども達に安全確認をしてもらう為です。

お買い物に行く前に子ども達に

〝年長児が先頭になり1列で歩く事〞

を伝え〝どうやって歩いたらいいのか〞

を話し合います。

「前を見て歩く」「ちゃんと歩く」

「跳ばない」(跳ばない???)

と意見が出てきました。

 

では、お買い物に行こうかな。

少し緊張した面持ちで出発した子ども達。

いつもは、お喋りをしながら歩くのですが、

しっかり前を見て、歩いています。

ここまでは順調です!

 

さあ!一番の難関にきました。

子ども達の視点からは、見通しが悪く車や自転車がよく通る

狭い交差点です。

止まって確認できるかな?

しっかり止まることが出来ました!

声に出して

「右、左、右」と言いながら車、自転車が来ないか確認をし

手を上げて渡る事が出来ました。

 

その時に感心した事があります。

それは、近くのアパートの駐車場から出る車を見て

車だ車が来るかも」と気が付き伝えられた事です。

子ども達がしっかりと車の動きと危険を予測し

来るかも』と認識できたのです。

歩く時にも大事になってくる

危険予測

歩道を歩く時に自転車、他の歩行者の動き

交差点での車の動きを予測しながら

行動する事は、子ども達にとって難しい事です。

 

「危ないよ」「気を付けてね」と声を掛けても

実際は、何に気を付けていいのか分かっていません。

・何が危ないのか

・何をどのように見ればいいのか

を一緒に歩き伝えていく事が大事になってきます。

また、〝車のランプの意味(ウインカー、バックランプ)〞

も理解していれば、車の動きを予測して安全に行動できますね。

道路や歩道は、自分だけでなく、

車や自転車、他の歩行者がいる事を理解させ

ルールを守る必要がある事を伝え、身に付けておく必要もあります。

 

年長児は、後2ヶ月で新1年生

新たな環境や人との出会い。

これから様々な人との関わりが増えてきます。

交通ルール守る=人や周囲の環境に関わる中で

お互いが気持ちよく過ごす為に考え行動出来る。

事にも繋がっていきます。

 

それともう1つ大事な事。

「行ってきます!」「ただいま!」の元気な声。

送り出した後、一番聞きたい言葉。

「ただいま!」

そして・・・

「お帰りなさい」

この言葉。毎日待っています。

 

※今回、安全を一番に考え、子ども3人に職員が2人で対応しました。

 

 

まふぃん上之園

寺田

僕に任せて!

僕に任せて!

 

早いもので2月になりました。

この一年を通して子ども達は個々の発達を遂げています。

苦手なものを克服したり、我慢ができるようになってきたり。

まふぃんに最初、通所していた頃と比べても格段の変化がありました。

今回は小麦粉粘土の中でも「べちゃべちゃ」の感覚が特に苦手なA君の変化についてお伝えしたいと思います。

 

 

 

今回のねらい

『変化していく感触に慣れる』

『水や油が入り感触が変化しても触る事が出来る』

この2つをねらいにして、小麦粉粘土を行いました。

 

タライを囲み小麦粉粘土作りスタートです!

 

①粉を触ろう

タライの中に入れた小麦粉を触れていきます。

この段階は、まだ〝さらさら〞しているので、

「気持ちがいいね」

「ぎょうざが出来た」

と、ほとんどの子ども達が触れる事が出来ます。

 

A君も、勿論!平気です。

粉を集めて、手を隠したり、

「白くなったよ」

と、手を職員に見せ、余裕の表情。

②少しずつ水を入れていきます。

水を入れた容器が見えた途端、ベタベタの感触が苦手な子ども達の

手が、タライから離れてしまいます。

ベタベタの感覚というのは多くの子ども達が嫌がる感触です。

手にまとわりつくあの感じ・・・

嫌で嫌で経験の少ない子になると泣き出してしまう子さえいます。

 

 

A君もその1人です。水を入れようとすると

「えっ~!水入れないで!」

「ベタベタ、嫌なんだよね」

と、ため息も聞こえてきました。

 

 

ですが、数分の間にA君の気持ちに変化が起き

苦手なベタベタに触れ粘土を作り上げる事が出来たのです

 

 

 

苦手だけど、やってみよう!

自発的にその感情を引き出すためにはどのような仕掛けをするか悩みました。

 

職員でも話あった結果、

3歳児3人のグループ(3人ともベタベタが苦手)

の中にA君を入れる事。

 

そうする事で、A君の気持ちに変化が起こり、触れるかもしれないと

考えたからです。

 

A君のグループは水が入った途端、触れる子どもがいなくなりました。

そこで

「〇〇君たちのグループは粘土が出来上がるね」

と、声を掛けてみる事にしました。

 

すると、その声にA君がタライを見つめ

「ベタベタは嫌だけど・・・僕に任せて!」

と言い、腕まくりをし両手をいれ、力を入れて捏ね初めました。

その姿は、「僕、嫌なんだけど・・・」

と、泣きそうにしていた数分前のA君の姿とはまるで違います。

頼もしさを感じます。

 

自分より小さな友だちが触れられないのを見て、A君なりに

考えたのでしょう。

〝僕がやらくちゃ〞

この状況が

〝苦手だけどやってみよう!〞

A君の気持ちに変化が起きたのかもしれません。

 

その時に

〝苦手だからしない!〞ではなく

〝苦手だけど頑張ってやってみよう!〞

と、気持ちを切り替えて『挑戦』してみる

気持ちを切り替えてやれるという事が大事になってきます。

自分がやりたくない事でも、〝我慢してする〞

社会に出てからでも〝気持ちに折り合いをつけて〞

出来るという事は身に付けておきたいスキルの一つですね。

活動終了後「小麦粉粘土楽しかった!」と

満面の笑み。

苦手な事に挑戦し、やり切り

『やれた!』

自信と満足感を味わう事が出来たA君でした。

 

この積み重ねが、

難しい事』や、『苦手な事でも最後まで諦めずにやり遂げる』

体験を通して達成感を味わい、自信を持って取り組めるようになっていきます。

 

 

まふぃん上之園

寺田